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伊勢戸将司

ワークショップに参加した動機は?

パタゴニア日本支社の環境保護活動をしている団体への助成プログラムの一環として、私達のNPOと石垣島でカンムリワシの保護活動をしている二つの団体の主要メンバーという構成でワークショップが行われました。環境活動を続けていく中でひとりひとりの努力では太刀打ち出来ない大きな資本にどう対応していくか、コミュニティ・オーガナイジング(CO)という手法が大きなチカラになるのでは?と期待を持って参加しました。

ワークショップに参加した感想は?

ワークショップの進め方がとてもよかったです。
ストーリー・オブ・セルフ(なぜ自分が活動するのかをストーリーで語ること)をはじめ、各場面で個人的意見の発表時間を1分で!とか、3分以内で!とか設定されて自分の意見を整理して伝えきれないもどかしさがある意味プレッシャーではあったのですが、普段頭の中で漠然と思っている事の優先順位や矛盾などが言語化する事で整理されたと思います。また、話し好きの人や声の大きい人の長話を延々と聞かされるという「あるある」もなく沢山の人の考え方に触れて集中出来る環境でした。

今まで参加してきたワークショップとの違いは何ですか?

今まで経験して来た自己啓発型ワークショップは私個人がどうあるあるべきか?というチームのコアになる為の学びでした。結果中心的活動をする様にはなったものの仕事量が増えたり、決断事項が増えたり楽にはなりません。COJのワークショップの中で学ぶスノーフレーク・リーダーシップの様に、プロジェクトの中の新しい場面でリーダーシップを発揮出来る人をオーガナイズできる様にメンバーの意識変革や方向づけをコーチの誘導のもと学べた事に手ごたえを感じました。

コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?

私達のNPOは設立20年を超え、市民団体としては比較的長い間環境保護活動をしてきました。豊かな知識と経験があるものの、若い世代の後継者不足が課題となっています。自然に対するニーズも設立当初の公害問題からレクレーションへと変わって来ています。「ちばの里山の自然を未来に残す」という大ゴールに向かって、戦略的ゴールをどう積み上げていくか、基本的理念を継承しながら新しく活動に加わってくれる同志の思いや考えを吸収して実践出来る活動をコミュミティ・オーガナイジングを取り入れながら広げていきたいと思います。

2024年2月24日、25日【第10回オンライン】COJ主催コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップ開催レポート

「誰かの勇気に寄り添い支えられる人になりたい」純粋な想いが込み上げてきました!

2024年2月24日(土)、25日(日)の2日間、オンライン開催で10回目の節目を迎える「コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップ(以下、COWS)」の開催レポートをお伝えします。タイトルと各見出しの言葉は、参加者からワークショップ後のアンケートに寄せられたものです。

市民団体、各種法人・組合、教育・医療機関など、異なる背景を持つ様々な地域にお住まいの参加者36名と運営スタッフ21名が、コミュニティ・オーガナイジング(以下、CO)を学びました。

事前課題に取り組み、緊張した面持ちで当日を迎えた皆さんでしたが、講師の「私も緊張しています」の発言に、参加者からの暖かいリアクションで場が和みます。「まず自転車に乗ってみよう!」の声かけとともに、コーチング、パブリック・ナラティブ/ストーリー・オブ・セルフ、関係構築、チーム構築、戦略、ストーリー・オブ・アス・ナウ&リンキングの各モジュール(単元)を、講義→見本→演習→振り返りのプロセスを繰り返しながら学んでいきました。参加者からの声を交え、順に振り返っていきます。

コーチングを受けてみて、これが欲しかったんだ、と気付いた

1日目はコーチング、パブリック・ナラティブとストーリー・オブ・セルフ、関係構築、リーダーシップチームの構築を学びました。

「コーチング」は相手が直面する困難に対して質問と言い換えをしながら、心・手・頭のどこに課題があるかを探り、その人自身の中から解決策を引き出します。初めての演習で参加者からは「具体的にいつ?何?と質問されることで、相手から受け入れられていると思った」「団体に持ち帰り新しいスタッフに教えていきたい」などと、気付きが得られた様子でした。

「ストーリー・オブ・セルフ」では、困難な状況から今の取り組みへとつながる希望を感じた瞬間を一人一人がグループで語りました。
「スタッフが先に語り開示をしていることで、参加者も開示しやすい環境だった」「淡々と語る自分が、感情を入れるよう意識したことで、人の心を揺り動かすような話になった」「旧友や家族に話して、自分自身の価値観を振り返っていきたい」と振り返る声がありました。

「関係構築」は1対1で「なぜ?」を中心に質問をすることで、お互いが大切にしている事(価値観)を共有し、持っている関心や持っている力(資源)を交換して何ができるかを探っていきました。

「リーダーシップチームの構築」ではチームとなり共有目的を一文にまとめました。参加者は地域も活動も様々なため、それぞれが考える目的・同志・活動に重なり合う部分を見出していくのが難しい演習ですが、その後の戦略・戦術を目に見えるほど具体的なものにするための踏ん張りどころです。

全チームが演習の最後までやり切り、「Rainbow Power🌈」「Harmony Harvest(HH)」「インパクト8」「チーム 名護やかん!」「みんなE(いいー)」「クローズアップ👀自分があるカメレオン」という6つのチームが生まれました。他チームの参加者が思わずやってみたくなるようなチャント(掛け声や手振り)も決まり、「意外と盛り上がって、人を巻き込めることを実感」と振り返る参加者に👍リアクションが溢れていました。

1日目の振り返りでは、前向きな感想が多く寄せられました。
・とても楽しかった。かっこつけなくていいと感じた。セルフで大事にしていることに気づき、お互いの価値観に気づけたから関係性ができ、チームができることを体感できた。
未完成でも話してみましょうというのが、参加しやすさにつながり、良かった。
・オンラインには善し悪しや好みもあると思うが、先入観をあまり持たずに話せる気がして集中できた。

進め方に関しても、「発言していない人に配慮できたらよかった」の意見には、「どうしたら均等に発言できるだろう?」「例えば誰々さん、どうですか?とチャットを送ってみる」などと、場を良くする提案が交わされ、翌日も全体の場やチーム演習で意識されていました。

 

2日目は、画面上の表情が柔らかくなった皆さん。前日の振り返りをした後に、戦略Ⅰ・戦略Ⅱ・リンキング(パブリック・ナラティブ)について学びました。

「戦略Ⅰ」は同志がどんな困難に直面しているかを日常で呟いている程に絞り込み、「なぜ解決できなかったの?」「解決には何が必要?」など、同志の目線を意識して考え、達成したい戦略的ゴールを決めます「追い込まれて必死だった」と本音がこぼれる参加者も。
後半は、関係者マップでキャンペーンに関わる個人を明らかにしてく楽しい時間です。チームとして取り組むことに決めた課題に普段の生活では関わらないメンバーも、身の周りにいる同様の困難に直面する同志を想定し、付箋に見立てた枠に書き込みました。それを元にパワー(問題解決に関わる人たちの力関係)を分析し、最終的に「私たちは(大ゴール)を成し遂げるために(誰)をオーガナイズし、(方法)することで、(いつまでに)(結果)(戦略的ゴール)を達成します」と一文にしていきました。

「戦略Ⅱ」は、実現に向けた具体的な戦術を考えます。戦略的ゴールから逆算をしてタイムラインに落としていくことで、3つのピークで何をすべきかが見えてきます。前の演習に立ち返り発言してくれる参加者に、他のメンバーが新たに気付きを得る一面もありました。「”この人がこんな資源を持ってるのか”と見えた時は、組織の多様性の重要性をひしひしと感じました」と学びの声もあり、演習の終わりには、全体の場で発表しあいました。

「リンキング」では、モデルとして語ったコーチのパブリックナラティブに心を動かされ、頷くなどのリアクションで共感を伝えあう参加者たち。具体的な行動を取りたくなったところで、チームごとに一人ひとりがストーリー・オブ・セルフ/アス/ナウを語り、全てのモジュールを終えました。

こんなにも沢山自分の為だけじゃ無く、みんなの為に動こうとされている方がいる事にも驚きました!

2日間の振り返りの時間とワークショップ後のアンケートには、
・初めましてで所属・価値観・関心が違う中で、自分の想いを言語化することの難しさ、皆が聞いてくれることのありがたさを感じた。
・いろいろな気持ちや記憶が呼び起こされた。
・参加者同士やスタッフの応援する雰囲気がとても暖かかった。
マクロ・ミクロの両視点から大きな学びとなった。
・発足したてのプロジェクトで活かしたい。時間がない中でベストを尽くすことの大切さを感じた。皆さんと会えたのが一番の収穫!
と充実した感想が寄せられました。

2日間を走り抜けた皆さん、本当にお疲れ様でした。まずは自転車に乗ってみた経験を、ご自身の活動で実践して頂けると幸いです。ワークショップ後の活用サポートやボランティアとしての関わりを希望される方も多く、今後の学びや実践の場でともに進んでいけることを願っています。ありがとうございました。

レポート:勝又みさ都(コーチ)

【第11回オンライン】COJ主催コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップ

第11回目のオンラインCOJ主催コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップの開催日が決まりました!!

コミュニティ・オーガナイジングとは、仲間と思いを共有し、それぞれが持っている力を合わせて行動することで社会を変えるための方法です。
このワークショップは2日間で、社会の変え方を理論的・体系的・実践的に学びます。具体的には、講義を聞き、チームに分かれ演習し、振り返りをする、という流れで学んでいきます。

世の中に対して「なにかが変だ」、あるいは「なぜだか生きづらい」そんな気持ちになったことはありませんか?

そして、「でも仕方ないよな」と諦めの気持ちを持ったことは。

「社会を変える」なんて大それたこと自分にはできっこない、「変えたい」とは思うけど、どうしたらそんなことできるのだろうか…
こんな風に思っている方もいるかもしれません。

「仕方がない」から「自分もなにかできるかもしれない」、「仲間となら一緒にできるかもしれない」そんな希望を一緒に感じませんか?

ワークショップに参加し、変えられる!という希望を感じたみなさんと一緒に、より良い社会を作っていきたいです。ご参加お待ちしています。

申し込みはコチラから!

帯川真智子

ワークショップに参加した動機は?

私の役職上、人々をまとめ、目標に向かって進むというスキルが必要です。今の団体で知り合った人からCOJのワークショップを知り、COJのウェブサイトを拝見しました。COJのワークショップの内容には、リーダーシップ、コーチング、関係構築、チームビルディング等、私が学びたい事だらけでした「このワークショップに参加し、スキルアップしたい!」とワクワクしながら、即上司にワークショップに参加したいと伝えました。速攻OK。そして、上司は他のスタッフにもCOJのワークショップ参加してみれば、と声をかけてくれました。声をかけた人はもう参加済みで、COJの良さを熟知している人達でしたので、これからのミーティングなどよりスムーズになると思うので、楽しみです。

ワークショップに参加した感想は?

全体でお話(講義)を聞いて、各チームに分かれ実践、フィードバックをもらう、という繰り返しなので、常に頭をフル回転させていました。チームメイトの実践を見たり、意見を聞いたりして学ぶ事もありました。
自転車走行、「取り敢えず自転車に乗って漕いでみよう!」という完璧を求めない実践法でした。なので、各アクティビティーは「あーどうしよーまだ全然完成していないけど、名前呼ばれたー」「どうにかするしかない」というマインドになり「あれ、追い込まれたら意外とできるじゃん?!」と思いました。チームメイトも皆「あー名前呼ばれた。。」という感じでしたが、皆もできていました。一日が終わるたび、脳みそが相当疲れていたなと思います。この様な怒涛なワークショップを一緒に体験したチームメイトやコーチは、ワークショップ後は同志でしたね。
小中学生の時から実践したら、海外でも渡り合える人材を育成できるのではと本当に思います。

今まで参加してきたワークショップとの違いは何ですか?

グループで話し合い、実践するという事で、常に参加者自身がする事があり、話をずっと聞くという日本教育によくある形ではなく、本当に良かったです。本当に学んでいるなと思いました。ただ話を聞いて、わかった気になりますが、いざ実践となると、頭で理解していても言葉で出てこない、言うタイミングが分からない等出てくると思います。経験をして学んでいくのが一番という事を実感できるワークショップでした。海外のワークショップに似ているなと思いました。

コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?

今後の勤め先のミーティングにてコーチングの要素を交えてファシリテーションしたり、プレゼン時や意見を述べる際にストーリー・オブ・セルフストーリー・オフ・アス等を交えて話したいと思います。関係構築も、今後プロジェクトに携わる人は多くなると思いますので、大切にしたいと考えます。特に自分が考えた自信のあるプレゼンは上記を混ぜたいと思います。

山岡伸次

ワークショップに参加した動機は?

 社会福祉協議会で17年間コミュニティワーカーとして仕事をしてきました。コミュニティワークを実践する中で、技法をしっかり学ぶことでさらに地域の活性化に努めたい!という気持ちがありました。
 私が働くまちも、他のまちと同様に少子高齢化や人口減少が進んでいます…が、それがまちの活力の減少とは考えていません。まちの活力は、「人が少なくなること」ではなく「活動する人が少なくなること」だと思います。
 そのためにも、「活動する人を支える人」の存在も大きいと考え、自分自身がそうなりたいと思い、コミュニティ・オーガナイジングは強い力になると思い、ワークショップへの参加を決めました。

ワークショップに参加した感想は?

 コミュニティ・オーガナイジングに関わる書籍を読んで独自に学びを図っていましたが、ワークショップに参加することでさらなる学びとなりました。書籍では知識を得ることが出来ましたが、ワークショップに参加することで実践経験を学ぶことができた、そんな感じです。
 ワークショップでは冒頭で「コミュニティ・オーガナイジング」という「自転車」に乗ってみましょう!と説明を受けました。聞いた時は「?」という状態でしたが、いざ始まってみると…。「自転車に乗ることを覚える」その感覚がまさにドンピシャです!
 「ペダルをこぐと自転車が進む」「ハンドルは倒れないようにまっすぐに」…など、頭で理解することと、それを「やってみる」ということは別物です。コミュニティ・オーガナイジングの各スキルにおいても「頭の理解」を「実践する」ことは、ワークショップに参加してこそ学べるものでした。

今まで参加してきたワークショップとの違いは何ですか?

 特に大きな違いは「コーチ」の存在です。様々なワークにおいて、参加者だけで進めるのではなく、コーチが最初から最後まで伴走してくれるため、安心してワークに取り組むことが出来ますし、コミュニティ・オーガナイジングを最初から最後までワークをとおして体験することができました。ワークの途中で悩んだり迷ったりするたびに適切にコーチングしていただけるのと同時に、コミュニティ・オーガナイジングのスキルを目の前で見ることが出来るため、とても学びが深まりました。

コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?

 小学校2年生の時、子ども会のキャンプで、こどもより楽しそうにしている父親や友達のお父さんを見ました。それまでは「怒るおじさん」としか認識していなかった人たちが、はじける笑顔で僕たちとキャンプをして過ごしていたのです。
 理由を聞くと「誰かのために、といいながら、自分自身も楽しめることが大切なんだ」と。
 子ども心に、強烈な“あこがれ”としてその姿が残っています。数十年たった今、自分自身が「あの頃のおっさん」になりたい、そして、そんな「おっさん」を増やしたい。
 この経験から「楽しくまちづくり」が自分のモットーとしてあります。それは、「楽しい」ということは、言い換えると「活動への主体的な参画」だと考えているからです。
 しかしながら、楽しさだけでは社会構造を変革する動きはつくれません。コミュニティ・オーガナイジングでは「自分たちの活動への思いを、どのように伝え、仲間をつくるか」というスキルが「これでもか」と言うほど詰まっています。
 楽しくもあり、地域もよくなる、そんな良いサイクルをドンドン広げていくために、仕事においても、プライベートの活動にもスキルを使っていきたいです。
 そのためにも、まずは実践あるのみ!ワークショップで知り合った仲間と一緒に考えた企画に、早速取り組んでみたいと思います。
 そして、コミュニティ・オーガナイジングのグループに入って仲間と共にスキルアップを図りたいと考えています。

倉岡正高

ワークショップに参加した動機は?

 仕事上、様々な自治体や地域包括支援センター等の専門職の方々の支援をする機会があります。主に地域づくりによる介護予防の取組において、科学的なデータや知見を元に助言を行っています。具体的には、住民が主体的に地域活動に関わることや、専門職が戦略的な計画づくりから評価を行えるように支援しています。しかし、戦略やエビデンスに偏った知識では、住民の主体性や専門職の動機につながる支援が出来ないと感じており、より関係者のストーリーを大切にしたアプローチ方法を学びたかったのが参加の動機です。戦略づくりや客観的なデータの話は時に相手との距離をつくりがちだなと感じていました。結果的に、住民活動が立ち上がったり、包括職員が助言に沿って前向きに取り組んだりといった成果に現れない現状がありました。

ワークショップに参加した感想は?

 正直体力的にも精神的にも大変でしたが、その大変さに見合うものを学んだと思います。まさに、No Pain No Gainだなと思いました。そして、実際に、期待していた事、特にストーリーを大切にするという点が学べたと思います。単に感覚的なものではなく、ストーリー・オブ・セルフやストーリー・オブ・アスの考え方や演習、そして人の話を聞くための枠組みがとても実践的だと感じました。

 また、自分が持つ価値観(世代間交流の大切さ)の原点についてグループのメンバーと共有する機会がありました。これまでも自分の体験談を話す機会があったので、同じように話していたのですが、他のメンバーやコーチからいろいろな質問を投げかけられたことによって、それまで自分が原点だと思っていたことではなく、全く違うことが原点なんだということにワークショップ終了後に気づいて、自分自身とても驚きました。その記憶をこれまでとは違った視点で振り返れることは、今後の人生で大切にしたいことです。

 あと、若い世代の参加者のみなさんが話の進め方やまとめ方が上手でとても頼もしかったです。自分の能力不足を痛感しました。

今まで参加してきたワークショップとの違いは何ですか?

 一番は、一緒にワークショップを受けている方々から学べる部分がとても大きいところかと思います。他にも一緒にグループワークをしたり、学びあう研修などはありますが、少し次元が違うかなと思うのは、参加者の熱量がとても高い!そして、個々の内面にお互いに深く踏み込むため、その人の一言一言が自身の考えと明確に異なったり、共感したりと、とても心がゆらぐ体験をしたような気がします。いろいろな情報や意見を共有するというのは、他の研修のグループワークなどでもおそらく可能だとは思いますが、深みが一段階、二段階と増すことで得られる学びの世界を感じました。

 さらに、その深みは、充実したコーチの皆さんの体制なくしては生まれないかなと思います。やはり参加者はお互いに初めて同士で2日間だけの学びなので、遠慮や、うまく表現出来ないこともありましたが、コーチが一押ししてくれることで、進めたところがありました。また、コーチもトレーニングを重ねていることが感じられ、ワークの一つ一つに集中する環境が整えられていたことは重要な要素であると思いました。

コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?

 ワークショップの翌日、地域の専門職の方々を伴走支援する会議がありました。何度もお会いしている相手でしたが、たまたまある地域住民のキーパーソンとの会議の話題になった時、その専門職の方々がどのようにキーパーソンの気持ちを汲み取っているのか気になったので、学んだことを参考に、住民のストーリーであったり、価値観をどのように専門職が捉えているのか質問をしてみました。そうした質問のやりとりで、それまで見えてこなかった課題を私自身認識することが出来たり、同席していた同僚からも普段と違うやりとりに、ワークショップの効果ですかねと言われたくらいでした。ワークショップ内で立てた計画の場所とは違いますが、少し学んだことを実践し、手ごたえを感じました。

 客観的なデータをもとにした戦略づくりなどは今後の仕事の中でも引き続き重要だと思っていますが、今回COJのワークショップで学んだストーリーや価値観の共有といった側面を同じくらい大切にした支援を出来ればと考えています。これからもっと自身の学びを深めて、経験値を高めることで、専門職がお互いに支え合い、地域住民が主体的にまちづくりをする社会が出来る一助になればと考えています。

川邉正和

ワークショップに参加した動機は?

私はかつての病院勤務の経験から、東大阪(東大阪市もしくは東大阪市域)における在宅での緩和ケアの必要性を痛感しました。この経験が、緩和ケアを専門とする在宅訪問診療のクリニックを開業する原動力となりました。開業してから間もなく、厚生労働省が進める「地域包括ケアシステム」が理想と現実の間に大きな隔たりがあることに気付き、この問題に対処すべく、医療・介護・福祉の壁を越えた全職種が参加できる、真の地域包括ケアシステムの構築に向けて動き始め、東大阪プロジェクトを設立しました。

「出会うことで人が動き出し、ともに未来を変える。穏やかなエンディングをみんなで」をクレド(行動方針)に、司法書士を代表に迎え、当初5名でスタートした私たちの組織は、現在では50名を超えるコアメンバーを有し、地域のニーズに応えるべく6つの主要イベントを定期的に開催しています。また、製薬会社と共催のオンライン研修会は、全国から多くの参加者を集めており、その数は500名にも及びます。これからも組織を持続可能に拡大していくため、ダンバー数とされる150人の壁を超えるコミュニティ構築のため、コミュニティ・オーガナイジングの理論と実践を学ぶために参加しました。

ワークショップに参加した感想は?

この2日間のワークショップで最も心地良く感じたのは、タイムスケジュールが分単位で厳密に守られていたことです。集合と解散の合図の精度は、これまで参加したどの会議よりも完璧でした

私たち自身の組織構築に向けて、必要なプロセスをこのワークショップを通じて実感することができました。講義と実践のセット、ノーム(合意事項)の策定、コーチング、パブリック・ナラティブとは、ストーリー・オブ・セルフと己を見つめ直すことから始まり、他者との関係構築、そしてリーダーシップに至るまで、濃密な一日目を過ごしました。頭の中はアイデアで満ち溢れ、息つく間もない8時間でした。

2日目もノームの確認からスタートしました。戦略Iでは、「同志は誰か」、「戦略的ゴールは何か」と焦点を絞り、関係者の洗い出しと変革の仮説を立てる作業を通じて、「同志と共に」するという視点を育むことができました。続く戦略IIでは戦術を定め、目標達成に向けた具体的な行動計画を立てました。これらの一連の普遍的なプロセスは、どのような組織構築にも応用可能であり、非常に価値があるものだと深く感じています。

今まで参加してきたワークショップとの違いは何ですか?

このワークショップの際立った特徴は、参加者が非常に高い動機と志を持っている点です。さらに、講師陣の高い意識も感じられました。講師は講義内容を表面的に説明するのではなく、その部分がなぜ重要なのか、なぜ学ばなければならないのかを深く掘り下げて教えています。このアプローチにより、参加者は自然と深い思考をする習慣が身につき、本質を理解することができ、時間が経過した後も内容を振り返りやすいと感じています。

ワークショップの構成も素晴らしく、初めにコーチングについて学ぶことで、他の参加者の意見を否定せず、スムーズに進行できたように思います。チームに付いてくださったコーチが、コーチングに関する講義で学んだことを実際に実践していたことに、講義が終わった後に気付き、そのプロフェッショナリズムには感心させられました。

コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?

当初5名でスタートした私たちの組織は、現在では50名以上のコアメンバーを擁しています。そして、来年度にはその数が100名に迫る見込みです。これまでのリーダーシップが「ドット・リーダシップ」ないしは「バラバラのリーダーシップ」であったことは否めません。

今回の学びを生かして、コミュニティ・オーガナイジングの理論に基づいた持続可能なコミュニティ構築を目指します。これまで定期的に開催してきた6つの主要イベントも、メンバーとともに成功させていきます。そして何よりも、大ゴールを達成するためには、他のメンバーのリーダーシップを培う「スノーフレーク・リーダーシップ」を積極的に取り入れ、実践していきたいと考えています。

伊東夏美

ワークショップに参加した動機は?

「どうやったら周りの人を巻き込んだり、行動を促せるか知りたい」と思い応募しました。労働組合の活動に参加するようになり、自分自身が動くだけではなく、人に協力してもらう場面が増えてきました。

近年の働き方の多様化などに伴い、全国的に会社組織に対する所属意識が低下し、労働組合の組織率が低下している状況があります。そのような中で労働組合の活動をより機能的行っていくために、組合員の方を巻き込んで活動していく必要があると考えます。

そのために、どのような考えや情報共有が必要か学びたいと思いました。過去にこのワークショップに参加した先輩から内容を共有していただいた際に、「ヒントになることがありそう!参加してみたい!」と思い、参加しました。

ワークショップに参加した感想は?

周りの人を巻き込んだり、行動を促すためのヒントや新しい気付きを得ることができました。特に、ストーリーを語る大切さを実感しました。

今まではある程度ロジックがしっかりしていれば人は納得すると思っていたのですが、人の行動を促すためには頭だけでなく感情や心が動くことも大切ということを学びました

ワークショップで皆さんのストーリーを聞く機会があったのですが、初めて会った方なのにも関わらず、胸が熱くなるような素敵な話に私自身心が動かされる場面が多くありました。「ストーリーで人の心を動かせるってとても素敵なことだな」と思うとともに、人の心を動かすことができるエネルギーがあることを実感しました。

話すのが苦手だなと思う人でもワークを通して、上手く相手の心に響く話し方を教えていただけるので、安心して参加することが出来ると思いました。

今まで参加してきたワークショップとの違いは何ですか?

一般的なワークショップはインプットの時間が多いイメージがあったのですが、コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップは実践の時間がたくさんあり、やりながら習得していくという感覚を実感できました。

また、様々な年代、職種の方がいるにもかかわらず、心理的安全性の高い環境を作っていただき、腹を割って意見交換しながら議論できた点もとてもよかったです。そのような環境が学びを促進する要因になったと思います。

実践の時間の中でも特にコーチングが難しかったです。コーチングでは、相手に気付いてもらうということが重要ですが、ついつい「自分はこう思う」ということを言いたくなってしまいました。コーチの方の手厚いフォローやサポートがあり、「もう少しこうしたら良くなる」という気付きを得ながら参加することができました!

コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?

今回学んだことを組合活動に活かしていきたいです。自分の思いを一方的に伝えるだけではなく、コーチングなどで学んだことを活かして、組合員の方の思いもしっかり聞き、相互に情報や思いを交換できるようになりたいと思いました。

コミュニティ・オーガナイジングを活かして、組合活動に興味関心が無い方も巻き込みながら、より働きやすく、働きがいのある環境を作っていきたいと思いました。

水谷朋之

ワークショップに参加した動機は?

私は高校の教員をしています。先生方はそれぞれに任された場で一所懸命に「子ども達のために」と取り組んでいます。しかし、学校全体ということになると傍観やあきらめのような空気が強くなっていくように感じ、苦しい想いを抱いていました。

7年間を教務部長として仕事をするなかで、「できるところから」といろいろなことに取り組んできました。理解してくれる先生もいたものの、その先生から先に広がっていくことに困難を抱えていました。いくつかの「システム」を考案しましたが、システムは「箱」であって、そこに想いや魂を込めることで意味のあるものになります。私が考案したシステムを新しい「負担」と捉える先生がいるだけでなく、理解してくれる先生にとってもそれを広げるための困難が負担になってしまっていることに身が引き裂かれるような想いを感じていました

「何とかしたい」と思う一方で、「どうすれば」ということが見えないところに、福島で開催された「一日のワークショップ」に参加し、「これだ!」という閃きが得られました。さらに「二日の完全版ワークショップ」にぜひ参加したいと思い、第9回オンラインワークショップに申し込みました。

ワークショップに参加した感想は?

「社会課題に直面している人を同志とする」「同志が持っている資源をパワーに変える」「価値観を通じて同志を関係を構築していく」というコミュニティ・オーガナイジングが示す観点が、私にとっては新しく、また魅力的だと感じました。

 先生方はそれぞれが様々な想いをもっていて、それが複雑にからみあっているため、今のような状況になっているように感じています。コミュニティ・オーガナイジングのワークショップを受け、「パブリック・ナラティブを語り、価値観を共有すること」によって共通する価値観を持つ先生方と関係構築できる、という可能性を見出すことができました

 また、人間関係が複雑にからみあうなかで、私自身が「すべてを見通し、皆が納得できる案をつくらなければ」と考えていたことが、「何とかしたいと思う一方で、どうすればが見えない」を生み出しているように感じられました。「困難に直面している人を同志とする」「同志がもつ資源をパワーに変える」という観点から、私自身が「すべてを見通す」のではなく、「パソコンのハブ」のような役割を担うことが困難を解決していくことにつながる重要な役割だと考えられるようになりました。

今まで参加してきたワークショップとの違いは何ですか?

いろいろなセミナーやワークショップに参加してきました。ワークショップ内はエネルギーの高い人が集まっているので上手くいきますが、実際の現場はエネルギーの高い人ばかりではないので上手く行かない、ということが良くあります。

コミュニティ・オーガナイジングのワークショップでは、価値観を共有し合う人たちとチームをつくり、具体的に解決したい課題について戦略の策定を行っていきます。

実際に、ふくしまのワークショップでは「対面」かつ「同じ地域」の人たちと、お互いの価値観を共有してチームを結成し、より現実的かつ具体的な戦略を生み出すことができました。その際に生み出した戦略を実現しようと、そのときにチームになったメンバーとは今も連絡を取り合っています。年度途中ということ、急ぎ足の企画で周りの理解が不足していたことから、今年度での実施は断念することとしました。しかし、「来年度に向けて改めて企画を進めていきましょう」とメンバーとは確認し合っています。単純な「練習」に留まらないところが、コミュニティ・オーガナイジングのワークショップの「違い」だと感じます

コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?

教育は「社会」をつくる基盤だと、私は考えています。より良い学校教育を通じて、より良い社会をつくる礎としていくため、コミュニティ・オーガナイジングを活用し、先生・生徒・保護者・地域の人たちをオーガナイジングしていきたいと考えています。

今は、探究・ICT推進部の部長として「総合的な探究の時間」の企画立案を行っています。ふくしまでのワークショップの後につながった人たちと、キャリア探究「社会人対話」という企画を立てました。

これまでは「うちの学校でこんな企画をやるので力を貸してくれないか」という提案のしかたを行ってきました。何となく「下手」に出てお願いする感じがある一方で、受け取ってもらえないと「何で?」という想いも生まれていました。

コミュニティ・オーガナイジングのワークショップを受け、今回は「子ども達にこんな経験をしてほしいと願う企画を立てた。この願いに共感する想いがあれば連絡してほしい」と提案してみました。結果は、43名の方から「無償でも参加したい」とエントリーしていただきました。コミュニティ・オーガナイジングのワークショップは、私にとって「大きな一歩」であったように感じています。

2023年12月9日、10日【第9回オンライン】COJ主催コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップ開催レポート

みんなと一緒だったから走り抜けられた!濃密な2日間!!

2023年12月9日(土)、10日(日)の2日間に渡って、オンライン開催では9回目となる「コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップ(以下、COW)」が開催されました。一般企業、労働組合、一般社団法人や公的機関まで、それぞれ多様なバックグランドを持つ22名の参加者と16名の運営スタッフが、コミュニティ・オーガナイジング(以下、CO)を一緒に学びました。

ワークショップ開始時は、日々取り組んでいる分野・活動も異なる参加者が集まる中で「初対面の方と最後までやり遂げることができるか不安」という声もありましたが、ワークショップ終了時には、リーダーシップの5つの単元(モジュール)の学びや演習を振り返り、「熱いチームメンバーと出会えて良かった!」という嬉しい声が至るところから聞こえてきました!

濃密な2日間となった第9回オンラインCOWについて振り返ります!

COWでは、COを実践するために必要な5つのリーダーシップを学ぶことを目標にしています。ここでのリーダーシップとは、「先行きの見通しがたたない不確かな状況の中で、人々の目的達成を可能にする、その責任を引き受けること」です。具体的には、➀ストーリーの共有、②関係に基づいたコミットメント、③明確な組織構造、④創造的な戦略、⑤測定でき、目標のある行動、の5つの実践があり、それぞれの単元(モジュール)を「講義を聞く→手本を見る→実践してみる→振り返る」のプロセスを繰り返しながら学びました。

5つのリーダーシップ

単元(モジュール)

➀ストーリーの共有

パブリック・ナラティブ(ストーリー・オブ・セルフ、ストーリー・オブ・アス、ストーリー・オブ・ナウ)

②関係に基づいたコミットメント

関係構築

③明確な組織構造

リーダーシップチームの構築

④創造的な戦略

戦略

⑤測定でき、目標のある行動

(アクション)

お互いの価値観で繋がる関係とチーム

1日目に、コーチング、パブリック・ナラティブとストーリー・オブ・セルフ、関係構築、リーダーシップチームの構築、2日目に、戦略、パブリック・ナラティブ(ストーリー・オブ・アス、ストーリー・オブ・ナウ、ストーリー・オブ・セルフをつなげたもの)について学んでいきました。

ストーリー・オブ・セルフでは、自分自身の価値観を伝える方法としての語り方を学びました。現在、各自が取り組んでいる活動への原動力がどこから生まれてきたのか?過去を振り返り考えました。どのような困難に直面したか?その際にどのような選択をとったか?そして、その結果、何を感じ・学んだのか?を一貫した力強いストーリーとして語ります。

5分間で考え、2分で語るという短い時間で、実践の難しさに戸惑いながらも、価値観を経験や感情を語ることで伝わったときの効果を実感したモジュールになりました。自身のストーリーを語り、チームメンバーのストーリーを聞き合いました。胸の奥がぐっと熱くなるストーリーに参加者の熱い想いが溢れて、感動する場面が多くありました。

関係構築では関心事だけではなく、価値観で繋がる関係を築くための1対1でのミーテイング(1on1)を実践しました。お互いのストーリーを知ることで、共有する価値観を見つけていきます。その共有する価値観に根ざすお互いの共有する関心を見出し、その関心事を一緒になすために必要な資源を交換します。ペアになり、相手に色々な質問をして探究することに時間をかけながら、相手の価値観、関心、資源を知り、同時に、自分の価値観、関心・資源を共有しました。

リーダーシップチームの構築では、チームの共有目的と、ともに取り組むためのノーム(グランドルール)をつくり、各自の役割と責任を明確にしました。そうすることで、機能するチームづくりを実践しました。

ワークショップで初めて会う5~6人のチームでどんなことを目指すチームか(目的)、誰と一緒に活動するのか(同志)、そして、目的を達成するためにこのチームは何をすべきか(活動)を言葉にしていきました。集まったメンバーの関心はバラバラに見えても、価値観で繋がることができる!私が一緒に取り組んだチームでは、「ひとりひとりの存在が大切にされ、皆がありのままの自分でいて安心できる社会」を作りたいんだ!とチームが一体感を持った瞬間でした。

1日目が終わるころには、参加者も運営スタッフも充実した疲労感!

もっとがちがちになると思ってけど、価値観に触れられて、発言しやすく、聞きやすく、心地よく、楽しかった

聞く姿勢が自分で思ってたより大変だった。聞きながら受け止め相手の思いを受け止め、また返していくのが難しかった。今後の自分の活動に活かしたい!」といった感想がありました。

2日目に向けて気合十分です!!

望むものを得るためには、戦略とナラティブが必要!戦略的ゴールまでの道筋を描く!!

ワークショップ2日目。1日目と同様に緊張しつつも、期待感に膨らむ参加者のみなさんがオンライン上に集まりました。1日目に作ったノームの確認とチェックインから2日目が始まりました!

人は、「どうやって行動するのか」が分かり(頭での理解)、「なぜ自分が行動するのか」が分かり(心での理解)、「何をすべきか」が分かる(手の動かし方の理解)ことで、行動につなげることができると1日目のコーチングやパブリック・ナラティブで学びました。

2日目は、一緒にパワーを高めてゴールを達成したい人々と課題を解決するためにどのように力を合わせるのか(戦略)、なぜ今行動するのかという動機にかかるパブリック・ナラティブを学びます。

戦略Ⅰでは、共有目的を踏まえ、困難に直面する「同志」は誰か、どんな困難に直面しているかを分析することから始めました。現場を明確にし、誰が関係者であるかオンラインのワークシートを使いながら、マッピングしていきました。関係者を具体的に挙げ、関心や資源を明らかにしました。問題を解決するための資源や権力をもつ人々に影響を与えるために、同志のもつ資源をどのように用いてオーガナイズできるか?変革の仮説をつくり、一文にまとめました。

戦略Ⅱでは、戦略Iで作り上げた戦略を達成するための具体的な戦術を考えました。設定した戦略的ゴールを達成するために、キックオフ戦術、複数のピークアクションをタイムラインに落とし込んでいきました。立案した戦術は戦略的ゴールに繋がっているか、同志の資源を上手く使えているか、同志の問題解決能力を高めるものかを確認しながら、キャンペーン・タイムラインを作っていきました。

立案したキャンペーンを、全てのチームが全体発表!

「キャンペーン・タイムラインが具体的なチームは、リアルに感じて応援したくなった!」

「インパクトの強いキーワードがキャンペーンに入っているとわくわくするし、これならやれそう!と思える。」といった感想が飛び交い、課題を解決するための具体的なアクションの考え方の理解が進みました。

パブリック・ナラティブ(ストーリー・オブ・ナウ/アス/セルフの繋げて語る)では、ご自身のストーリー・オブ・セルフ、会場にいる全員のストーリー・オブ・アス、それぞれの課題の緊急性を語るストーリー・オブ・ナウを全てつなげて、パブリック・ナラティブを作成しました。「5分でストーリー作って、3分で話す!」というチャレンジングな課題にも前向きに取り組みました。

 価値観が経験と感情を介して伝わってくるストーリーに、目頭が熱くなる参加者と運営スタッフ。オンライン上での発表者からの呼びかけに対して、参加者の皆さんからたくさんの”いいね”や“拍手”のリアクションがありました。なぜ行動したいのか、しなくてはならないのかという思いを改めて、参加者同士で感じあった瞬間でした!

ワークショップが終わってからが本番!今後に向けた参加者の声

2日目のワークショップの終了時には、それぞれこの2日間を振り返り、明日からのアクションプランを考えました。2日間のワークショップでの学びを活かせるように具体的に考えました。参加者の声を一部抜粋して、お届けします!

  • 「今回初めてCOWに参加したが、チームの雰囲気が良くてのびのび学ぶことができた。2週間以内に業務が大変な若手職員に声掛けをして状況を聞きたい。傾聴することの大切さと咀嚼することの大変さを実感したので、実践していきたい」
  • 自分の価値観を大切にして、希望を語ることのパワーを感じた。仲間と一緒に一つのことを作ることの大切さを学んだ濃密な二日間だった。セルフを3人に語る、ナラティブを磨き直すというのが出たので、それをやってみたい。熱いチームメンバーでした」
  • 「現在進行しているプロジェクトの打合せが明後日にあり、この2日間の学びを取り入れたい。心が動かされて自分ごととして考えられるようになったので、周りにも内容をシェアして、チームのみんなが自分ごととして考えられるようにしたい。聞く姿勢や思いやりの気持ちを忘れないでやっていきたいと感じた!チームのみんな出会えて良かったよ!」
  • 「パブリック・ナラティブの構造を学んだので各々の場で使いたい。COをやっていく意義が感じられた二日間。パワーを奪われてしまっている人でもできると思った。関係構築、チーム構築は奥が深く、自分の本音、価値観を語ることが重要と感じた。希望を感じながら進むことが出来たと実感したので、これを継続してやっていきたい。わくわくした二日間。価値観を共有できてよかった」

参加者のみなさん、2日間のワークショップ、本当にお疲れ様でした!ワークショップが終わってからが本番!何度も実践し、チャレンジし続けていきましょう!

レポート:里見翔平(コーチ)