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共同創設者・鎌田華乃子のメッセージ

知人や友人を通じて発起人達と知り合い、社会を変えたいと思う人たちにこのコミュニティ・オーガナイジングを届けたいと、マーシャル・ガンツ博士を呼んでワークショップをする事に決めたのが2013年の3月でした。

私はボランティアや市民活動をほとんどしたことがありませんでした。11歳の時に父がくれた環境汚染の本を読んで以来、ずっと環境問題を解決したいと思い続けてきました。しかし、NPOの力では社会を変えられないと考え、企業への環境・CSRコンサルティングによって社会を変える道へ進みました。

しかし、企業は社会の大きな原動力ではあるものの、社会を変えるには別の力も必要である事が分かってきました。広く世界を見た時、それは「市民」だと気付きました。欧米では、強い市民セクターが政治や社会に大きな影響を及ぼしていたのです。翻って日本は、私も含め市民活動をする人は少なく、市民セクターも強くありません。しかし、先が見えない社会問題は私たち市民一人一人が考えて行動していくことでしか解決できないのではないかと考え、ハーバード・ケネディスクールで市民参加を学ぶ事にしました。

私はそこでマーシャル・ガンツ博士が教えるコミュニティ・オーガナイジングを学びました。30年にわたって市民運動をしてきたガンツ博士は、「一人一人の力は小さいかもしれない。しかし、それをたくさん繋げていけば大きな力になる」と語ってくれました。ケネディスクール卒業後、私はニューヨークに移り住み、人々が立ち上がり、コミュニティを作り、自分たちの生活を改善する様を現場で見てきました。

コミュニティ・オーガナイジングは草の根の活動をする人たちが仲間を増やし、力を作り、その力を上手く使って社会に変化を起こすものです。法案を通すような大きな事でなく、ささやかな変化でいいのです。その小さな変化が積もり積もって大きな変化のうねりを作っていくのだと思います。私はその小さな変化を起こす仲間をたくさん増やしたいと思っています。

2013年10月

発起人代表・鎌田華乃子

 >>発起人・鎌田華乃子による連載記事(JB PRESS)