ワークショップ

WORKSHOPS

参加者の声
コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップ
VOICE #144 facebook twitter
水谷朋之
私立の高等学校

ワークショップに参加した動機は?

私は高校の教員をしています。先生方はそれぞれに任された場で一所懸命に「子ども達のために」と取り組んでいます。しかし、学校全体ということになると傍観やあきらめのような空気が強くなっていくように感じ、苦しい想いを抱いていました。

7年間を教務部長として仕事をするなかで、「できるところから」といろいろなことに取り組んできました。理解してくれる先生もいたものの、その先生から先に広がっていくことに困難を抱えていました。いくつかの「システム」を考案しましたが、システムは「箱」であって、そこに想いや魂を込めることで意味のあるものになります。私が考案したシステムを新しい「負担」と捉える先生がいるだけでなく、理解してくれる先生にとってもそれを広げるための困難が負担になってしまっていることに身が引き裂かれるような想いを感じていました

「何とかしたい」と思う一方で、「どうすれば」ということが見えないところに、福島で開催された「一日のワークショップ」に参加し、「これだ!」という閃きが得られました。さらに「二日の完全版ワークショップ」にぜひ参加したいと思い、第9回オンラインワークショップに申し込みました。

ワークショップに参加した感想は?

「社会課題に直面している人を同志とする」「同志が持っている資源をパワーに変える」「価値観を通じて同志を関係を構築していく」というコミュニティ・オーガナイジングが示す観点が、私にとっては新しく、また魅力的だと感じました。

 先生方はそれぞれが様々な想いをもっていて、それが複雑にからみあっているため、今のような状況になっているように感じています。コミュニティ・オーガナイジングのワークショップを受け、「パブリック・ナラティブを語り、価値観を共有すること」によって共通する価値観を持つ先生方と関係構築できる、という可能性を見出すことができました

 また、人間関係が複雑にからみあうなかで、私自身が「すべてを見通し、皆が納得できる案をつくらなければ」と考えていたことが、「何とかしたいと思う一方で、どうすればが見えない」を生み出しているように感じられました。「困難に直面している人を同志とする」「同志がもつ資源をパワーに変える」という観点から、私自身が「すべてを見通す」のではなく、「パソコンのハブ」のような役割を担うことが困難を解決していくことにつながる重要な役割だと考えられるようになりました。

今まで参加してきたワークショップとの違いは何ですか?

いろいろなセミナーやワークショップに参加してきました。ワークショップ内はエネルギーの高い人が集まっているので上手くいきますが、実際の現場はエネルギーの高い人ばかりではないので上手く行かない、ということが良くあります。

コミュニティ・オーガナイジングのワークショップでは、価値観を共有し合う人たちとチームをつくり、具体的に解決したい課題について戦略の策定を行っていきます。

実際に、ふくしまのワークショップでは「対面」かつ「同じ地域」の人たちと、お互いの価値観を共有してチームを結成し、より現実的かつ具体的な戦略を生み出すことができました。その際に生み出した戦略を実現しようと、そのときにチームになったメンバーとは今も連絡を取り合っています。年度途中ということ、急ぎ足の企画で周りの理解が不足していたことから、今年度での実施は断念することとしました。しかし、「来年度に向けて改めて企画を進めていきましょう」とメンバーとは確認し合っています。単純な「練習」に留まらないところが、コミュニティ・オーガナイジングのワークショップの「違い」だと感じます

コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?

教育は「社会」をつくる基盤だと、私は考えています。より良い学校教育を通じて、より良い社会をつくる礎としていくため、コミュニティ・オーガナイジングを活用し、先生・生徒・保護者・地域の人たちをオーガナイジングしていきたいと考えています。

今は、探究・ICT推進部の部長として「総合的な探究の時間」の企画立案を行っています。ふくしまでのワークショップの後につながった人たちと、キャリア探究「社会人対話」という企画を立てました。

これまでは「うちの学校でこんな企画をやるので力を貸してくれないか」という提案のしかたを行ってきました。何となく「下手」に出てお願いする感じがある一方で、受け取ってもらえないと「何で?」という想いも生まれていました。

コミュニティ・オーガナイジングのワークショップを受け、今回は「子ども達にこんな経験をしてほしいと願う企画を立てた。この願いに共感する想いがあれば連絡してほしい」と提案してみました。結果は、43名の方から「無償でも参加したい」とエントリーしていただきました。コミュニティ・オーガナイジングのワークショップは、私にとって「大きな一歩」であったように感じています。