ワークショップ

WORKSHOPS

参加者の声
コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップ
VOICE #147 facebook twitter
倉岡正高
東京都健康長寿医療センター研究所

ワークショップに参加した動機は?

 仕事上、様々な自治体や地域包括支援センター等の専門職の方々の支援をする機会があります。主に地域づくりによる介護予防の取組において、科学的なデータや知見を元に助言を行っています。具体的には、住民が主体的に地域活動に関わることや、専門職が戦略的な計画づくりから評価を行えるように支援しています。しかし、戦略やエビデンスに偏った知識では、住民の主体性や専門職の動機につながる支援が出来ないと感じており、より関係者のストーリーを大切にしたアプローチ方法を学びたかったのが参加の動機です。戦略づくりや客観的なデータの話は時に相手との距離をつくりがちだなと感じていました。結果的に、住民活動が立ち上がったり、包括職員が助言に沿って前向きに取り組んだりといった成果に現れない現状がありました。

ワークショップに参加した感想は?

 正直体力的にも精神的にも大変でしたが、その大変さに見合うものを学んだと思います。まさに、No Pain No Gainだなと思いました。そして、実際に、期待していた事、特にストーリーを大切にするという点が学べたと思います。単に感覚的なものではなく、ストーリー・オブ・セルフやストーリー・オブ・アスの考え方や演習、そして人の話を聞くための枠組みがとても実践的だと感じました。

 また、自分が持つ価値観(世代間交流の大切さ)の原点についてグループのメンバーと共有する機会がありました。これまでも自分の体験談を話す機会があったので、同じように話していたのですが、他のメンバーやコーチからいろいろな質問を投げかけられたことによって、それまで自分が原点だと思っていたことではなく、全く違うことが原点なんだということにワークショップ終了後に気づいて、自分自身とても驚きました。その記憶をこれまでとは違った視点で振り返れることは、今後の人生で大切にしたいことです。

 あと、若い世代の参加者のみなさんが話の進め方やまとめ方が上手でとても頼もしかったです。自分の能力不足を痛感しました。

今まで参加してきたワークショップとの違いは何ですか?

 一番は、一緒にワークショップを受けている方々から学べる部分がとても大きいところかと思います。他にも一緒にグループワークをしたり、学びあう研修などはありますが、少し次元が違うかなと思うのは、参加者の熱量がとても高い!そして、個々の内面にお互いに深く踏み込むため、その人の一言一言が自身の考えと明確に異なったり、共感したりと、とても心がゆらぐ体験をしたような気がします。いろいろな情報や意見を共有するというのは、他の研修のグループワークなどでもおそらく可能だとは思いますが、深みが一段階、二段階と増すことで得られる学びの世界を感じました。

 さらに、その深みは、充実したコーチの皆さんの体制なくしては生まれないかなと思います。やはり参加者はお互いに初めて同士で2日間だけの学びなので、遠慮や、うまく表現出来ないこともありましたが、コーチが一押ししてくれることで、進めたところがありました。また、コーチもトレーニングを重ねていることが感じられ、ワークの一つ一つに集中する環境が整えられていたことは重要な要素であると思いました。

コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?

 ワークショップの翌日、地域の専門職の方々を伴走支援する会議がありました。何度もお会いしている相手でしたが、たまたまある地域住民のキーパーソンとの会議の話題になった時、その専門職の方々がどのようにキーパーソンの気持ちを汲み取っているのか気になったので、学んだことを参考に、住民のストーリーであったり、価値観をどのように専門職が捉えているのか質問をしてみました。そうした質問のやりとりで、それまで見えてこなかった課題を私自身認識することが出来たり、同席していた同僚からも普段と違うやりとりに、ワークショップの効果ですかねと言われたくらいでした。ワークショップ内で立てた計画の場所とは違いますが、少し学んだことを実践し、手ごたえを感じました。

 客観的なデータをもとにした戦略づくりなどは今後の仕事の中でも引き続き重要だと思っていますが、今回COJのワークショップで学んだストーリーや価値観の共有といった側面を同じくらい大切にした支援を出来ればと考えています。これからもっと自身の学びを深めて、経験値を高めることで、専門職がお互いに支え合い、地域住民が主体的にまちづくりをする社会が出来る一助になればと考えています。