1987年広島市生まれ。被曝3世。7才の時に大阪府豊中市で阪神大震災を経験し、メディアに掲載される体験談と、公には記録されない市井の人々の「語り」の違いに興味を持つ。そこから歴史教科書問題に関心を抱き、大学では昭和史を専攻し、戦争観の形成と変遷を研究。2018年に「グリーンズの学校」(NPO法人グリーンズ)の講座でCOと出会い、以降COJ主催WSでコーチや講師、テックなど、幅広く担当。現在は上場企業にて管理職、非上場企業にて社外取締役を務める他、キャリアコンサルタントとして副業もしている。
石原真里奈
ワークショップに参加した動機は?
私は現在、大学の研究事業の一環として、人口約270人のいわゆる「限界集落」と呼ばれる地域でコミュニティ・オーガナイジング(以下:CO)の実装をしています。人口の急速な減少、高齢者が多く、若者が少ない、このような特徴のある地域であっても、そこに住み続けたい人たちがその地域で安心して、その人らしく暮らしていくために必要な資源を取り戻すことができるのか。
研究室の先生に助言をいただいたり、研修を受けたり、鎌田華乃子さんの著書『コミュニティ・オーガナイジング ほしい未来をみんなで創る5つのステップ』を読んだりしながら実践する中で、COを実装することで地域課題の解決(=安心してその人らしく暮らせる地域を創ること)につながるのではないかと感じています。
COを実効性あるものにするための学びやトレーニングが必要だと思い、今回ワークショップに参加させていただきました。
ワークショップに参加した感想は?
チームで関係構築から戦略づくりまで、COのステップを学びながら実際にトレーニング(演習)することができたのが、貴重な経験となりました。自身が実践しているフィールドではどのように展開していけるかを、具体的にイメージしながら流れを掴むことができました。なかなか思うように演習が進められない時でも、チームに入ってくれた2名のコーチが的確な助言やフォローをしてくれたのでとても心強かったです!
チームは、住んでいる場所も、経験してきたことも、活動しているフィールドも違う、初めて顔を合わせるメンバーでしたが、それでも価値観を共有し、共にありたい未来に向けて取り組むことができるんだということを今回のワークショップで体感し、COの持つ力を強く感じることができました。
今まで参加してきたワークショップとの違いは何ですか?
運営側と参加者が「教える」「教わる」という関係ではなく、“共に学びあう”ワークショップだと感じました。ワークショップ開始前には、“みんなで”ワークショップを進める上でのノーム(ルール)を決め、講義では“参加者の意見を聞きながら”学びを共有し、“参加者のアイデアを取り入れて”当初の予定にはなかったアイスブレイクの時間を作るなど、一方的ではなく、“相互に”意見を交わす中で進められました。
また、一人ひとりの発言や「語り」をとても大切にしているところも、他のワークショップとは大きく違うところだと思いました。結論だけを求めるのではなく、語りを大切にし、その中に、想いがあり、その想いをパワーに変えていくことがCOの中核をなす部分になっていくのだと感じました。
コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?
どのような地域に住んでいても、「その人らしい生活」を諦めないことは大事だと思っています。そのためには何が必要なのか?個人レベルでの取り組みも必要ですが、時に社会レベルで課題解決を図る取り組みが必要となってきます。そこで、COが実効性のある手法の1つになるということを、今回改めて体感しました。
ワークショップで得た学びを実践に繋げ、「語り」を通じて価値観を共有し、同志と共に「ありたい未来(地域)」を創っていけるよう、活動していきたいと思います。。
また、今回ご縁あって繋がった人たちとも、お互いの活動を応援し合ったり、時に一緒に活動できるとより一層大きなパワーが生まれるのではないかと思いました。
ありがとうございました!
中村広伸
ワークショップに参加した動機は?
もともと力がない(と感じている)人たちが力を獲得し社会を変えていく、ということに強い憧れを抱き続けていました。三世代家族のなかで、理不尽さを感じつつ何もできなかった子ども時代の体験が根っこにあったんだと思います。そうした想いを抱きつつ、ぼくはこれまで社会学や対話を学んだり試行錯誤の日々を重ねてきました。その過程でぼくはプロセスワークとそれをベースとしたワールドワークと出会い現在も探求を続けています。
その後、ともにプロセスワークを学ぶパートナーがCOJ主催のオンライン・ワークショップに参加したことを機に、ぼくはコミュニティ・オーガナイジングにも興味を持ち始めました。彼女がワークショップでの学びを生かし、精力的に活動する姿を目の当たりにしたからです。プロセスワーク一筋だったぼくも「コミュニティ・オーガナイジングいいかも」と思い始め本などを読みました。パートナーからはこれまでもちょいちょいワークショップに誘われていたのですが、このたび「今回は参加しないのかい?残り1枠だってよ!」ととどめの一言を言われ、「やります!」と申し込みに至りました。
ワークショップに参加した感想は?
とても楽しかったし充実した二日間でした!長年の蓄積に基づいて作られた、コミュニティを組織する方法が体系的かつとてもシンプルだと感じました。全体を通じて、まずはいくつかのポイントをしっかり押さえながら実践すれば効果が実感できるという即効性が、多くの人を巻き込んでいくのに効果的だと思いました。もちろん実践すればするほどに奥深さも感じられて来るのだろうな、と思いつつ。
一方でタイトで細かな時間設定には正直戸惑いました。普段の自分からは遠いやり方だからです。でも実際にやってみると、時間が限られているなかでもこれだけのことができるんだ、という手ごたえを感じることができました。この体験は、日常の実践に生かせると思いました。日常での活動もまた、時間に余裕がないなかで行われているからです。「この時間でこれを決めるんだ!」という想いでやると、粗削りながらも光るアイデアってでるものなんだな、ということを体験できたことはとても大きかったです。
今まで参加してきたワークショップとの違いは何ですか?
とにかく参加者とスタッフの皆さんの「社会を変えたいんだ!」というエネルギーがすごい!と感じました。現実に根ざした実践的な問いをもっているゆえの必死さや切実さ、そして覚悟がひしひしと感じられました。もちろんぼくもそういった想いを持ってやってきたわけで、だからこそ「こういった想いを抱いているのは自分だけじゃないんだ。仲間に出会えた!」という心強さと喜びを感じることができました。
また、ワークショップに関わるコーチ、スタッフの皆さんのコミットメントの強さも感じました。このワークショップ自体が、コミュニティ・オーガナイジングの手法に基づき組織されたもので、コーチ、スタッフのみなさんがそれぞれの資源を使い役割を果たしながら一つの目的に向かって動いていることを体感的に味わうことができました。皆さんがそれぞれ自分たちの活動もあるなかで、このようなワークショップを運営するって相当に大変だと思うし、同時に皆さんにそうさせるだけの魅力がコミュニティ・オーガナイジングにはあるんだな、と感じました。
コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?
ぼくは現在不登校・ひきこもり当事者とその家族を支援するNPOでは副理事長として、またぼく自身が所属する会社の労働組合で副委員長として(10月からは委員長として…)活動をしています。
NPOでは、現在財政難で、会員増と寄付等による収入増が急務の課題となっています。また労働組合は年々組合員が減っており、残っている組合員の多くも組合の存在意義に疑問を抱いている状況です。
今回コミュニティ・オーガナイジングを学ぶことで、ぼくがまず実践できそうなことは関係構築なのかな、と感じました。ぼくはNPOの他の理事やスタッフ、そして組合執行部メンバーひとりひとりと十分に関係構築ができているとは言えません。まずは彼らひとりひとりと関係構築し、彼らのリーダーシップを育てていきたいと思います。
大窪 毅
ワークショップに参加した動機は?
もっと自由な流れを富士川に取り戻したい!その気持ちをどうやって形にしていけばいいのか、まるで分らなかった私達は2022年10月にコミュニティ・オーガナイジング・ジャパン(以下COJ)のワークショップ(以下WS)を受講しました。
それは自分達でも驚くほどの効果がありました。
WSの初日が終わったときに初めて活動をするための「チーム」になったと実感することが出来ました。活動は広がり、そしてチームの仲間も増えていくなかで失敗も糧にしながら、少しずつ個人的にもチームとしても成長しています。
昨年から半年程の活動の結果は、自分たちの思うところには遠く及びませんでしたが、手にいれたものも大きい活動になりました。
ひと段落したことで課題は新しい物へと変わりました。自分たちの成長無くして目標の達成は無いことも実感しています。
新たに加わってくれた仲間とCOJのWSに参加することで、一段と活動にはずみをつけることと、自分自身の学び直しの為に参加しました。
ワークショップに参加した感想は?
一緒にWSに参加していた他団体の皆さんからは大きな影響を受けることが出来ました。活動の内容やフィールドは違えど、共通する価値観に出会えたことも励みになりました。
改めてチームの中で目指すべきゴールについて突き詰めて話をすることも大きな成果の一つでした。チームの仲間が増えることで、多様性が増したチームの目指すゴールは一段と大きなものに成長したと感じています。
自分達だけでは見えてこない視点を見つけることが出来たと思います。
WS以降活動はより活発になりました!
昨年と今年と2回ワークショップに参加して、違いを感じましたか?
一緒に参加していた他団体の皆さんのエネルギーが違ったように感じました。
前回は「気候危機」といった大きな課題に取り組む皆さんと一緒にWSに参加しました。
大きな課題なだけに、チーム内のモチベーションを保つことがとても大変なことだと思いました。
今回一緒にWSに参加していた他団体の課題は、それぞれにとってとても身近な場所だと感じました。
今回のWSでは、それぞれのチームのメンバーが、それぞれの立場で向き合っている姿が伝わってきました。
あるチームは初日の最初と二日目の最後では、見違えるほど「チーム」になっていたように見えました。思いが重なりさえすれば、立場や世代の違いが資源に幅を持たせてくれるんだと感じました。
また他のチームは、放課後やお昼休みにも活発に話し合いを続けていることで、チームとしてのモチベーションの高さを見せてくれました。
行動を起こす理由もやり遂げる覚悟も伝わってきました。
活動の背景が私たちの活動と共通することが多い、と感じられたところにも大きな違いを感じました。
コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?
より多くの人に私たちの取り組んでいる問題を知ってもらい、活動に共感してもらえるように活かしていくことだけでなく、誰かの課題を解決する一助になることが出来ればと思います!
浜口和也
ワークショップに参加した動機は?
現在私たちが取り組んでいる大規模風力発電計画の阻止をめぐり、自分たちがなぜ活動するのか、そこに願われていることは何かを、多くの人に共感してもらえるよう情報発信していくのに、当ワークショップに参加してそのスキルを学びたいと思ったのが動機です。
「風力発電は世界的にも推進され、日本は出遅れているくらいだ。地球温暖化による異常気象対策としても大事なこと」という国策の一方で、地価が安く過疎地域の急峻な山の稜線を削り、そこに暮らす人々の自然環境や生活環境を阻害しかねない計画が、全国各地で進められています。
「国が推進することだから、地域のエゴを考えずに協力しなければならない」という理不尽にも遭いますが、自分たちが育まれている豊かな自然を次世代に語り継ぐにも、当ワークショップでのスキルは必ず役に立ってくれると思い参加しました。
ワークショップに参加した感想は?
いつもは結構時間に余裕がある対面の会議が多い中、当ワークショップはたくさんの講義と演習・振り返りを分刻みで行うのに最初は戸惑いましたが、慣れてくるととてもメリハリがつき、項目の細分化もわかりやすく、組み立てがとても早くなる印象を持ちました。このスキルを使いこなせるようになると、様々な分野のチームワークで活用出来るでしょうし、まず「否定せずに良いところを評価し合おう」という前提が良いです。
また、複数のチームで行うディスカッションは、それぞれの地域での課題や成功例を出し合う事で別の視点をもらえたり、質問に答えられないウィークポイントが見つけられ、それを改善していくことができたのも大きな収穫でした!
今まで参加してきたワークショップとの違いは何ですか?
まず、スタッフがほとんど女性というワークショップは今までありませんでした。とても優しく和やかな雰囲気で参加出来たのは、スタッフの皆様のチームワークが成せるわざだったと思います。
それから、コロナ禍でリモートでのミーティングやワークショップが増えたことで環境や機能の使い方がある程度分かっていましたが、このワークショップではGoogleドライブを使って付箋貼りをしたのは初めてでとても刺激的でした。
海、川、山それぞれの自然を守りたい人との交流もこれまで何度も経験してきましたが、今回は特に他の地域の現場に行って活動をともにしてみたいと思えました。機会を見て実現したいと思います。
コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?
テキストにも書かれている項目やワークショップで培った言葉を何度か練り直しながら、さらに活動の内容が伝わりやすく共感を得られやすい場を作っていくのに活かしていきたいと思います。
また、ブレたり脱線しかけたときにはコミュニティ・オーガナイジングの精神に立ち返り、軌道修正がしやすい取り組みにしていけたらと思っています。
※満員御礼・キャンセル待ち受付中※【第10回オンライン】COJ主催コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップ
<キャンセル待ち案内>
・メール送り先:katsurako★organizing.jp(COJ松澤)※メールを送る際は★を@にご変更ください
・タイトル:【キャンセル待ち申込】2月24日、25日オンラインワークショップ
・記載内容:名前(フリガナ)、メールアドレス、連絡の取れる電話番号、希望枠(一般or学生)※学び直し枠希望で、一般枠に空席がある場合は、確実に参加できる一般枠にお申込みいただくようお願いします。
【お願い】迷惑メールの設定によっては、COJからのメールが届かない場合があります。お心当たりの方は、COJからのメールを受信できるようにドメイン指定受信で「organizing.jp」を許可するように設定してください。
<次回ワークショップのウエイトリスト>
ウエイトリスト:https://forms.gle/zKSgnLxLoS3ibbSS8
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コミュニティ・オーガナイジングとは、仲間と思いを共有し、それぞれが持っている力を合わせて行動することで社会を変えたり、良くしたりするための方法です。
このワークショップは2日間で、その方法を理論的・体系的に実践的に学びます。具体的には、講義を聞き、チームに分かれ演習し、振り返りをする、という流れで学んでいきます。
世の中や身近なことに対して「なにかが変だ」、あるいは「なぜだか生きづらい」そんな気持ちになったことはありませんか? そして「でも仕方ないよな」と諦めの気持ちを持ったことは。
「社会を変える」なんて大それたこと自分にはできっこない、「変えたい」とは思うけど、どうしたらそんなことできるのだろうか。
こんな風に思っている方もいるかもしれません。
「仕方がない」から「自分もなにかできるかもしれない」、「仲間となら一緒にできるかもしれない」そんな希望を一緒に感じませんか?
ワークショップに参加し、変えられる!という希望を感じたみなさんと一緒に、より良い社会を作っていきたいです。チャレンジを応援するスタッフたちが、あなたのご参加をお待ちしています。
申し込みはコチラから!
田中美穂
ワークショップに参加した動機は?
コミュニティオーガナイジングの本を読んだり、SNSで市民運動や組織活動をつくっていく方法として評価されているのを見たりして興味をもったのが最初のきっかけでした。
興味はありながら、ワークショップ募集を知っても何回か見送っていました。この1、2年に、自分の所属する組織をもっとより良いものにしたい、一緒に活動する人を増やすためにはどうしたらいいんだろうと行き詰まりもありました。
また、自分の住んでいる地域で「包括的性教育」を広めたいと思いながら何も動けていないもやもやも抱えていました。今回は、募集のお知らせを見た時に、「まさに今の自分に必要なことだ!」と思い申し込みました。
ワークショップに参加した感想は?
まず、安くはない受講費を払って、社会を変えるための、それも自分の1人の力でなくみんなで変えていこうと学ぶ人たちがこんなに集まっていることに勇気づけられました。
大きく発想の転換が得られたのは、誰とその活動をするのか、それはその課題の当事者だということです。これまで、自分が当事者でない課題に対して、「自分が」何をできるのかという発想をしていました。もう一つが、自分の弱みや、自分の挫折と思っていることは、その人の「資源」だということです。強い人だけが社会を変えるわけじゃなく、誰もが社会を変えうる人なんだと、見方が大きく広がりました。
グループワークでは、はじめは関心ごとがバラバラのメンバーで一つのプロジェクトを計画することができるのか不安でした。だんだんと、意見をまとめていき、具体的なプロジェクトを計画し、戦略を考えることができました。普段私は、関心ごとが共通のメンバーと活動することが多いので、そうでないメンバーと一致するゴールを作っていく経験はたくさんの学びがありました。
今まで参加してきたワークショップとの違いは何ですか?
理論的な学びをその場で実践し、伴走してくださるコーチからその場でアドバイスがあり、1分1秒無駄にしない密度の濃さがあります。
また、コーチ一人ひとりがこの活動をしている動機や価値観を語り、それを聞くことで自分の心が動くという体験ができ、心が動くことで人は何かしようという一歩を踏み出す力になるという実感をつかめました。
また、参加者は一人ひとり、目的も、活動も、関心の対象も違うけれど、全員が同じ経験を共有していることが、今回はオンライン上という場であっても、人と人とをつなぎ、心を動かす力になる可能性があるんだということが経験できました。
コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?
ワークショップを受けてすぐに、自分の活動に声をかけようと思いながらこれまで尻込みしていた人に対して、「どうして一緒にやりたいのか、どんなことをしてほしいのか、約束をいつとるのか」と具体的に思考することができ、約束をとることもできました。
自分が「やりたいな」と思ったことも、自分1人でやるのでなく、誰かと一緒にやれる方法はないか、その方がきっと楽しいと考える自分がいました。
そんな風に思えた自分、それをできる形で取り組んでみた自分にすこし驚きながらも、今回のワークショップが確実に自分の思考回路を変えてくれたんだと思っています。学んだことを、ワークショップだけにとどめずに、具体的に実践をしていくアクションをつくっていきたいです。
勝又みさ都
ワークショップに参加した動機は?
わたしは、ともに生きる未来をねがい、2020年に市民団体「地球を守ろう!in恵庭」を仲間と始め、環境活動家を招いたお話会やえにわブルーサンタごみ拾いを開催し、2023年からはインクルーシブ教育についてのコミュニティを主宰しています。
「応援してくれる人はいても、ともに行動してくれる人が見つからない」
そう悩んでいたとき、「とても多くのことを学んだ」とCOJの本とワークショップを勧めてくれる方がいました。まず本で学び、それを実行するため参加を決めました。
ワークショップに参加した感想は?
初対面の人とオンラインで何ができるのか…期待と不安で当日を迎えました。
初日の1対1で行った関係構築では質問に詰まったものの、コーチからの助言があったことや、相手から「興味を持って聞いてくれた」という言葉もあり、また共通する関心事も見つかり一安心。
次に6人のチームになると、活動は多様だったものの、大きな目的は揃いました。そこから多数決でテーマを絞る流れになった時、「よく知らないテーマだと自分事と思えない」とチームの足を止めてしまいました。
その時、メンバーのひとりが自分の苦しい経験を打ち明けてくれ、それに心を動かされたメンバー達が素の部分を語りました。「自分らしさを認められず苦しく思っている人」…同志は私たち自身だったのです。
2日目には、テーマが自分と直接関係なくても関わりたい、という思いに変わっていました。深い部分で思いが一致したこと、小さな声も大切にする皆さんだとわかったからです。日常における困難を語り、コーチングで深めあううちに、テーマは自然と見つかり、一体感を感じた瞬間でした。
ともに取り組んだことで影響を与えあい、異質に感じた人とも深い部分でつながる大切なプロセスを経験することができました。
今まで参加してきたワークショップとの違いは何ですか?
誰かと思いを語り関係をつくる関係構築は、明日からでも日常の様々な場面で活かしたいと思えるスキルです。
コーチの役割についても、今回知ることができました。
「昨日意見のあったアイスブレイクを今日取り入れよう」
「今の言葉、すごく響いた~」
COJのワークショップでは、コーチと参加者がともに支えあい盛り上げていくプログラムだったことが印象的でした。
コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?
仕事と市民活動。環境問題とインクルーシブ教育。
限られた時間の中で、どう情熱を注いでいくのかが、わたしの悩みの一つでしたが、COJのワークショップで自身の内面についても掘り下げることができました。
子どもに障がいがあるとわかったとき、これまで知ろうとしたこともなく、不幸だと思い込んでしまいました。
「先のないトンネルに入ったよう」「笑いたいと思えない」
長期入院や手術、家でもチューブで栄養を送る生活を送っていた数年の間、心が休まるのは、自分と同じように何かに苦しみながらも、ていねいな暮らしをしようとする人達との時間でした。
同じ境遇の仲間とお話会を開き、衣食住や環境について考える仲間とごみ拾いを始めました。当時の生活を支えてくれた方達と働くことになり、これらは今も私たち親子の居場所になっています。
障がいのあるないに関わらず、自分らしさを認められず苦しく思ったことはありませんか?
いま苦しんでいる人たちには、助けを求める余裕もありません。人も生き物も地球も、みんな特別でみんな大切。そんな暮らしができたら…。
仲間とつながりを広げて、同じく悩んでいる方を支え、ともに生きる未来に近づきたいと思います。
2023年7月29日、30日【第8回オンライン】COJ主催コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップ開催レポート
濃密な2日間!想いを形にすることの大切さを体感!!
このタイトルは、ワークショップ終了後に、参加者からいただいたコメントです。とても濃い2日間の詳細をレポートにまとめていきます!
全国から参加者が集まり、興味・関心どころも様々!1日前の様子は!?
2023年7月29〜30日の2日間、北は北海道、南は沖縄まで、全国各地からご参加くださいました。一般企業の方もいらっしゃれば、大学の研究室所属、NPO法人所属の方など、はたまた議員の方まで。それぞれ色々なバックグランドを持つ、様々な世代の方々と共に、2日間コミュニティ・オーガナイジング(以下、CO)を一緒に学びました。
ワークショップではCOの各モジュール(単元)を、「講義を聞く→手本を見る→実践してみる→振り返る」のプロセスを繰り返しながら学びます。
1日目はコーチング、パブリック・ナラティブ、ストーリー・オブ・セルフ、関係構築、リーダーシップチームの構築について学んでいきました。
コーチング:コーチングはその人の抱えている課題について、心・手・頭のどこに課題があるかを探しながら、解決策を自身が見つけられるよう質問と言い換え等を使って引き出していくものです。初対面同士で緊張しつつも、少しずつ話すうちにお互いの課題について知ることができ、コーチングによるアプローチの効果、実践の難しさを体感いただきました。
パブリック・ナラティブ:「不確実な状況下で他者の力を引き出す」ことがCOで発揮されるリーダーシップです。チーム一人ひとりのストーリー(ストーリー・オブ・セルフ)とチームのストーリー(ストーリー・オブ・アス)となぜ今アクションを起こす必要があるのかを語る行動のストーリー(ストーリー・オブ・ナウ)、この3つのストーリーが繋げたものをパブリック・ナラティブと言います。チームメンバー同士で共有する価値観や経験を話し合いながら、COのリーダーシップ発揮の手法としてまずはストーリー・オブ・セルフについて学びました。
ストーリー・オブ・セルフ:ストーリー・オブ・セルフは、自分の想いや活動の原動力はどこから生まれてきているのか、そして、その原動力が今どのように繋がっているのかについて、自分のことを語ります。5分間で考え、2分で語るという短い時間ですが、それでも人を動かすことのできるストーリーを!とのことから参加者の皆さんは、難しいと感じながらも、自身のストーリーについて語り、チームメンバーのストーリーを聞き合いました。とても胸に刺さるストーリーもあり、オンラインでも熱くなる、感動する場面が多くありました。
関係構築:ここまでCOにおけるリーダーシップやリーダーシップの引き出し方などの手法について学んできましたが、COは人を巻き込み、集めていくことでコミュニティとなり力を発揮します。そのために、お互いが大切にしている事はどんなことなのか共有し、それぞれ持っている関心は何か、それぞれが持っている力(資源)を活かしてどんなことができそうか話し合い、共有する価値観・関心・それぞれが持つ資源を確認しました。
リーダーシップチームの構築:関係構築まで進めた次に、チームとしての目的・ゴール、どんな世界を実現したいのか、それは何のためにするのか、を検討し、共有目的という一文を作りました。具体的なものに落とし込んでいくため、多くのチームで悩んでいる様子が窺えました。お互いが大切にしたいものの共通点を探し、実現へ向けたプランを検討していくため、最後の言葉一つにおいても悩み、何とか全チーム最後までやり遂げることができました。共有目的の一文を作った後は、ノーム(チームの決まりごと)を考え、チームのなかでの役割分担も決めました。
いよいよ2日目スタート!具体的なアクションプランへ向けて
2日目は、1日目の振り返りからスタート。改めてチームのゴールとなる共有目的の一文を眺めてみて、今どう感じるか話し合いました。チームでの認識を共有・確認した上で、いよいよ今後のアクションプランを検討する「戦略」について学んでいきます。
2日目は戦略Ⅰと戦略Ⅱについて学んでいきました。
戦略Ⅰ:1日目に考えた共有目的を踏まえ、困難に直面する「同志」は誰か、どんな困難に直面しているかを分析するすることから始めました。「それらの問題はなぜ解決できなかったのか?」と根本原因を掘り下げた上で、「その問題を解決するためには何が必要か?」を考えていきます。
戦略Ⅱ:戦略IIは、戦略Iで作り上げた戦略を実現するための具体的な戦術を考えます。設定したゴールを達成するためには、どのような方法で・どのようなステップを辿ればいいのか。タイムラインに落としていくことで、具体的にすべき点が見えていきます。ここで戦略的ゴールを少し見直したり、戦略Ⅰに立ち戻って、自分たちが解決したかった課題は何かを確認しながら進めていきました。ここでも最後まで悩みながら議論し、具体的に実行するために何が必要なのかを話し合いました。
私たちが実現したい世界の発表!!
2日目の最後には、各チームがそれぞれの熱い想いを戦略に載せて発表しました。チーム名がとてもユニークで「ふぉーまむ」「JTJ」「みんなほっこりレインボー実行委員会」「みんな違ってみんないい」「Voice UP LIFE!!」と名付け、それぞれの想いがこもった発表を行いました。発表を終え、最後に、リンキングについて学びました。
リンキング:リンキングでは戦略Ⅱでつくった戦術と、1日目に学んだストーリー・オブ・セルフの要素も使いながら、聞き手に協力を求めるパブリック・ナラティブを作る方法を学びます。緊急性のある課題に対して、なぜ立ち上がるのか、どうして行動できるのか語り手の原動力が伝わるストーリーに、聞き手の皆さんが、画面越しでも胸が熱くなっていく様子が窺えました。「一緒にやりませんか?」という問いかけに、リアクションボタンで反応があったり、頷く様子、チャットでの賛同、それぞれの方法でアクションの呼び掛けに対する反応がありました。
2日間の学びが今後の自分の行動を変える
濃い2日間を皆さん、本当にお疲れ様でした。終了後いただいたアンケートでは下記のコメントをいただきました。
- 「応援してくれる人はいても、ともに行動してくれる人が見つからない」 そう打ち明けた知人に、「とても多くのことを学んだ」とCOJワークショップを勧められて参加を決めてきました。濃い2日間で刺激的でした。よく知らないテーマに決まると他人事に感じてしまうのでは、と躊躇してしまうこともあったのですが、全員の根底に共通するテーマが、決めずとも自然と見つかり、一体感を感じた瞬間があり、 そのプロセスは、課題を完成させることよりも大切なことだと実感できました。
- ワークショップという形で体験をすることができてCOのイメージが具体的になりました。紹介されていた事例を見直して、イメージをつけていきたいと思います。 今は、とにかく少しずつ職場や地域での活動に活かしたい。そして機会をとらえて、学び続けたいです。
他にも、大変だった〜!というコメントも多くありましたが^^、早速現場で実践してみたい、初対面でもこんなにも繋がりを感じられ、話し合うことの大切さを実感した、など未来へ向けた行動や前向きな気持ちを持っていただけたようで、ありがたいお言葉をいただきました。
2日間、お疲れ様でした。COを知り、学んだ皆さんにとってこれからが本番だと思います。大変なこともあると思うのですが、皆さんのチャレンジ、ご活躍をこれからもコミュニティ・オーガナイジング・ジャパンは応援していますので、学んだことを振り返り一つずつ実践いただければと思います!
レポート:中埜莉子(テクニカルサポートスタッフ)
※満員御礼※【第9回オンライン】COJ主催コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップ
<キャンセル待ち対応について>
満席で申し込めない場合は、次の手順でメールにてキャンセル待ちの登録をお願いします。
期日までに毎回数名のキャンセルが発生しますので、参加を希望される方はぜひ、ご登録ください。また、今回のワークショップは見送りにして、次回はいち早く情報を受け取りたいという方は2のウエイトリストにご登録ください。
1、キャンセル待ち登録
キャンセル待ち予約はメールにて以下の通りお申込みください。
メール送り先:yuka.kiyama@organizing.jp(COJ木山)
タイトル:【キャンセル待ち申込】12月9日、10日オンラインワークショップ
記載内容:名前(フリガナ)、メールアドレス、連絡の取れる電話番号、希望枠(一般or学生)
【お願い】迷惑メールの設定によっては、COJからのメールが届かない場合があります。お心当たりの方は、COJからのメールを受信できるようにドメイン指定受信で「organizing.jp」を許可するように設定してください。
2、次回ワークショップのウエイトリスト
次回のワークショップの情報をいち早く受け取りたい皆さんは以下のURLが次回のワークショプのウエイトリストにご登録ください。ウエイトリストとは、情報を優先的にご案内するもので、参加を確約するものや強制するものではありません。ぜひ、お気軽にご登録ください!
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コミュニティ・オーガナイジングとは、仲間と思いを共有し、それぞれが持っている力を合わせて行動することで社会を変えるための方法です。
このワークショップは2日間で、その社会の変え方を理論的・体系的に実践的に学びます。具体的には、講義を聞き、チームに分かれ演習し、振り返りをする、という流れで学んでいきます。
世の中に対して「なにかが変だ」、あるいは「なぜだか生きづらい」そんな気持ちになったことはありませんか?
そして、「でも仕方ないよな」と諦めの気持ちを持ったことは。
「社会を変える」なんて大それたこと自分にはできっこない、「変えたい」とは思うけど、どうしたらそんなことできるのだろうか。
こんな風に思っている方もいるかもしれません。
「仕方がない」から「自分もなにかできるかもしれない」、「仲間となら一緒にできるかもしれない」そんな希望を一緒に感じませんか?
ワークショップに参加し、変えられる!という希望を感じたみなさんと一緒に、より良い社会を作っていきたいです。ご参加お待ちしています。
申し込みはコチラから!