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コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップ
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2023年7月29日、30日【第8回オンライン】COJ主催コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップ開催レポート

濃密な2日間!想いを形にすることの大切さを体感!!

このタイトルは、ワークショップ終了後に、参加者からいただいたコメントです。とても濃い2日間の詳細をレポートにまとめていきます!

 

 

 

 

 

 

全国から参加者が集まり、興味・関心どころも様々!1日前の様子は!?

2023年7月29〜30日の2日間、北は北海道、南は沖縄まで、全国各地からご参加くださいました。一般企業の方もいらっしゃれば、大学の研究室所属、NPO法人所属の方など、はたまた議員の方まで。それぞれ色々なバックグランドを持つ、様々な世代の方々と共に、2日間コミュニティ・オーガナイジング(以下、CO)を一緒に学びました。

ワークショップではCOの各モジュール(単元)を、「講義を聞く→手本を見る→実践してみる→振り返る」のプロセスを繰り返しながら学びます。

1日目はコーチング、パブリック・ナラティブ、ストーリー・オブ・セルフ、関係構築、リーダーシップチームの構築について学んでいきました。

コーチング:コーチングはその人の抱えている課題について、心・手・頭のどこに課題があるかを探しながら、解決策を自身が見つけられるよう質問と言い換え等を使って引き出していくものです。初対面同士で緊張しつつも、少しずつ話すうちにお互いの課題について知ることができ、コーチングによるアプローチの効果、実践の難しさを体感いただきました。

パブリック・ナラティブ:「不確実な状況下で他者の力を引き出す」ことがCOで発揮されるリーダーシップです。チーム一人ひとりのストーリー(ストーリー・オブ・セルフ)とチームのストーリー(ストーリー・オブ・アス)となぜ今アクションを起こす必要があるのかを語る行動のストーリー(ストーリー・オブ・ナウ)、この3つのストーリーが繋げたものをパブリック・ナラティブと言います。チームメンバー同士で共有する価値観や経験を話し合いながら、COのリーダーシップ発揮の手法としてまずはストーリー・オブ・セルフについて学びました。

ストーリー・オブ・セルフ:ストーリー・オブ・セルフは、自分の想いや活動の原動力はどこから生まれてきているのか、そして、その原動力が今どのように繋がっているのかについて、自分のことを語ります。5分間で考え、2分で語るという短い時間ですが、それでも人を動かすことのできるストーリーを!とのことから参加者の皆さんは、難しいと感じながらも、自身のストーリーについて語り、チームメンバーのストーリーを聞き合いました。とても胸に刺さるストーリーもあり、オンラインでも熱くなる、感動する場面が多くありました。

 

 

 

 

 

関係構築:ここまでCOにおけるリーダーシップやリーダーシップの引き出し方などの手法について学んできましたが、COは人を巻き込み、集めていくことでコミュニティとなり力を発揮します。そのために、お互いが大切にしている事はどんなことなのか共有し、それぞれ持っている関心は何か、それぞれが持っている力(資源)を活かしてどんなことができそうか話し合い、共有する価値観・関心・それぞれが持つ資源を確認しました。

 

 

 

 

 

 

リーダーシップチームの構築:関係構築まで進めた次に、チームとしての目的・ゴール、どんな世界を実現したいのか、それは何のためにするのか、を検討し、共有目的という一文を作りました。具体的なものに落とし込んでいくため、多くのチームで悩んでいる様子が窺えました。お互いが大切にしたいものの共通点を探し、実現へ向けたプランを検討していくため、最後の言葉一つにおいても悩み、何とか全チーム最後までやり遂げることができました。共有目的の一文を作った後は、ノーム(チームの決まりごと)を考え、チームのなかでの役割分担も決めました。

 

 

 

 

 

 

いよいよ2日目スタート!具体的なアクションプランへ向けて

2日目は、1日目の振り返りからスタート。改めてチームのゴールとなる共有目的の一文を眺めてみて、今どう感じるか話し合いました。チームでの認識を共有・確認した上で、いよいよ今後のアクションプランを検討する「戦略」について学んでいきます。

2日目は戦略Ⅰと戦略Ⅱについて学んでいきました。

戦略Ⅰ:1日目に考えた共有目的を踏まえ、困難に直面する「同志」は誰か、どんな困難に直面しているかを分析するすることから始めました。「それらの問題はなぜ解決できなかったのか?」と根本原因を掘り下げた上で、「その問題を解決するためには何が必要か?」を考えていきます。

戦略Ⅱ:戦略IIは、戦略Iで作り上げた戦略を実現するための具体的な戦術を考えます。設定したゴールを達成するためには、どのような方法で・どのようなステップを辿ればいいのか。タイムラインに落としていくことで、具体的にすべき点が見えていきます。ここで戦略的ゴールを少し見直したり、戦略Ⅰに立ち戻って、自分たちが解決したかった課題は何かを確認しながら進めていきました。ここでも最後まで悩みながら議論し、具体的に実行するために何が必要なのかを話し合いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私たちが実現したい世界の発表!!

2日目の最後には、各チームがそれぞれの熱い想いを戦略に載せて発表しました。チーム名がとてもユニークで「ふぉーまむ」「JTJ」「みんなほっこりレインボー実行委員会」「みんな違ってみんないい」「Voice UP LIFE!!と名付け、それぞれの想いがこもった発表を行いました。発表を終え、最後に、リンキングについて学びました。

リンキング:リンキングでは戦略Ⅱでつくった戦術と、1日目に学んだストーリー・オブ・セルフの要素も使いながら、聞き手に協力を求めるパブリック・ナラティブを作る方法を学びます。緊急性のある課題に対して、なぜ立ち上がるのか、どうして行動できるのか語り手の原動力が伝わるストーリーに、聞き手の皆さんが、画面越しでも胸が熱くなっていく様子が窺えました。「一緒にやりませんか?」という問いかけに、リアクションボタンで反応があったり、頷く様子、チャットでの賛同、それぞれの方法でアクションの呼び掛けに対する反応がありました。

 

 

 

 

 

 

2日間の学びが今後の自分の行動を変える

濃い2日間を皆さん、本当にお疲れ様でした。終了後いただいたアンケートでは下記のコメントをいただきました。

 

 

 

 

 

 

  • 「応援してくれる人はいても、ともに行動してくれる人が見つからない」 そう打ち明けた知人に、「とても多くのことを学んだ」とCOJワークショップを勧められて参加を決めてきました。濃い2日間で刺激的でした。よく知らないテーマに決まると他人事に感じてしまうのでは、と躊躇してしまうこともあったのですが、全員の根底に共通するテーマが、決めずとも自然と見つかり、一体感を感じた瞬間があり、 そのプロセスは、課題を完成させることよりも大切なことだと実感できました
  • ワークショップという形で体験をすることができてCOのイメージが具体的になりました。紹介されていた事例を見直して、イメージをつけていきたいと思います。 今は、とにかく少しずつ職場や地域での活動に活かしたい。そして機会をとらえて、学び続けたいです。

他にも、大変だった〜!というコメントも多くありましたが^^、早速現場で実践してみたい、初対面でもこんなにも繋がりを感じられ、話し合うことの大切さを実感した、など未来へ向けた行動や前向きな気持ちを持っていただけたようで、ありがたいお言葉をいただきました。

2日間、お疲れ様でした。COを知り、学んだ皆さんにとってこれからが本番だと思います。大変なこともあると思うのですが、皆さんのチャレンジ、ご活躍をこれからもコミュニティ・オーガナイジング・ジャパンは応援していますので、学んだことを振り返り一つずつ実践いただければと思います!

レポート:中埜莉子(テクニカルサポートスタッフ)

開催概要

開催日時
2023年7月29日、30日
開催場所
オンライン開催(zoom)
MAP
主催
NPO法人コミュニティ・オーガナイジング・ジャパン
協力
特定非営利活動法人 coco change