第100回ピースボートクルーズ乗船レポート②

ピースボート乗船レポート②は、地球大学ゼミについて報告します。

地球大学はコーディネータがゼミ生の学びをサポートし、講師を担当する水先案内人との調整も行います。コーディネータのおふたりとは100回クルーズ出航前に2度、東京都内で打ち合わせをして、

コーディネータのおふたりと

「地球1周で感じた課題に対して『何もできない』ではなく『これならできそう』という思いを持って船を降りてほしいね!」と話しました。そこで、ゼミではどうやってその課題に対して行動するか、コミュニティ・オーガナイジングの戦略の立て方を基に、実際に戦略を作るワークを取り入れ、そしてそのワークの結果を発表する場も用意しました。

乗船3日目の16:30が私のゼミスタートでした。10代~30代のゼミ生との顔合わせです。そこから4回の内容が以下です。

1回目:
・【講義】全体像(4回のゼミを通して何をしようと思っているか)を伝える
・【全体共有】(予め作ってもらったチーム毎に)チーム名とどんな社会を目指したいかを表した「共有目的」の発表
・【講義】「機能するチーム」について

カーペット敷きのセミナールームで終始リラックスムード

・【全体ワーク】ゼミの進め方の「ノーム(グラウンドルール)」づくり

2回目:
・【講義】「コミュニティ・オーガナイジングにおける戦略とは何か(前半)」(事例「青空が欲しい」を読み解きながら)
・【グループワーク】「戦略的ゴール(目指す社会に近づく最初の目標)」づくり…私たちの同志は誰か、同志はどんな困難に直面しているのか、同志が力を合わせたらどんな変化が起こせるか
・【グループワーク】(機能するチームになるために)グループ内での役割分担

3回目:
・【講義】「コミュニティ・オーガナイジングにおける戦略とは何か(後半)」(事例「青空が欲しい」を読み解きながら)
・【グループワーク】関係者分析…戦略的ゴールを達成するために、どんな関係者がいるか。関係者はそれぞれどんな関心と資源を持っているか

大きな課題を手触り感のあるゴールにするためにみんなで考えます

・【グループワーク】「オーガナイジング・センテンス(いつまでにどうやって戦略的ゴールを達成するかを表す一文)」づくり…同志の力をどう使うと、メンバーが目指す社会に近づく最初のゴールが達成できるか

4回目:
・【講義】「コミュニティ・オーガナイジングにおける戦術とは何か」(ピースボート小学校5年生になって考える)
・【グループワーク】戦略的ゴール達成までのタイムライン作成…自分も参加したくなって友だちも誘いたくなって、より人々の力を集められる戦術とはどういうものか、同志の力が高まるタイムラインになっているか
・【グループワーク】「同志が困難に直面している絵」と「戦略的ゴールの絵」作成

予備日程を使って4グループが
①オーガナイジング・センテンス
②同志が困難に直面している絵
③ゴール達成のタイムライン
④戦略的ゴールの絵
を完成させ、さらに言語対応が必要なので発表原稿を作り上げました。また、グループワークには加わらなかったものの、ゼミ生として学び続けたGさんが司会を担当することになり、その司会原稿も出来上がり、下船まであと1週間ほどとなった3月26日に「Think global,Act local 地球大学最終発表」が行われました。船を降りれば住んでいる場所が離れていたり、学生・社会人など生活リズムも違ったり、そんな自分たちが具体的な戦略など立てられるのか、というところからのスタートでしたが、ワークを進めるうちに、「これホントにできそうだね」という実感が持てたり、「ドイツに留学していたとき、デモはなんだか楽しそうだったけれど、日本ではそうじゃない」という気づきを共有するメンバーがいたりしました。ひとりではできないことをみんな(同志)の力を合わせて行動するために、具体的にどのような手順で何を考え、作れば良いのかを、みんな真剣に学びました。その結果を発表すると、会場の200人ほどのみなさんから大きな拍手が起こ

発表の最後に全員がステージ上に

り、報告会後「もっと大きくメディアに取り上げてもらうには」とアイディアを下さる方や、「応援したいのだけれど、どうやって彼らの取り組みを見つければ良いの?」と質問してくださる方もいらっしゃいました。また、かつての地球大学生で今はピースボートのスタッフをしているEさんは、「ふわっとした発表ではなくて、いつ、どこで、誰が何人で何をする。あそこまで具体的に考えられていて驚いたし、本当にできそうと思えた」と感想を話してくれました。
4グループの発表資料、ぜひご覧ください!

発表の翌日、地球大学ゼミ最終回があり、ゼミ生が1人ひとり語った言葉は全部ここで紹介したいくらい、彼ら自身の成長を表すものでした。ほんの一部ですが紹介します。

・みんなで学んでいる感じがすごくよかった。同じ地大生は陸に降りてからも「こう考えているかも」と思える仲間がいると思えることがすごく大きい
・友だちができた。例えばレインボーパレード行くにしても誰かを誘えるのは大きい。今までは個だったけれど、これからは「つながれる」という希望がある
・もとから知っていることも多かったけれど、そのことについて話せる空間と仲間がいることが大きい。有意義だったかどうかをほんとうにわかるのは今後。ここで会えた仲間は一生の仲間。これからもつながっていきたい
・世界平和に対して「みんなが幸せになる世界なんて作れないよな」という気持ちが沸き上がったけれど、ゼロにしちゃいけない。何もしなければ何も変わらない。アクションを続けることで、100にはならなくても100には近付ける。物足りないものはいくらでもあるけれど得られたこともたくさんある。日本に帰ってもこういう場所を自分が提供したい

第100回ピースボートクルーズ地球大学プログラムに関われて、とてもしあわせです。私もみなさんとこれからもつながっていきたいです!ありがとうございました。

地球大学EndingCeremonyにて

安谷屋貴子(COJ事務局長)

2019年2月23-24日、第11回COJ主催コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップを開催しました!

2019年2月23日(土)〜24日(日)、市ヶ谷の(株)ビービット東京オフィスにて、コミュニティオーガナイジング・ワークショップを開催しました。 COJが主催する東京でのWSは累計11回目。2018年度は8月に第10回を開催していて、今年度2回目です。
集まったのは、医療やジェンダー、格差や貧困などに課題意識を持つ35名。北は北海道、南は九州まで、全国各地から参加がありました。

  

土曜の早朝、知らない場所、知らない人ばかりの中で最初は緊張した雰囲気がありましたが、全体の約束事をみんなで決める場面では色んなアイディアが出て、静かな意欲の高さを感じました。

非常にタイトなスケジュールの中、全体での講義と6名1班でのチーム演習を繰り返します。 「活動分野も、所属も、年齢も性別も全然違うメンバーで、最初はどうしようかと思った・・・」 そんな不安の中、少しずつ自分の経験や価値観を伝え、お互いに交換することにチャレンジし、共感を積み重ねていきました。

「それ!わかる!」「つまりどういうことなんだろう?」「こうしてみよう!」を悩みながら繰り返し、1日目の最後にはチームで共有目的とチャントを作り上げました。

2日目はチームで作り上げた目的を実現するために、戦略を立て、オーガナイジングセンテンス(キャンペーンの全体像を示す一文)にまとめていきました。
「さっきはこう言ったんだけど、やっぱりちょっと違ったかも・・・」 迷った時は最初に作った目的と、それに共感した自分たちの思いに立ち返りながら、少しずつ、アクションの方向性が見えてきます。

実際に自分達チームのオーガナイジングセンテンスを他のチームに伝えて意見交換したり、アクションへの協力を依頼するロールプレイも行い、「確かにそこは抜けてたかも」「こうやって伝えると良いんだ!」と、たくさんの気付きが得られました。

最後には、みんなの前でスピーチ。自分の思い、この場への思い、そして叶えたいこと、協力してほしいこと。それぞれがそれぞれの思いを込めて語り、会場の全員が密度の濃い2日間を振り返ってじーんとしました。

怒涛の勢いで最後まで走り抜けた2日間。 「自分のことを話すのは勇気が必要だったけど、たった2日間で深いチームになれたことに驚いた」 「自分では何でもないと思ってたことが、目的達成のための資源になると気付かされた」 「みんなの話を聞いて共感したし、仲間がいることがわかって勇気が湧いた」

さまざまな学びを得て、それぞれの場所に戻っていった参加者のみなさん。2日間で体験した様々な困難とそれに立ち向かう方法、そして仲間の存在を得て、物事の取り組み方や受け取り方がほんの少し、変わったのではないかと思います。

わたし自身も、人は違ったままでも繋がれるし、変わることができるのだと、改めて体感することができました。 そして、教えてくれた参加者のみなさんのチャレンジ精神に多くの勇気をもらったと感じています。 この体験を心の支えに、今後の活動に繋げたいと思います。 本当にありがとうございました。

竹下 萌 (コーチ)

 

 

 

第100回ピースボートクルーズ乗船レポート①

2019年3月13日~4月1日まで「水先案内人」として乗船し、「全体向け講座(75分)」を2回、「ストーリー・オブ・セルフ(私の物語)を作るワークショップ(70分)」を1回、「地球大学ゼミ(90分)」を4回、実施しました。そのレポートを2つに分けて行います。①では全体向け講座とワークショップについて、②では地球大学ゼミについて報告します。

このクルーズは2018年12月26日に横浜港を発ち、17の寄港地をめぐるものです。また「SDGs」をテーマに掲げ、気候変動や貧困について、寄港地での出会い、船上でのプログラムなどを通して学び、考えられる、そんな作りになっていました。

私はそのクルーズの最後から3番目の寄港地であるタヒチから乗船し、洋上期間が長いことを活用し、およそ100日間でインプットしたことをどう、船を降りてからの実践につなげられるのか、そのための方法を学ぶ場づくりが主な使命でした。ストーリーの力と戦略を学ぶ場を作り、「船を降りたら食べ残しは絶対しないようにする!」のような「個人でとりあえずできることはやるけれど、この旅で感じた課題解決にはつながらないような気がする…」という状態ではなく、「できるかも!」という思いを持って旅を終えることができる状態を目指しました。

全体向け講座は1回目でコミュニティ・オーガナイジングの概要と実践事例(岩手の「まんまるママいわて」の事例を今回も使わせていただきました!)を話しました。一人ではできないことを、「スイミー」のようにみんなの力を合わせて成し遂げるには何が必要なのか。ストーリーの力を「ジェームス・クロフト」さんの動画で実感し、雪の結晶のように広がる、一人だけががんばったり力を持っていたりするのではない「スノーフレーク・リーダーシップ」が今まで足りていなかった要素だと気づいた、実施後に数人の参加者と話してそんな感触を持ちました。

2回目では、ストーリーの力に焦点を当て、人は行動するとき、認識的な理解と感情的な理解が必要で、その感情的な理解を引き出すのがストーリーであること、そのストーリーの構造や作り方を話しました。また、1回目の参加者かつ地球大学のゼミ参加者でもある20代のJさんに、ストーリー・オブ・セルフを作ってもらってコーチングして、2回目の講座の中で発表してもらうこともできました。この旅を通して「“はし”渡しプロジェクト」を個人的に実施したJさんは、人と人のつながりを大事に思っています。なぜ、いつからそう思うようになったのか、そのきっかけになった出来事はいつで、誰がいて、どんな気持ちだったか。次々に私が投げる質問に根気強く考えて、200人ほどの参加者の前で語ってくださいました。

予定にはありませんでしたが、実際ストーリーを作ってみる場があった方が学びが深まるということで、急遽ワークショップを、2回目の講座の後(別日)、実施しました。12人が参加し、3人グループでお互いのストーリーを聞き、質問によるコーチングをし合う場でした。また他の企画と重なって参加できなかったというKさんとSさんのふたりに、補習を行うというおまけも。Kさんは、船内で「毛筆で漢字を1つ。思いを残しましょう」という企画を運営していたのですが、用意してきた半紙がなくなってしまったり、書いた人みなさんに作品を返すときに一言メッセージを付けたり、「どうしてそこまでやるの?」と周囲が思うくらい一生懸命でした。ストーリー・オブ・セルフを作ることを通して、「なぜ自分がそうまでしてやり遂げたいのか」を考え、そう思うようになった経験を詳細に語ることで改めて、「この企画、最後までやり遂げよう!」と思うことができたと話してくださいました。

ピースボートの全体講座のほとんどが、日本語、中文、英語に対応していて、スピーカーが日本語の場合は同時通訳、英語の場合は逐次通訳、スライドも3画面でそれぞれの言語で表示されます。そのため、事前に「CC」と言われる通訳チームとの打ち合わせがあり、講座内容を共有します。それがだいたい講座の2日前くらい。そして講座では、打ち合わせで共有していないことは話さず、早口にならないように話す必要がありました。これは、いつも時間を気にして早口になったり、その場で思いついたことをよく話す私にとっては、少しだけ窮屈でした(笑)。また日本語文化圏以外のみなさん向けにお話しをするのも初めての体験でした。

ピースボートでもレポートを作成くださいました。良かったら合わせてご覧ください。レポート②に続きます…

ほづみゆうき(穗積勇起)

ワークショップに参加した動機は?

わたしの参加した動機は2点あります。1点には、わたしが所属している子育て当事者の声を政治や行政に働き掛ける市民団体である「みらい子育て全国ネットワーク」がCOの手法を取り入れて活動しており、ミーティングの際にも「ストーリーオブセルフ」だったり「スノーフレーク」といったCOのキーワードが飛び交っており、団体の活動により深く関わっていくためにこの手法をより深く理解したいという思いがありました。もう1点は、わたしが個人として行っている活動をより広めていくための現状の評価と改善方法の見極めでした。わたし自身の娘が待機児童になりかけたことをきっかけに在住している東京都中央区の行政に関する記事をブログやSNSで発信をし続けてきましたが、理屈っぽい主張が主であることからか主張の相手先である行政はなおのこと、同じ問題意識を持っている人たちの心を動かすにも至っていないのではないかという課題意識があり、それを改善するためのきっかけが得られたらと考えたのでした。

ワークショップに参加した感想は?

研修が開始してから1時間も経たないうちに、嫌というほど自分のこれまでの活動のマズいところが浮き彫りになってきて、デトックス効果は抜群でした。特に、自分の活動に足りない部分は感情に訴えかける部分、つまりナラティブの部分であると思いこんでいましたが、戦略部分でも関係者の分析やゴールの設定など、いくつもの足りない部分を認識することができました。
 中盤からはグループに分かれて、そのグループの中の誰かのテーマを取り上げて具体的に戦略を考えるというワークショップを行いました。わたしのテーマが取り上げられたわけではなかったため、これまで自分があまり深く考えてこなかった問題に対して、そしてそもそもこれまで経験のないCOを用いた戦略策定やアクションの設計を行うという取り組みは二重の苦しみがありました。
 しかしながら、具体的なテーマを用いて一連の作業を行ってみることで、より詳細にCOの考え方を理解することができたように思います。また、扱っている中身や対象者は異なるにしても、より深い価値観の話になってくると共通する部分が生まれてくるという気付きもありました。具体的には、わたしたちのチームが対象としたのは「両親共働きで孤独な新宿区の小学生」であり、わたしの問題意識にある「待機児童」とは異なるわけですが、「社会の仕組みや価値観で抑圧されている人」という意味では共通するのです。
 

今まで参加してきたワークショップとの違いは何ですか?

これまで経験したワークショップとの大きな違いは「濃密さ」で、これには2つの意味があります。1点には時間的な意味で、土日両日、朝9時から19時半までみっちりと研修(しかもタスクや発言の際には常にタイマーで縛られる過密スケジュール)、その後に懇親会というこれまで経験したことのないハード過ぎる内容でした(また、家庭を持つ身としてはパートナーにワンオペ育児を2日続けて依頼することになるので事前の調整も必要でした)。疲労感は翌日の仕事に差し支えるくらい半端ないですが、この短期間で集中して行うからこそのワークショップに対しての高揚感や勢い、そして達成感もあったように思います。
 もう1点は、コーチの配置という意味で、6人のグループにコーチが2〜3人付くという非常に贅沢な体制でした。ワークショップで各タスクを進める際にグループのメンバだけではその意図や進め方がよく分からない場合も多々ありましたが、そのたびにすぐに助けを乞うことができました。また、発言した際には常にその直後にコーチからの問いかけやフィードバックが得られるので、言いっぱなしで終わるのではなくすぐに軌道修正できたのはありがたかったです。
 

コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?

まずは、この研修の振り返りとして自身の活動を題材としてガイドブックを見返しながら一連の作業をやってみています。今まで気付くことのなかった足りない部分を補った上で、設定したゴールに向けてアクションをしていくというのが目下のチャレンジです。
 また、すでにCOの手法を取り入れている「みらい子育て全国ネットワーク」のメンバとしては、これまでの活動内容や関係者分析などを振り返ることで、さらにこの活動が多くの関係者を巻き込み、より多くのことを成し遂げられるよう、今後も貢献していきたいと思います。
 さらに、COの「市民の力で自分たちの社会を変えていく」という考え方は、本業であるNPOの仕事にも活かすことができるようにも思われました。わたしが所属している認定NPO法人フローレンスは「親子の笑顔をさまたげる社会問題の解決」をミッションに掲げています。社会課題の解決には現行の制度を司る行政だったり、活動資金を提供してくれる寄付者だったりとの関係構築が不可欠ですので、こちらへの活用も模索していきたいと考えています。

堀場 万生

ワークショップに参加した動機は?

今回もコーチとしてワークショップに参加していた、職場の先輩から誘ってもらいました。
日ごろは、地球一周の船旅を使った国際交流を目的とした教育プログラムや、社会課題に関心を持つきっかけを持ってもらうイベントを作る仕事に携わっています。その中では「社会課題を解決するために私にできることは何か」という問いかけが常に付きまといます。コミュニティ・オーガナイジング(以下CO)は “「支援者」ではなくて「当事者」目線でコミットする”姿勢を大切にしながら、市民社会からムーブメントを起こす手法だと先輩から聞き、その姿勢そのものや人への喚起の仕方をぜひ学びたいと考えました。
また、自分が特に重きをおいている「対話性に開かれた歴史認識構築のためのプラットフォームをつくる」という社会課題についても、COから何か重要な糸口が得られるのではないか、という思いが、ワークショップへの参加の気持ちを下支えしました。

ワークショップに参加した感想は?

本当に疲れました。(笑)
次から次へと出てくる新しい知識との遭遇、そしてその演習と発表の繰り返しに「とにかく付いていかなきゃ…!」の気持ちで走り続けていたら、いつの間にか2日間が経っていました。
限られた時間で沢山の人と言葉を交わし、心を交わす中で、相手への共通価値観の探り方や、コーチングの観点、チームの中での役割や仲間への寄り添い方などが、自分もチームのみんなもどんどん磨かれていく手ごたえが驚くほどにありました。それもこれも、コーチのお二人をはじめ、スタッフの皆さんが「転んでもいいんだよ!みんな自転車を最初から乗れないように」と(まるで体育用マットを常に横で持ちながら伴走してくれているようでした。)支え続けてくれたからだと思います。それはもう、じゃんじゃん転びました。
目標を達成するための本当の“同志”は誰なのか?という根本的な問い。どんなアクターがどんな意図で何を目的に動くのか、という分析。やる気や時間など、今まで自分が“資源”だとは思ってもみなかったものすら、ムーブメントの達成のためには重要なカギであるという気づき。
エッセンスが凝縮されたプログラムをこなす中で、日々の活動で意識してこなかった、とても重要な視点の数々を学び得ることができたと感じています。

今まで参加してきたワークショップとの違いは何ですか?

これほど実践的だと感じるワークショップは初めてかもしれません。
「休みの日なのに、朝早いなぁ眠いなぁ」と思いながら電車に乗ってワークショップ1日目に向かう私は、「COを学ぶ」という目的意識しかありませんでした。しかし、初めて会う(ともすればこの2日が終わるともう一生会わないかもしれない)6人とのチーム演習を何度も重ねていく中で、それぞれが抱える課題や想いに真剣に耳を傾け言葉を交わすにつれ、どんどん信頼関係が結ばれていったと思います。2日目が終わるころには、「同じチームで、大切な友人である〇〇さんの職場環境の改善のために、どうか話を聴いてくれ…!」という一心で、穴ぼこだらけの“パブリック・ナラティブ”を涙ながらに発表するまでになるなんて想像だにしませんでした。はー、恥ずかしかった。
コミュニティ・オーガナイジング・ジャパン(以下COJ)のワークショップの魅力とは何か?COJが提供してくれるCOの学びの質がとても高く2日間で学び取る価値あるモノが沢山詰まっていたことは最早言うまでもないですが、このワークショップを一緒に作る35名の参加者とコーチの方々がそれぞれ抱えているイシューに対して「どうにかしたい!」と思っている本気さが持ち寄られ、その本質を対等に語り合うことができることこそが、他のワークショップではなかなか得られない希少さではないでしょうか。

コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?

ワークショップに参加した後2週間ほどが経ちますが、さっそく職場をはじめとして様々な場所でCOで学んだ観点を思い出しながら話すようになりました。相手の意図、価値観、懸念点などをいち早く引き出すために、“コーチング”・“関係構築”の手法をよく使っている気がします。共通認識をもつためのコミュニケーションが、今までより少しはスムーズにできるようになったかな?これからも鍛錬を続ける所存です。
日本で生活する中で気になる社会課題を挙げればきりがないように、世界中を航行し異なる国・地域に住む人達に出会えば出会う程、彼らも同じように日々何かの社会課題に直面している事を知ります。地球社会にはびこる紛争、貧困、差別や環境破壊……手に余る課題の数々に頭が飽和状態になり投げ出したくなる感覚に陥ることもあります。そんな時だからこそ、それぞれの来し方には尊敬しつつもそれを超えたところで、「平和に過ごしていくために、これが大切だよね!」という共通の価値観で、彼らと心を交わし手を繋ぎたい。「あなたとわたしの大切なもの」で繋がれるCOのメソッドは本当に有用だと思います。
ひとまず、来月4月から始まる100日間の洋上勤務の中で、地球一周する1000人の参加者のうちの一人でも多くの方と“価値観”で繋がるために、COのアイディアを存分に使いながら、社会課題の解決にコミットする仲間を沢山つくろうと考えています。そのための“パブリック・ナラティブ”、急いで作らなきゃですね。

コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップ・WS in ふくしま を開催しました!

2019年2月2~3日に「コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップ ふくしま」を、NPO法人いわて連携復興センターの主催で、福島県福島市の「福島市市民活動サポートセンター」にて開催しました。

終了後の集合写真

 

今回は、岩手・宮城・福島の3県をメインに、こども食堂の実践者や行政職員の方、子ども支援をしている方など35名の方々にご参加いただきました。早割の段階で満員御礼、キャンセル待ちが出るほどの盛況ぶりで、熱くなりそうな雰囲気が始まる前から感じられました。

誰かの気づきはみんなの気づき。みんな真剣に聞いています。

2日間、朝から晩までびっちりと分単位で進んでいくワークショップ。開始時は、「何をやるのかよく分からない」という声がちらほら聞こえ、緊張感と不安と、そしてコミュニティ・オーガナイジングに対する期待がありました。私たち運営チームも深い学びを提供したい、その一心で一緒に臨みました。

不安も言葉にして共有。

私たちは「自転車に乗ること」を大切にしています。講義を聞くだけではなく、自転車に乗ってもらい、実践の練習をするのですが、その中でも、自分の価値観を語るストーリー・オブ・セルフは大きな勇気が必要だったと思います。お手本として、運営チームの一人が2分間で語るのを見て、皆さんの「え?これをやるの?」という不安げな表情。

 自分が大切にしていることを、経験を辿りストーリーとしてまとめ、はじめましての方に、あるいはよく知っている人に話すのは、勇気がいりますよね。数チームから代表で発表してもらいました。「後悔したくない」ことが原動力になっている人、「人のためになら動きたい」と思える人、いろんな大切にしていることが出て、温かい拍手が起こった時、この学びの場が成功することを確信しました。

チーム毎の発表の最後は「チャント」で締めます!

2日目は、チームで共有する価値観をベースに戦略を立てました。住んでいる場所も、行っている活動も、持っている関心が違っていても、さらには年齢だって違っていても、価値観を共有することができればチームが作れることを学んでいただく機会となりました。

 怒涛の如く流れゆく時間に追われながらも、どこのチームも脱落することなく、最後まで自転車に乗り続けられたのは、参加者の皆さんで関係を築けたからだと思います。

イメージを絵に描くとチームとして目指すものが一層明らかになります。

最初から最後まで学びに貪欲だった今回のメンバーは、ワークショップ終了後もコミュニティ・オーガナイジングのスキルを学び続けていくことになりました。何事もそうですが、自分たちで復習や応用をしなければ身につきませんもんね。一緒に頑張っていきたいと思います!福島組は3月3日に勉強会を早速します。
 さらには、20代~30代で勉強・実践をしていきたいという声もあり、こちらも少しずつ進行中。また、報告できれば嬉しいです。
 「やりたい」って思ったことは、どんどん声に出して、実行することが大切だという私自身の気付きもありました。学ぶだけでなく、日常でも活かせるように今回のメンバーと勉強会の場を作っていきます。

 ここまで、お読みいただきありがとうございました!!

レポート:木山侑香(ワークショップ運営チーム)

宮﨑 恵美

ワークショップに参加した動機は?

Facebook広告を偶然拝見したことがきっかけでした。
「市民が自ら立ち上がり持てる力を結集し地域の課題を解決していくリーダーシップ養成プログラム」という文字が私の目に飛び込んできました。その時、所属団体の継続の不安、チームビルディングや私自身のリーダーシップが上手くいっていないといった苦悩に苦しんでいた私にとって、このコピーは私の悩みにジャストフィットしたと感じました。このワークショップ(以下WS)に参加することによって、今の悩み、組織の課題に何か光が見えるような気がして、すぐに申し込みました。

ワークショップに参加した感想は?

気づきあふれるWSでしたが、どれか1つと言われたら、みんなの前でセルフストーリーを語る機会をいただいた時のことだと思います。私は自分のこれまでの個別的な人生を誰かに話すということを躊躇していました。それは、相手に重荷を背負わせるような、申し訳ないような気持ちがあったからです。しかし、拙い私のセルフであっても、大きくうなずいてくださる方が沢山いらっしゃいました。「勇気づけられた」、「心が動いた」とおっしゃってくださった方もいました。涙された方もいました。でもそれは重荷を背負わされた人達ではありませんでした。そこには、私の価値観を共有し、共感してくださり、応援してくれるみんながいました。今回の経験を通して、私自身が私の過去に新たな意味を見出すことができたと感じましたし、今後、然るべきタイミングで私自身の経験を踏まえた想いを伝えていこうと思えるようになりました。

今まで参加してきたワークショップとの違いは何ですか?

WSの最初に、「このワークショップでは、いくつかの手法を学びますが、学んだだけでは身はつかないので、実践を通して『型』を覚えるんだよ。」というお話がありました。そのお話の通り、講義で手法の説明を聞き、ファシリテーターの皆さんがその手法を使ったやりとりを見せてくれて、その後に時間制限を設けながら、自らも経験するということの繰り返しでした。
他のWSでは、講義だけで終わるもの、また一部の手法だけで終わるものが多いと思うのですが、このWSでは、誰か1人の想いが、共感を集め、チームとなり、大きなことを成し遂げられるという一連を学ぶことができるということが、最も特徴的で、他にはないWSだと感じました。
一連を学ぶことによって、自分の活動の見通しのなさに光が見えたのだと思います。

コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?

今回のWSに参加し、改めて自分の関わる活動を振り返った時に、自分はチームのみんなの想いをどれくらい汲めているのだろうか?また、自分の行動の裏側にある想いをどれだけ伝えてきたのだろうか、という問いに対し、全く不足していたということに気がつきました。WSが終了してからの約1か月、私は今、チームのみんなとの対話を重ねる努力をしていて、その成果を感じ始めています。失敗もしています。しかし、この取り組みの全てが、私たちの成長につながっていると確信しています。私たちの挑戦はまだまだ始まったばかりですが、ミッションの達成に向けて、チャレンジし続けたいと思います。

佐藤 幸恵

ワークショップに参加した動機は?

コミュニティ・オーガナイジング(以下CO)実践経験のある代表理事と、今回のワークショップ(以下WS)でコーチを行う所属団体の理事仲間に強く勧められ、参加しました。半年ほど前、あるプロジェクトチームの一員となった私は「このメンバーと一緒に夢を叶えよう!」という希望に満ち溢れていました。しかし、どうも上手くいきません。物事が決まらず、プロジェクトが進まないのです。「みんなで、仲良く、一生懸命に」ミーティングを重ねているはずなのに、どうして結果が出ないんだろう?私は、感情を高ぶらせて泣きながら「自分がいかにその夢を実現させたいか」だけを延々と語り、有意義な話し合いもできぬまま時間だけが過ぎていきました。上手くいかない理由は何?足りない物は何?チームって何?全く答えが見えない日々の中、このWSの開催を知りました。幼い子どもたちを家族に託して丸2日間、他県に行く事はとても勇気がいりましたが「もう、こうなったら可能性のあるものには何でも参加してやろう!」という気持ちで、申し込みメールを送りました。

ワークショップに参加した感想は?

COは、昔から日本でも一般市民によって実践されていた(北九州での婦人会による公害問題に対する活動など)と知り、イメージが変わりました。成功した運動には共通するポイントがあり、COではそれが体系化されていることで、自分の得意なこと(ストーリーを語ること、関係構築)、不得意なこと(戦略を立てること、自分の活動に誘うこと、タイムキープ)がよく分かりました。また、チーム演習で思い切り試行錯誤を味わった事が、とても大きな収穫でした。私たちのチームは「同志とは、課題に直面する当事者であり、最後まで一緒に完走できる者」という認識が不十分だったため、2日目の演習にして、同志から設定し直すという展開になりました。正直「嘘でしょ!?締め切りに間に合うの?」という戸惑いと不安と焦りが頭をよぎりました。それは私が現実に直面している「一生懸命進んだと思ったのに全く進んでいない」というチームの状況にとてもよく似ていました。それでも結果的に、戦略を立てて発表まで漕ぎつける事ができました。これまで「時間さえかければ何でもできる」「型にはめられるのは不自由」だと思い込んでいました。実は逆で、時間の制限や決まった型があるからこそ物事が進んだのだと感じました。「途中でつまづいても、引き返してその原因を探り、軌道修正することで目的を達成できる」。演習で経験したことを通して「現実のプロジェクトにも、もう一度トライしてみよう」という気持ちになれました。

今まで参加してきたワークショップとの違いは何ですか?

丸2日間、講義と演習を繰り返す内容は、まさに幼い頃の自転車の練習のようでした。「型を習う」という例えの通り、講義で学んだ知識をすぐに演習で実践し、COを「感覚」として自分の中に落とし込んでいくようでした。普段、研修を受けただけで満足してしまい、その後の活動に反映しづらいタイプの私にはとても合っていたと思います。また、名刺交換で終わってしまいがちな他団体の皆さんと2日間じっくり交流できたのも良かったです。自分の活動が上手くいかない時、他団体さんの活動が順風満帆に見えて羨ましく感じていました。しかし実際には、皆さんそれぞれの課題に直面していて「悩んでいるのは私だけじゃなかった」と気付き、お互いに励まし合うことで勇気が湧きました。これだけ多くの参加者数と濃い内容でありながら、時間管理が徹底されており、ズレがほとんどなかったのも印象的でした。タイムスケジュール、タスク、締め切りを参加者に明確に伝えることが当日の運営はもちろん事前・事後のメール連絡まで徹底されており、とても勉強になりました。

コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?

WSを終えた今も、プロジェクトの課題は変わらず私の目の前にあります。正直なところ気持ちの面では、WS参加の前より今のほうが辛いと言ってもいいかもしれません。そもそも誰のための、何のためのチームで、その目的をメンバー内で共有できていたのか等、これまで曖昧にしてきた課題が露呈したからです。しかしそれは、自分がやるべき事、進むべき道が見えてきた証拠だというかすかな希望もあります。COは悩みを勝手に解決してくれる魔法ではなく、「目的と用法を正しく理解し、自分の手で使ってこそ意味のある道具」のようなものだと思います。軍隊の行進のように同じ者が、同じ歩幅で歩む、それが「まとまりのあるチーム」だと思っていました。「目標が達成できないのは知識が足りないから、経験が足りないから、資格を持たないから。それらを全て身につけて完璧にならなければいけない」とも思っていました。しかしスイミーたちのように、姿は違っても、それぞれが持つ力を合わせ、進む方向を一致させれば、目標を達成できる。私たちの団体メンバーは年齢も、性格も、経験も、生活スタイルもバラバラです。しかし、その多様性こそ私たちの資源だったことを思い出すことができました。心を一つにして泳ぎ、目的を達成したスイミーたちのように、私も仲間と一緒に前進していきたいです。

加藤 志津佳

ワークショップに参加した動機は?

数年前に当時の仕事を通して、コニュニティー・オーガナイジング・ジャパンについて知る機会があり、「どんなことをやっているんだろう?」と、ホームページを拝見させていただきました。【市民の力で、社会は変わる。】という言葉が目に飛び込んだ瞬間、「これは、今の私に必要なことだ!」と直感しました。ただ、それと同時に「参加したとしてついていけるのか」という不安も感じ、「参加したい!でも…」を何度か繰り返していましたが、今回、福島県内でのワークショップ(以下WS)開催とあり、また、地域や社会の課題に取り組む方々を下支えする活動を行うために勉強中の私にとって、「この機会を逃したら絶対に後悔する」と強く思ったので、不安でしたが勇気を振り絞って参加させていただきました。

ワークショップに参加した感想は?

当日の朝、凄く緊張した状態でしたが、自己紹介の際、同じように不安や緊張を感じている方がいらっしゃると知り、少し気持ちが和らぎました。そこから、本格的なワークに入っていきましたが、限られた時間の中で最大限に頭と心を回転させることの連続で、いつの間にか緊張や不安は吹っ飛んでしまいました。私にとって怒涛の二日間でしたが、チームのみんなに助けられ、支え合いながら乗り切ることができました。ある参加者の方が、ふりかえりの時間、私の発言から気づきを得たと話してくださいました。それを聞いて「こんな私でも、誰かの役に立つことができる」と感じると同時に、その方から頑張る力と勇気をいただきました。それは『誰もが誰かの力になれる』ということを、言葉ではなく、身をもって感じた瞬間でした。今後の活動で迷った時、弱気になった時、思い出して自分を鼓舞できる学びを得られたWS。参加できて本当によかったです。

今まで参加してきたワークショップとの違いは何ですか?

必ず時間を守ることです。休憩や教室移動の際に、着席や集合のカウントダウンがあり、二日間、誰一人遅れることがありませんでした。ここまで時間厳守を徹底したWSには参加したことがありませんでした。『時間は有限』ということを社会人になって改めて知らしめられ、身が引き締まりました。また、講義とワークの繰り返しでは、学んだことを直ぐに試せて、自分に足りないこと・必要なことを即座に知れ、補うには何が必要かを考え更に試すことができたので、より学びを深められるWSだと思いました。終了後、もっと学びたいと思う気持ちの方が強かったのですが、そう思えたWSも他にはないと思いました。

コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?

私は自分の考えを言葉で相手に伝えることが、あまり得意ではありません。社会や地域の課題だと感じていることがあり、その解決に「自分がどう役立ちたいか、何故それが必要なのか」を伝えることができなくて、自分が考えていることは必要なことではないのかもしれないと思い悩むこともありました。今回学ばせていただいたコミュニティ・オーガナイジングで「共感を得ること、想いを共有すること」を、実践を通して体感させていただきました。「心だけ」「技だけ」ではなく、私が実現したいことを目指すために、「心と技」を両輪として、心を込めて言葉に想いを乗せて伝え続けようと思います。そしてこれからも、コミュニティ・オーガナイジングを学び続けたいと思います。

井上 雄大

ワークショップに参加した動機は?

同じチームで働いているチーフから勧められたことが最初のきっかけです。実際に何かことを起こすときに、他者を巻き込み協働することで活動に広がりがでて、進みたい方向により大きな一歩を踏み出せると思うので、コミュニティ・オーガナイジングではそういったことも学べるのではないかと期待し、参加致しました。

ワークショップに参加した感想は?

コーチングの手法を学んだ時に感じたことなのですが、「アドバイスせずに質問する」という方法は自分にはすごくしっくりきました。課題を感じている人自身が考えてたどり着くというプロセスを重視するために、考えを促す(もしくは整理する)ための質問を投げかける。僕自身、話を聞いているときに安易にアドバイスする癖があったため、あくまで相手が当事者として感じることを引き出す役割に徹するというのは、新たな気づきとなりました。

今まで参加してきたワークショップとの違いは何ですか?

実践編が充実していたことです。インプットだけではなく、例えばコーチングを実際に使ってペアの方に話を聞いてみることや、4つのCを使って相手を誘ってみる(※イベントなどに人を誘う実践演習。4つのCは誘うときのポイントを表していて、次の4つの文字の頭文字からきている:Connection、Context、Commitment、Catapult)など、一度学んだことを使ってみることで、疑問点が新たに出てきたり、学んだことがしっくりきたりと、より深い学びに達することができたと思います。

コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?

普段の活動では起業家の伴走をしているので、起業家のやりたいことを壁打ち相手として整理し、誰を巻き込むかを一緒に考えていく立場として、コミュニティオーガナイジングのパブリックナラティブの手法は活きてくると思いました。コーチングの手法は、仕事に限らずコミュニケーションの中で使える場面が多くあるように感じます。

また、どういう社会を目指していきたいか(=どんな課題を解決したいか)、それを誰とどうやって解決するのかを考えることは、個人の人生のキャリアを積み上げていくうえでも重要な考えだと思ったので、折に触れてテキストを読み返し、自分の歩み道を決めていく際にも活かしたいと思います。

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