とにかく参加者とコーチがここまで一緒に悩み考えるワークショップは初めてでした。
参加者とかコーチとかそういった垣根はまるで感じませんでした。最後には一緒に悩み、困難を乗り越えた仲間になっていた。
その実感は間違いなくありました。
また、感想のところでハイスピードと表現しましたが、その理由は間違いなく項目ごとに厳密に設定された時間制限によるものだと思います。ここまで厳密なワークショップというのも初体験でしたが、「いま行動をおこす=story of now 」ことが大切なアクションであればそれも必然なのかと思いました。
そして、もっとも強く印象に残ったのは、参加者の皆さんもスタッフの皆さんも目的に違いはあっても何かを変えたいと思っていると感じたことです。
それは、ワークの発表からも十分に伝わってきました。
何しろ、これまで参加してきたワークショップとの違いが、私にとっては今回全て初体験だったので、それだけでも十分参加する価値のあるワークショップだと思います。
コミュニティーオーガナイジングの父と呼ばれるのは、活動家のソウル・アリンスキー(Saul Alinsky)だが、彼は労働組合運動から影響を受けている。アリンスキーは1940年にIAF(産業地域社会事業団:Industrial Area Foundation)を設立し、コミュニティ・オーガナイザーの育成と訓練をはじめたのだが、その際、CIO(産業別労働組合会議:Congress of Industial Organizations)の組合作りの戦略を学んだと言われている。
UFWの活動を経験したオルガナイザーは、さらに1980年代以降の労働運動に大きく貢献していく。SEIU(サービス従業員国際組合:Service Employees’ International Union)に合流し、既存の労働組合が手をつけてこなかった移民の多い清掃労働者を組織化するキャンペーン「ジャニターに正義を」を成功させた。このキャンペーンは、昨今「社会運動ユニオニズム」と表現される、「新しい労働組合運動」のモデルケースとして紹介されており、コミュニティ・オーガナイジングが、アメリカのビジネスユニオニズムの克服に影響を与えているケースとして考えられる。このキャンペーンは、映画化(「ブレッド&ローズ」)され日本でも見ることができる。特に、この手の映画の中でオーガナイザーをしっかりと描いたものは少ないので是非レンタルして見て欲しい。