いわてコミュニテイ・オーガナイジング・ワークショップの様子が、岩手日報に掲載されました。

2015年2月14日に、東日本大震災の被災地である岩手県大船渡市で、いわてコミュニテイ・オーガナイジング・ワークショップを開催しました。 被災地の復興に携わるリーダーが多く参加しているワークショップ初日の模様が、岩手日報の2月15日朝刊で報道されましたので、報告いたします。*岩手日報は岩手県内で最も読者の多い新聞です。

米国発の手法で復興リーダー育成 大船渡でWS (2015/02/15 岩手日報朝刊) 

【一部抜粋】 「市民一人一人の力を引き出し、社会変革する米国発の手法を学ぶ場で、本県初開催。被災地の住民自身が当事者として震災復興、地域再生に当たるためのリーダーシップ獲得に向け、人々の共感を得る語り方を学んだ。」 「初日は自身の物語で共感を呼び、人々と共有する価値観を「私たちの物語」として語り、「今動かなければ」と行動を促す対話の手法「パブリック・ナラティブ」を指導。自身の経験や人生を語り、より共感を呼ぶにはどうすればいいか話し合った。」

今回のワークショップは、前半後半にわかれ、合計4日間で行われています。 後半は2月28日、3月1日に、岩手県遠野市で行われる予定です。 コミュニテイ・オーガナイジング・ジャパンは、今後も被災地、被災者の復興を支援していきます。

COJ設立1周年記念パーティーを開催しました。

COJフェローの山本佑輔です。

去る1月27日、COJの設立1周年記念パーティーが盛大に開催されました。場所はちょうど1年前の設立パーティーが行われた霞が関ナレッジスクエアです。平日の夜にもかかわらず50名近くの方が会場まで足を運んでくださいました。過去のWS参加者だけではなく、出版社の方、知人から聞いて興味もった方々等、非常に多岐にわたる皆さんが会場にきて頂いたのが印象的でした。

 当日は2部構成で、1部は広報担当理事である古川美幸の司会でスタート。最初に1年間の活動報告を副代表の室田信一から行いました。お祝の場に相応しく、蝶ネクタイ姿のしん1さんが印象でした。

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続いてジャーナリストの下村健一さんと代表鎌田との対談が行われました。下村さんは2013年6月に鎌田、室田、池本の3人で最初のCOイベントを開催した時のモデレーターをつとめてくださった方で、一貫してCOJを応援してくださっています。下村さんからの鋭い質問に、1つ1つの言葉を選び話されているかのこさんが印象的でした。かのこさんからは今年度のCOJの目標として「社会に変化を起こすオーガナイジング・キャンペーンを起こす!」という宣言なされました。

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その後、今後の活動ということでソリューション事業を担当する理事の小田川華子より、COの実践を支援していくスキームについて説明がありました。これは2.5日のWSに参加しただけで即実践ができなるようになるにはハードルが高いという課題認識のもと、実際にオーガナイザーの経験を持つCOJメンバーがキャンペーンを行うにあたっての「組織の立ち上げ」や「戦略の組み立て」を支援するというものです。COJのミッションは「日本において、コミュニティ・オーガナイジングの実践を広める」というものであり、WSをやって終わりではないことを強く印象付け、また2年目の活動の広がりを予感させるものでした。

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参加者全員でチャントと記念撮影をした後に、カフェに移動して2部は楽しい懇親会で大いに盛り上がりました。ここは8月に納涼会兼法人化記念パーティーが行われた想い出の場所でもあります。またちょうどこの日は誕生日のかのこさんのサプライズでのお祝等があり、話が尽きない時間となりました。

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「今回、友人から紹介してもらって予備知識がほぼないまま参加させていただきました。地方に出向かれて活動の普及に尽力されていると聞き、地方出身の私としてはとても嬉しく思いましたし、今後ぜひ参加していきたいと感じました。 お話の中で、歴史を市民目線で見直すことが必要ということがとても興味深かったです。サービスの提供ではなく、当事者自らが立ち上がる活気のある日本を早くつくってみたい!という今までの自分にはなかった新たな視点が得られました。1周年おめでとうございました。」

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「参加してよかったです。代表がおっしゃられていた「社会を変える、今を変えるのではなく、未来の姿を一緒に作っていく」という考え方はとても素敵だと思います。これは私が参加したイベントすべてにおいて言えることですが、COJのイベントに参加させていただくと、小さなところから、それでも自分にも何か出来るかもしれない、という勇気をいただくことができます。以前のワークショップで一緒に取り組んだ仲間とも会えましたし、楽しかったです。」

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SPRING2015 コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップ

市民一人一人のリーダーシップをはぐくむ『コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップ』を2015年5月東京で開催します。
今回はどなたでも参加可能なワークショップです。2015年1月にも東京で同様のワークショップを開催しましたが、そこには被災者支援に携わっている方から、大学准教授、NGO職員、NPO職員、大学生、医師、弁護士など、様々なバックグラウンドを持つ方が参加され、コミュニティ・オーガナイジングを学ぶと共に、同じ志を共有するネットワークを築かれました。
現状に満足せず積極的に社会問題に取り組んでいる方、取り組もうとしている方、草の根活動を広げたい方や、いまの活動をもう一歩広げたい方のご参加をお待ちしています。

ジャーナリスト 下村健一氏の「知ってる?この話」にCOJ代表理事の鎌田が出演いたしました

ジャーナリスト 下村健一氏の「知ってる?この話」【第10話】市民の力を束ねる手法「コミュニティ・オーガナイジング」って何だ!?に、COJ代表理事の鎌田が出演いたしました。

下村さんがワークショップガイドも見て頂きながら、コミュニティ・オーガナイジングについて詳しく解説してくださっています。ぜひご覧ください!

内閣府主催の青年リーダー研修会での「コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップ」

平成27年1月29日(木)~30日(金)、国立オリンピック記念青少年総合センターにて、内閣府主催の『平成26年度子ども・若者育成支援のための地域連携推進事業』青年リーダー研修会のプログラムの一つとして、「コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップ」を開催致しました。

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全国から、子ども・若者育成支援に関わっている方43名にご参加頂き、パブリック・ナラティブを構成するストーリーオブセルフ/アス/ナウを学びました。

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参加者がされている活動は様々でしたが、子ども、若者、地域等のためにより良い支援をしていきたい、という思いを共有されており、全国から集まったメンバーで、それぞれ知り合いもいない中でしたが、ワークショップ前日の懇親会も全員参加で熱い議論を交わしたとのことでした。

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ワークショップ中も、前向きな雰囲気の中、次世代を担う若者を育てる活動、日本を訪れる外国人留学生に対する支援、故郷の知名度向上・出身者の愛着を紡ぐための活動等、自身が活動に取り組む価値観、その活動を進めていくために周りをどう巻き込み、オーガナイジングを実践するかについて、真剣に考え、学びを深めていらっしゃいました。

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ワークショップ参加者からは『自身が取り組んでいる活動に対し、改めて振り返ることが出来た』、『多様な関わり方のメンバーとの情報交換も出来、良い刺激になった』、『このコミュニティーを一過性のものではなく、今後もお互いを支援する形で継続していきたい』などの意見を頂きました。

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今後全国各地に戻り、それぞれの活動で活躍されることと思いますが、私たちコミュニティ・オーガナイジング・ジャパンもオーガナイジングを実践するサポートを行っていきたいと考えております。

レポート:横川愛(コーチ)

新春コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップ

2015年1月31日、2月1日、ウィルソン・ラーニングワールドワイド株式会社様の研修施設(東京都六本木)にて、「2014年度新春コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップ」を開催いたしました。

今回は、東日本大震災への支援活動をされている方々をはじめ、大学准教授、NGO職員、NPO職員、大学生、医師、弁護士など、多様なバックグラウンドを持つ25名の方々にご参加頂きました。

「もっと多くの人を巻き込んだ活動にしたい」
「人々の共感を呼ぶ方法を学びたい」
「コミュニティの作り方を学びたい」
など、それぞれ参加された動機は異なるものの、
「自分たちが社会を良くしていきたい、変えていきたい」
という想いを持って参加されていらっしゃいました。

1日目の朝、ピーンと張り詰めた雰囲気の中で始まったWSでしたが、関係構築のパートが終わったあたりからオープンな雰囲気が生まれ始めました。

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講義の途中、「ストーリー・オブ・アスと共感の違いは?」という参加者の方からの質問に対し、他の参加者の方が自身の体験をもとに「こうではないか?」と話し始め、「あぁ~なるほど」という声が参加者の皆さんから一斉に漏れるシーンがありました。
また、チーム内でうまく価値観を共有できたところは次々にアイデアが生まれ、キャンペーンもどんどん魅力的かつ具体的に進化していき、その加速度に驚きと興奮の様子が見て取れました。

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最後のナラティブ・感想や学びの共有の時には、皆が発表者を見つめながら真剣に話を聞くなど、深い価値観でつながることのパワーとCOの持つ可能性を共有できたようでした。

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WS終了後には、
「価値観でつながることの意味、その力の大きさに驚きました」
「ストーリー・オブ・セルフ、アス、ナウとつなげてパブリック・ナラティブを語った時、COの枠組みが_スッと腑に落ちました」
「これまでのWSと違い、この場が盛り上がるだけでなく、今後の活動において具体的な戦略を立てて実践していけそうです」
などの感想を頂きました。

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今回のWSの翌日、参加者の方々が自発的に振り返り&マイプロ発表会の日程を決め、フェイスブックでグループページが立ち上がりました。
価値観を共有したメンバーと関係性を継続させることは、COの枠組みそのものであり、学んだことがすぐに実践されています。
今後このWSの参加者同士で構成されたリーダーシップチームから、具体的なキャンペーンが生まれていくのではないかと期待しています。

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<協力>ウィルソン・ラーニング ワールドワイド株式会社様
http://www.wlw.co.jp/

レポート:会沢裕貴 (コーチ)

山本 尚明

コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップ・イン・ジャパン

ワークショップに参加した動機は?

藤沢に2014年11月にオープンするFujisawaSSTスクエアラボ”FERMENT”における地域コミュニティ醸成のためのコンセプトやコミュニティを醸成する仲間を見つけるために参加しました。

ワークショップに参加した感想は?

企業内では、story of self を安心して共有する場所・舞台がなかなか存在していないことに気がつきました。また、それらの声に耳を傾けないことで 取り組む仕事に共感を持ててないことも課題として意識できました。正直、二日間、そして、その後の半年は、学んだ内容を咀嚼するのに精一杯で失敗もしましたが、1年たって気がつば、今自分自身が携わっている仕事に、story of self, story of us, story of now のない仕事は無くなりました。先月同じワークショップの参加者の方とインドで再会して、昨年12月のこのイベントの話しになりました。私がWSの場で語った高校の頃の震災の体験のストーリーを覚えていてくれてうれしかったとともに、心の深いところで繋がったり、議論できるベースが出来ていることを嬉しく思いました。

コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか

顧客やコミュニティと共創しながら商品、サービスを作り上げていくことで、より人間中心デザインでありかつ、顧客とストーリーを共有しながらソーシャル・インパクトがだせる商品を作り上げたいと思います。また、FERMENTでもぜひ、ぜひcommunity organizing のワークショップを行いたいと思います。

駒崎 弘樹

参加したワークショップ

コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップ・イン・ジャパン

COを今後の活動にどう活かすか

国民が自身の手で社会を変えていくためにも、コミュニティオーガナイジングの手法は必要です。

葛巻 徹

コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップ・イン・ジャパン

ワークショップに参加した動機は?

今、岩手では、復興へ向けて、地域の課題解決に挑んでいる方がたくさんいらっしゃいます。皆さん、本当に貴重な活動をされています。私はそういった皆さんの活動が推進されるよう、応援する事を仕事としています。

しかし、中々そういった皆さんの活動や考え方が地域の方に理解されなかったり、また、広がりが弱いと感じる場面に多々会いました。自分たちの未来は自分たちで切り開いていく、そんな方々の活動がもっと広がっていく方法を探していて出会ったのが、コミュニティオーガナイジングでした。まだ私も確信が無かったので、「岩手で活動する皆さんに活かせるか!?」という感覚が最初の参加の動機でした。

 ワークショップに参加した感想は?

私は昨年12月のワークショップに参加させて頂きました。確かに、2泊3日という短い時間の中で、もの凄いスピード感でのワークショップ、戸惑いもありましたが、東北で活動しているメンバー同士のチームワークもあり、なんとかやりきる事ができました。このWSの良さの一つは、セルフを実際にやったり、自身と他者の考えをダイレクトに聞くことが多いので、受講者全員に絆のようなものが生まれることです。

WSを受けた後、感じた事としては、実はこのコミュニティオーガナイジング自体はあまり目新しい事ではないのですが、日常的な活動のプロセスが体系づけられる事。共感を広げて行くという手法については有効だといういうことです。

コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?

2014年の夏に東北(宮城県)で、このワークショップを開催しました。そして2015年の2月には、岩手での開催が予定されています。自身として実践し、それを皆さんにも広げていく事と、日々の活動フィールドに近いメンバーも一緒にこれを推進するコミュニティをつくっている段階です。岩手の皆さんにも是非受けて頂きたいです。

菅野 祐太

【ガンツ博士来日記念】2014年コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップ

 

ワークショップに参加した動機は?

私は普段、被災地域で塾を運営しており、被災地における学習環境の整備や学力の向上に向けて取り組んでおります。学習環境整備や学力向上と言葉では簡単なように聞こえますが、課題は複雑に絡み合い非常に難しいものです。もちろんNPO単独でできるようなものではなく、思いを持った方々とともに大きなうねりを作り出して行く必要があると感じていました。けれども、どうしたら良いのか分からない。そんな折に、コミュニティオーガナイジングといううねりの生み方があるというお話を聞きました。黒人という当時、相当の困難があるだろうと思われていたオバマさんを大統領にしていくといううねりを作った活動に非常に興味が湧き、ぜひ勉強させていただきたいと思いました。正直、研修を受けることで何かが変わるのだろうかという思いもありましたが、非常に良い意味で裏切られました。

 ワークショップに参加した感想は?

まず一番大きく学んだのは、コーチングのスタンスです。これまでは常に自分の考える正しいことをどのように伝えるのかについて力点が置かれていました。どうやったら納得してもらえるだろうか、どうやったらもっと伝わるだろうかといつも自分の視点でした。しかし、今回研修を受けたことで、大事なことは相手の中にある思いや価値観と共鳴することが大事なのだと感じました。それは自分の思いを単純に伝えるだけでなく、相手の考えていることに単純に共感するだけでもなく、お互いの価値観を共有していくことだと感じました。またその考え方を基盤とした上での、ストーリーオブアスも非常に勉強になりました。お互いの価値観を共有した上で何が課題なのか、何が実現したいことなのかを常に個人でなく、“私たち”という視点で考え、それも一つの団体を超えて課題解決に関わるであろう全ての同志での視点で考えるということが非常に新しい気づきでした。

コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?

教育というのは、成果の評価がしづらく、価値観や思想も様々なために簡単に変革が起こる分野ではないかもしれません。ただ、今私のいるところでは、本当にたくさんの人達が子どもたちのためを思って、時間を割き、実際に行動しようとしてくれています。都会で生まれた私にとっては、地方のつながり力というものに非常に驚かされています。ただそれが点ではなく線にし、面にしていくことが必要です。おそらく向いている方向性は変わらないと思うので、価値観や思いをまずは私自身が知ること。そして今回学んだ手法を通して、適切なタイミングと手法で働きかけていくことをしたいと思います。コミュニティオーガナイジングはそれぞれのコミュニティが持っている潜在的な力を引き出すツールだと感じました。正直、まだ消化しきれていないところも多いですが、実地で訓練していきたいと思います。貴重な機会を頂きありがとうございました。

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