鈴井 豪

ワークショップに参加した動機は?

私は現在、米国のNPO法人でプログラム・コーディネーターとしての役割を担っています。その一つのタスクとして、そのNPO法人が運営しているプログラムの過去の参加者によるコミュニティを日本で構築することがあります。どうしようかと思案していた際に、COJのワークショップを見つけました。COJのホームページを拝見し、COがこの自分のタスクだけでなく、今後の人生でも必ず必要になると直感的に感じました。具体的には、私は将来ステークホルダー間の調整役としてのコーディネーターという役割に強い関心があり、COのスキルはそれにも必要と考え、参加することを決めました。

ワークショップに参加した感想

参加者の多様さに驚きました。様々な社会問題に関心のある方々が集まっていて、今まで自分が見聞きしたことのない問題に取り組んでいる方もいらっしゃいました。こうして自分の見聞を広められたことに加え、分野は違いますが、社会をよりよくしたいという想いを持った仲間が多くいることに勇気づけられました。

また、COの一連のプロセスは文字通りのCommunity Organizingだけでなく、非常に広範な利用可能性を持っていることに気づきました。コーチングは日々の暮らしで実践できますし、Story of Self, Story of Us, Story of Nowの一連のプロセスはCOだけでなく、自分を見つめ直す自己反省や友人の相談にのることや就職・転職活動等にも広く活用できると感じました。それだけに意識的に練習するように心がけ、早く自分のものにしたいと強く思っています。

今まで参加してきたワークショップとの違いは何ですか?

今まで私が参加したワークショップ(WS)では類似した問題関心を持った人が集まるものでした。様々な問題関心を持った人々に会えるCOJの場は、自分の視野を広げるためにもとても有意義でした。COJの2日間のWSだけでもそれまで知らなかった社会問題を知ることができ、それぞれの問題に対して熱心に考える仲間に出会えるという点でも他のものとは違うと思いました。 

WS中の演習では、コーチと同じグループのメンバーからのフィードバックをもらいながら講義の学びを実践する形でした。メンバーによるフィードバックはCOの一要素であるコーチングの練習としても位置付けられ、とても多くの実践機会が用意されていました。「座学で学んだものをすぐに実践しその型を身につける。」当たり前のようにも聞こえますが、このようにしっかりと体系的に学べるものもあまり他にはありませんでした。 

そして何より、COJのWSでは「その場で終わらない」という感覚がとても強かったと思います。私の今までのWSでは参加するその場のみで完結するものが多いように感じていました。COJではWSが終わったのちに「ここからがスタート」という感覚が強かったです。

COを今後の活動にどう活かしたいか?

COは一連のプロセスとして非常に広範な利用可能性を持っていると考えています。日常会話からキャンペーン実施まで多岐にわたると思います。短期的には今私が携わっているNGOの中のチーム組織整備にぜひ活用したいと考えています。組織それぞれのメンバーがStory of self, Story of Us, Story of Nowを語り、より魅力的なチームになるようにしたいと考えています。 

長期的には私の将来の目標に大きく影響すると考えています。私は将来的には「開発と自然環境保護」の均衡点を見出していき、あるべき自然環境を将来の世代に残すことに尽力したいと考えています。そのためには、市民セクター、企業セクター、政府セクター等あらゆる人々の協力を得るように活動しないといけないと考えています。その際にCOで学んだことを日々の生活で磨き、将来的にうまく活用できるようにしたいと考えています。

多彩なバックグラウンドを持つ人とコミュニティ・オーガナイジングを学ぶ~SPRING2015 コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップ~

2015年5月23日(土)、24日(日)に六本木一丁目のウィルソン・ラーニング ワールドワイド株式会社 本社にてコミュニティー・オーガナイジング・ワークショップを開催しました。
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本ワークショップは、誰でも参加できる導入編として開催されました。参加者の中には、社会問題の解決に関心のある又は、草の根活動を広げたい行政職員、NPO職員、大学生、弁護士、会社員など、様々なバックグラウンドを持つ方29名が参加されました。
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参加者は5−6人チームに分かれ、価値観の話し合い、メンバーの想いやリソース方々が重なり合う部分を探して活動計画を立てました。この疑似体験を通じて「残業時間ゼロ」「貧困層の大学入学」「子育てなやみカフェ」「福島でのコミュニティ作り」「運送業界の業務改善」など、さまざまなプロジェクト案が産まれました。
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参加者からは、今回のワークショップを通じて、「普段出会えない様々なバックグラウンド方との出会いの機会になった」「たった2日間でこんなに具体的なプロジェクト案ができるとは思わなかった、ぜひただの案で終わらせず実現できるようメンバーでもう1度集まりたい」「大学生で働いた経験がないにも関わらず残業を減らすためのワークライフバランスを真剣に考え、過去の経験や普段接する周りの人との何気ない会話を掘り起こし、当事者意識をもち勧められることに気づき、コミュニティー・オーガナイジングの力を実感した」等のコメントがありました。
 
2日間の最後に5名が代表して、各3分間のパブリックナラティブを発表した。鳥肌が立つほど引き込まれる話の中には、自分の価値観、活動内容、そしてなぜ今やる必要があるのかが完璧なまでに組み込まれていました。2日前は他人だった29名に、仲間としての結びつきが産まれました。
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レポート:堀田真代

「社会を変える第一歩を学ぼう」Changemarkers Academyでコミュニティオーガナイジングワークショップを実施

2015年5月16日、17日にChangemarkers Academy(※)の参加者を対象にコミュニティ・オーガナジングのワークショップを実施しました。

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Changemakers Academyでは女性の活用が叫ばれる今、「普通の人」である私たちがリーダーとなり「社会を変える」ための変革をどのように起こしていく方法を実践を通して学びます。

本ワークショップは、
第1回(5月16.17日実施)リクルーティングワークショップ
第2回 (6月13.14日予定) 戦略ワークショップ
の二部形式で構成されております。

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人が行動を起こすとき、そこには必ずストーリーが生まれます。
また、人が動くときにはまず心が動かされるものです。

なぜ自分が行動を起こしたか、自身のストーリーを語って聞き手の共感を呼ぶこと(=Story of Self)。

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聞き手と自分自身が共有する価値観や経験といった“私たち”のストーリーを語り、コミュニティとしての一体感を創り出すこと(=Story of Us)。

いま行動を起こすことについてのストーリーを語ることで、共に行動する仲間を増やすこと(=Story of Now)。
これらが組み合わされた、人の心を動かす物語を、パブリック・ナラティブ(公で語る物語)と呼んでいます。

また、活動を継続的に行なうためには、メンバー同士の強い関係を構築することが鍵となります。
共通の目的を持ち、互いに、関心を持ち合い、成長し学び合える関係であることが必要です。
さまざまな関係構築の方法がありますが、コミュニティ・オーガナイジングでは特に一対一で話すことによって関係を構築していくことが重要となります。

今回のワークショップでは、パブリック・ナラティブの語り方を学び、仲間と関係を構築するための一対一会話の方法を学びました。

最初は人前で話すことに緊張していた様子の参加者もいたのですが、最後は参加者全員で円になりながら、今自分がここに来ている理由」を一人一人が熱く伝えていました。

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参加者からは
「ストーリーの持つパワーを実感させられた。」
「今まで自分の価値観が分からず、当たり前だと思ってやっていたが、話すことで自分の価値観を発見した。
その発見が自分が社会に対してやりたいことをさらに明確にしてくれた。」
「コーチングされることで自分のやりたいことが明確になったと同時に自分の弱みに気づけたしそれを乗り越えて頑張りたい。」
などの声が聞かれました。

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参加者は次回までに関係構築(1on1)を実施し、チームを構築してチームメンバーと共に6月の戦略ワークショップを受講することになっています。

6月の戦略ワークショップで生まれるキャンペーン、「社会を変える第一歩」に立ち会える瞬間が今からとても楽しみです。

※オンライン署名サイトを運営するChange.orgとコミュニティ・オーガナイジング・ジャパンが共同で企画した一人一人の気持ちを具体的なアクションに高め、私たちの手で社会を変えるための、具体的な方法を学    び、実際にキャンペーンを実行するプログラム。

レポート:忠村佳代子

2015年度社会創発塾コミュニティー・オーガナイジング・ワークショップ

2015年4月11日(土)、12日(日)に国立オリンピック記念青少年総合センターにてコミュニティー・オーガナイジング・ワークショップを開催しました。

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本ワークショップは、第三期社会創発塾(※)の塾生を対象にし、今後実際にプロジェクトとしてキャンペーンを立ち上げていくことを前提として実施致しました。

 

社会創発塾では第二期生に対してコミュニティ・オーガナイジング・ワークショップを実施し、実施後の塾生の活動において非常に有用であったとのことにより、第三期生に対しても、ワークショップの開催依頼があり、実施する運びとなりました。

 

社会創発塾では、塾生自身が「教育」「医療・バイオテクノロジー」「街おこし」「オリンピック・パラリンピック」といったテーマのプロジェクトへ参画し、それらの実践を通してソーシャルプロデューサーとしての学びを深めていきます。

第三期は2015年2月にスタートし、塾生が各々興味のあるプロジェクトへの参画を表明した段階で、本ワークショップの開催となりました。

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参加者からは、今回のワークショップを通じて、「プロジェクトを通じて起こしたい変化やそれに至る戦略等を議論することが出来、今後の実践に向けた足がかりとなった」というコメントや、「この二日間を通して塾生同士の繋がりが深くなったと感じた」等のコメントがありました。

 

濃い二日間を通して、パブリックナラティブ終了後には一気に塾生同士の結びつきが深くなったような、暖かい一体感が出来たのが印象的で、社会創発塾において、これから共にプロジェクトを進めていくにあたり、有用な機会になったのでは、と考えております。

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※:社会創発塾:http://socialemergence.jp

世の中を創発するソーシャルプロデューサーになるためのプロジェクト(「教育」「医療・バイオテクノロジー」「街おこし」「オリンピック・パラリンピック」といったテーマを提供)へ参画しながら、参加する塾生が自ら実践しているプロジェクトへの相互プロデュース・コラボレーションを企画・実行していきます。

中野圭

ワークショップに参加した動機は?

「仲間の増やし方」を学びたい、というのが大きいです。別に友達がいないわけではないですが(笑)、何かを達成するためには核となって動く(動かす)存在、「仲間」がやっぱり必要で、その広がりに限界を感じていました。どうしたら共感をえられるか、どうしたら動いてもらえるか、今の自分の中で最大のテーマだったんです。コミュニティオーガナイジングは、どうやってそのような仲間を集めて目的を達成していくかについて有効な手法だと聞いておりました。その機会を岩手で得られるということでの期待と、自分がそれを身につけられるだろうかという不安を抱えながら参加しました。

ワークショップに参加した感想

時間がない笑。とにかく考えてる時間はなくて、「やってみて失敗してみる」の繰り返しでした。でも世の中たっぷり考える時間があって事に臨めるなんてことはなくて…失敗から学ぶほうがずっと実践的です。ワークショップの中では「自転車に乗ってみる」という表現をしていましたが、むしろ「一輪車に乗ってみる」くらいの感覚に近いかなと思います。確かに、乗り方をいくら教えてもらったところで転ばなければ乗れないんですよね。

あとはワークショップを通して出会った友は、想像以上に仲間意識が生まれます。タイトなスケジュールの中でのワークショップという特別な時間を共有した、戦友とも言える存在との出会いは大きな財産ですね。ワークショップ中はニックネームで呼び合うので、いまでも本名も知らないけど、強い結びつきは得られました。

COを今後の活動にどう活かしたいか?

人と話すときには意識するようになりましたね、「あ、今もう少しセルフ出したほうがいいかな?」とか笑。正直一回ワークショップを受けたからといって、私が世の中に大きなインパクトを与えられる存在になったかといえば、もちろんそうではないです。だからこそ普段から少し意識していくことで、価値観を共有するための感性を磨いていきたいです。そのためのベースになる理論と、感性の研ぎ澄まし方を学べたので、あとは実践して「仲間」を増やします!ふとした場面で適応できる感性が、そしてそのための訓練と実践が、仲間をえるステップだと実感しました。自分一人ではできないからこそ、仲間が必要になる。そのためにワークショップで学んだことを一つずつ試していきたいと思います。

小堀惇

ワークショップに参加した動機は?

私は青森県内の法律事務所で業務をしていますが,仕事柄,悩みや困難を抱えた方からお話を聞きます。相談にいらした方のお話を聞くと,自分が見てきた世界というのは世の中のごく一部にすぎないのだと実感することが多々あります。これまで,私としては,可能な限り,その悩みを解決できるようにと仕事をしてきました。ただ,他方で,私一人では私が業務として受任した方にしか関与できない,法律事務所まで一人ではたどり着けない方々にとっては何も変わらないということに,ある種のもどかしさも感じていました。

これまでの自分とは違った方法で社会にアプローチをすることはできないのかな,とぼんやりと考えていました。そのような気持ちを抱いていたときに,コミュニティ・オーガナイジング・ジャパンのワークショップの案内を受けました。

案内をうけたときはなかなかイメージをつかめませんでしたが,何と言ってもリーダー1人だけで頑張るというのではなく同士と行動していく,ということが私の抱えていた行き詰まり感を解消させてくれるのではないかと思い,ちょっとよくわからないけど参加してみようと思いました。

ワークショップに参加した感想

正直なところ,ワークショップが始まってから最初の3時間の印象は,よくわからないというか,面くらいました。自分のこれまでの人生を語ることと社会運動がどうして関係してくるのかな・・・,そもそも自分の人生には,興味を持ってくれるような特殊な体験なんてなかったし・・・。オバマ大統領やガンジーは飛び抜けた能力をもつ「偉人」だから,彼らの話には影響力があるのではないのかな,とも思いました。

しかし,ワークショップに参加してわかりました。彼らのスピーチを聞いて心が揺さぶられるのは,話し手が「歴史上の偉人」だからというわけではないということを。彼らの話す人生観には,素朴な気持ちからなるほどねと共感できるものでした。まるで,自分が体験したことのように感じました。自然と,無理なく,社会を良くしたいという気持ちが沸いてきました。今回のワークショップに参加して,関係構築にも確立した手法があるということがよく分かりました。

COを今後の活動にどう活かしたいか?

いま,福祉の分野にも法律家が関わることが考えられるようになってきました。ただ,これまでの私の仕事の取り組み方を振り返ると,私一人で完結した体験にとどまっていて,さらに新たにつなげていく,という発想をもっていませんでした。そのことが,私の感じていたもどかしさの原因だったのだと思います。

メンバーが新たなメンバーを呼び,組織として広がっていく,そのような関係をつくっていき,行政の網からこぼれてしまった方の生活再建のお手伝いをしていきたいと思います。

酒井菜穂子

ワークショップに参加した動機は?

「コミュニティ・オーガナイジング」という言葉に、「コミュニティをオーガナイズするってどういうことだろう?」と惹かれました。中間支援という立場で復興支援・まちづくりに関わる中で、地域にキーパーソンとなる人材はいるのに、そこからの広がりが少ないことを感じていたので、「誰でもリーダーになれる」という言葉が、住民主体のまちづくりに還元できるかもしれないと思い参加しました。

ワークショップに参加した感想

講義と演習が細かい時間設定の中で進み、演習の速さに引きずられるように精一杯ついて行った4日間でした。そのスピード感の中で感覚を掴んでいく事は非常に難しかったのですが、ワークショップを終えて、それぞれのコンテンツが次のステップにつながっていることが「そういうことか!」と、気付く瞬間がありました。

特に、パブリックナラティブはこれまでの自分と向き合うことにもなるので、価値観を掘り下げきれずに思考がストップしてしまう瞬間もありましたが(笑)、最後まで取り組んでみて、価値観を共有してこそアクションにつなげていけるという有効性を感じました。途中で投げ出さなくて本当によかった~。

「真新しい何か」ではなく、これまでやってきたことを体系的に学ぶ中で参加者全体での一体感が生まれるところがCOの魅力だと思います。それは、単にワークショップを通じたたくさんの方々とのつながりが刺激的というだけでなく、ワークショップ後も継続する「輪」になっていると思います。

COを今後の活動にどう活かしたいか?

手法の有効性を感じつつも、まだまだ深めたい部分が多いので、それをワークショップで知り合った仲間と勉強会という形でこれからも一緒に学んで進んでいけたらと思っています。Story of selfは、納得のいくものになるまでもう少し時間がかかりそうですが、コーチングの「良い質問の投げかけ」などは、普段の業務で意識していきたいです。

また、ワークショップの後に、実際の住民の方々との活動からリーダシップチームを仮定し、陸前高田でのオーガナイジングキャンペーン実施に向けた戦術(関係構築戦略、キャンペーン戦術)を作る機会をいただきました。実践できるかどうかは未定ですが、「COの手法で何かをやりましょう」という意気込んだものではなく、「実はやっていることはこれなんだよ」と、自然な形で住民の方々に共有し広めていければと思っています。

浅見直輝

ワークショップに参加した動機は?

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不登校という問題に対して、「当事者」と「当事者以外」1人1人の持つ力を引き出し、「社会共同体」としてタックルしていく仕組みをつくるため

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マイノリティな社会課題への活動でキーパーソンとなるのは、「当事者」。だからこそ、まずは当事者自身が本来持つ可能性を引き出し、より多くの当事者が自ら新たな価値を生み出して行く仕組みが必要です。
ただ、当事者だけでタックルしていくにはやはり力が足りません。課題を根底から解決していくためには、いかに「当事者以外」を巻き込むかが重要です。
そして両者の力を引き出し、活動をより継続的かつ強烈に広げていく戦略のヒントを得る為にワークショップへ参加しました。

ワークショップに参加した感想

ワークショップでの2日間を通じた参加メンバーの変化こそが、まさにコミュニティオーガナイジング(CO)の体現だなと感じました。
2014新春WSの参加者は約25名。
WS開始当初は、それぞれが互いに異なる参加目的を持っており、そしてそれぞれがCOについての知識を持っていない状況だったため、全員の見ている方向がバラバラでした。しかし、互いの人生経験を共有したり(story of SELF)、互いがWSで感じている不安を吐き出したり(story of US)、共に同じ課題意識を持ってワークをこなしていく(story of NOW)中で、自然と全員の一体感が生まれていました。
 実際上記のような状況は他のセミナーでも起きる事かもしれません。
ただ、「CO」という体系化された戦略を、それを学ぶ過程を通して実際に体感出来る事は、COJだからこそ積める貴重な経験だと思います。

COを今後の活動にどう活かしたいか?

正直に述べますが、COワークショップでの学びの量は膨大過ぎて、全てを実践する事はかなり難しいと思います。教材のボリュームを目で見て頂ければ、その膨大さを感じて頂けると思います。
 なので、個人的には
①    特定の学びに絞って実践する
②    それ以外の学びは、実際の活動において気になった時に教材を辞書的に活用する
の2点を心がけています。
①の絞り方についてですが、僕はワークショップ全日程終了後に“一番心に印象強く残っている学び”を選びました。全てのメモ書きや教材内容を覚えていては一生あっても足りませんし、自分の心に突き刺さっている=自身の血肉にしやすい学びを選び取る事が効果的だと思います。
具体的な活かし方として、特に「不登校と関係のない人」に対していかに「story of US」を語り、より広く社会を巻き込んでいくかを模索しています。

安谷屋貴子

ワークショップに参加した動機は?

復興リーダー会議第三期メンバーとして会議に出席したら、COの手法を取り入れた内容だったためで、完全に偶然でした。

同会議への参加動機は、福島県で復興支援関連業務に就いていますが、複雑で前例のない案件と向かい合っているとよく「木を見て森を見ず」の状況に陥ります。そのため、自分自身やチームの取組みが、福島県だけではなくもっと広い視点で見たときにどう捉えられるものなのか、今やっていることが状況にマッチしているのかどうかなどを、客観的に判断できる手段を得たいと考えたからでした。

また、東北3県や首都圏で東日本大震災からの復興に関わっている様々な方が参加される会議なので、同じ思いを持ち今後連携して何かに取り組める仲間に出会えるのではないかという期待も持って参加しました。

ワークショップに参加した感想

事前にいただいていた資料を読んでもよくわからず、実際にワークショップが始まっても、テキストに連動しているのか、そのテキストの今どの部分を説明されているのか把握できず、正直ストレスがかかるスタートでした(笑)

でも、ワークショップの最初のチャレンジである「story of self」を語るワークが、もともと自分について話すことが好きだった私にはたのしく、同時に同じグループのメンバーについて理解することができ、その先に自分自身の業務に必要な手法だというのが見えてきて、「COをもっと知りたい!」と思わせてくれました。

また、関係構築や戦略を作るワークショップを通して、限られた時間の中での信頼関係構築の方法、事業を進捗させるためにはタイムスケジュールと達成したかどうか判断できる目標の立て方が有効だということなどを学び、すぐに普段の業務に取り入れました。中でも印象的だったのは「資源」という捉え方です。特に「時間」は誰もが持つ資源で、だからこそ相手の時間を無駄にしない工夫、意識が欠かせないのだと、常に時間に追われ続けるワークショップによって骨の髄まで沁みました(笑)

COを今後の活動にどう活かしたいか?

現在、福島県の基礎自治体において仕事に就いていますが、私自身は「ヨソモノ」です。そのヨソモノがなぜ今、ここで、この仕事に就いているのか、それを話すことは多くの場面で求められます。それによって相手の理解や共感を得、一緒に何かに取り組むことがスタートするので重要なポイントなのですが、ここに、パブリックナラティブを語る手法を活用していけると思っています。

また、9人のチームのリーダーとして、チーム構築、事業進捗管理、あらゆる場面にワークショップでの学びを既に取り入れています。時間の捉え方は既に述べましたが、他にも役割分担の有効性や、その役割を決める際に「伸ばしたいスキル」や「他者から見た自分の得意分野」という視点を入れると前向きに取り組めることなどです。

この手法によってアメリカでオバマ大統領が登場したり、モンゴメリーで黒人差別が撤廃されたりと、大きな成果を求めるものならすぐに自分には必要ないと思いがちですが、目の前の仕事や使命感を持って取り組んでいるどんなことにも取り入れられる手法であることを、多くの方に知っていただきたいです。

Organizing Planner-オーガナイザー手帳

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 コミュニティ・オーガナイジングWSを受講し、「さあ、実践だ!」という時に、一人で一歩踏み出すのは勇気のいることです。そこで、COを実践する人の助けになるツールとして開発したのが「Organizing Planner-オーガナイザー手帳」です。

 自分なりのビジョンを描いて、共に立ち上がる仲間を探し出す「関係構築」のプロセスで必携の手帳になっています。チームを立ち上げ、戦略プランをたてる際にも、手帳のなかのガイドが参考になるはずです。手帳に書き留めたチームの戦略プランは、迷った時の道しるべになるでしょう。さまざまなミーティングや集会で語るストーリーを準備するページも役に立つはずです。

 さあ、あなたも、「Organizing Planner-オーガナイザー手帳」を携えて、一歩踏み出しましょう!

 「Organizing Planner-オーガナイザー手帳」は今後さらに改良を加えていく予定ですので、お気づきの点があれば、ぜひ、COJにご連絡ください。

■ダウンロード■
こちらからダウンロードしてご活用ください。

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