鈴木洋子

ワークショップに参加した動機は?

福島県で復興支援業務(コミュニティ支援)に携わっている中で業務上必要な関係構築の手法を学ぶために参加しました。
また復興支援や町おこしなど人や地域に携わっている人ってどんな人たちなのだろう?福島の為に活動している人たちに会ってみたい!という思いも参加動機の1つでした。

ワークショップに参加した感想は?

「最初から自転車を上手に漕げた人はいないはずです。まずは自転車に乗る事から始めましょう」と勇気を頂き研修はスタート。
講義を受け即実践。実践は限られた時間の中でチーム毎に行うのですが、2日間で上手にできた!と実感したことは殆どありませんでした(笑)
「自転車…乗れないかも…」など弱音を吐く時間もなく、嵐の如く時間が過ぎていきました。
そして研修が終わり日常に戻るはずが、頭の中ではエンドレスな振り返りを無意識の内に行っていました。
実践では体を使い、研修後にやっと頭で整理整頓が始まったような感覚でした。
そしてまだまだ理解出来ていない部分も大いにありますが、福島で活動しているメンバーやコーチの力を借りて深堀していきたいと思います(笑)
そして次回の福島開催でまた皆さんに会えることを楽しみにしています。
貴重で新鮮な2日間をありがとうございました!

今まで参加してきたワークショップとの違いは何ですか?

「時間は資源」というスタンスが一貫していた点が一番の違いでした。

コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?

震災から6年。避難先地域で再建が進む中でのコミュニティの在り方とは。
町民が求めていることとは。被災地でありながらも避難者を受け入れた地元住民の思いとは。みんながこの地域に、お互いに求めていることは。
いつかみんなに光が当たる社会にするためには。
コミュニティ・オーガナイジングをもっと多くの人に知ってもらいたい。
そして体感して欲しいです。

コミュニティ・オーガナイジング・フルワークショップ(9/10-11)の開催報告

2016年9月10-11日(日)の二日間、 浜松町の汐留ビルディングにてコミュニティ・オーガナイジングのフル・ワークショップを開催いたしました。

オフィスビルが静かになる土曜日の朝8時45分、浜松町の汐留ビルディングの1階、ファミマ!前に集合した不安な表情の参加者達は、セキュリティが厳しいオフィス棟の11階へと移動し、東京湾の見える広々としたホールを通ってChange Factory会場へ到着しました。北海道や鹿児島など遠方からの参加者も多く、初めて出会う組織と、2日間の集中コースと、これから作るチームの面々を思うピリッと緊張した空気が流れていました。

開催は9時丁度。ワークショップはタイムキーパーに管理されて分刻みで進められます。1日の作業量は相当なもの。ワークの時間管理が1分遅れると時間通りに終了もできません。COは時間をとても大切にします。それは、「時間」が私たちそれぞれの、大切な資源であると理解しているからです。

場が開始10分に始まった自己紹介で和んだ後、早速「コーチング」の講義に突入し、最初のチーム演習が始まります。ここは、初めてのメンバーとのコーチングに挑む各班のコーチも緊張する時間でした。

続いて、「パブリック・ナラティブ」!ストーリー・オブ・セルフはコーチのひろしさんがモデルを見せてくれました。じーん・・としながら、ひろしさんの気持ちに寄り添い、価値感を読み取ろうとする参加者達。自分のストーリーもしっかり組み立てていました。

あっという間に午前中は終わり、ランチタイム。ヘルシー弁当はちょっと味が薄かったという評価もありました(笑)。参加者同士はテーブルメンバーを入れ替えて新しい面々と談笑。午後からは全体が一気に和みます。

午後も講義と演習の繰り返しで席も移動をしながら。頭だけでなく体力も使う!「関係構築」で互いを知り、「リーダーシップチームの構築」ではチームがすっかりひとつにまとまりました。チームの共有目的ができてノームとチーム名とチャントができると、チームメンバーとしての責任感も高まり、帰属意識がしっかり養われてしまうのです。各班の発表はどれも個性的で、チャントには拍手が鳴り止やまず、みんな笑顔!笑顔!

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1日目が終わると懇親会へ流れ・・・2日目の朝は、夜中まで遊んだ面々もしっかり出席!

いよいよ戦略作りに入ります。関係構築ができて結束の固いメンバーは、共通の目的に向かってキャンペーンタイムラインを作ります。解決すべき課題は何か?同志をパワーアップさせながら増やしていく方法は何か・・・?長いと思われた2日間という時間は、本気の戦略作りにはあまりにも短い!それでも時間内に何とか作り上げ、各チームはキャンペーン内容を模造紙に絵を描いて発表します。

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午後はアクション!自分のチームのキャンペーンイベントに人を呼ぶのです。声をかけた相手は、興味はあるけれど、とても忙しい人だったり、疑い深く頑固な人かもしれません。どうアプローチしてカタパルトをするか?なかなか難しいけれど、全員が笑顔の時間でした。

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最後はストーリ・オブ・セルフ、アス、ナウを繋げてパブリック・ナラティブを創るセッションです。話しているうちに涙がこぼれてしまう・・と言う発表者。いえ、世界を変えたいという思いの源を表現するセルフは、聞く人の心を揺さぶり、一緒に泣けてしまうのです。

1日目はバラバラに集った感じだった30名は、最後は輪になり一体感を感じ、互いを応援する空気ができていました。労働組合の担当メンバーや、こども食堂を起ち上げているグループ、また個人でも、人が生きやすい社会を作りたいという思いで、具体的な戦略を練ろうと集まった参加者達。濃密な2日間を過ごし、次のステップが見えてきたようです。

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敢えて困難な道を歩こうとする参加者のみなさんがCOJの誇りです。また、いつでも学びに戻ってきてくださいますように。お疲れさま、そしてありがとうございました。

(コーチ:安田晶子)

「社会福祉協議会職員のためのCOを学ぼう」を開催しました。

2016年8月20日(土)13:30~17:30、同志社大学にて39名の参加をえて研修会を開催しました。この企画は、12月3~4日(土・日)の「社会福祉協議会職員のためのCOワークショップ」(於、同志社大学)のプレイベントです。

本研修会は、「COトレーニングIN京都」(2016年1月)に参加した有志3名から始まった手づくり企画で、コーチはその想いに賛同してくれた、室田信一さんです。 

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初めに、室田さん(首都大学東京)からCOの概略説明がありました。

COの手法を使った講義で、皆がひきこまれていきます。

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さあ、次は、ペアになって「ストーリーオブセルフ」の語りを練習します。

職員役と地域住民に分かれて、職員が地域福祉実践の参加を誘います。

その後、ストーリーのどの部分に共感したかフィードバックを行いました。

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次は、室田さん×山口さん(大津市社会福祉協議会)×金田さん(佛教大学)の対談です。

「なぜ、社協にCOの手法を活かすことが必要か。どうしたらCOを広めていけるか。」

ベテラン社協職員の山口さんが、COワークショップを実際に受講し、残りの社協人生で若手職員に伝えていきたいことがこのCOの手法に詰まっていることを話してくれました。 

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終盤にはたくさんの質問が出て、場が盛り上がってきました。

具体的にどのように日々の業務に活かしていくのか、これから同志とともに議論・実践して、「社協版 CO」を育てていきたいと思いました。 

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戦略的ゴールは、3年後に関西のいくつかの社協で「社協版COワークショップ」を主催している状態をつくりだすことです。

社協組織自身が必要性を感じ、職員がCOを学ぶ場を作ること、そして日々の業務にCOを活かしていくことを目指しています。

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懇親会では、12月ワークショップへの参加希望者が10名になりました(^^)

関西で「社協版CO」が根づく第一歩です。

田中 悠季

ワークショップに参加した動機は?

普段からお世話になっている大学の先生にお声かけしていただいたのがきっかけです。街歩きやゼミの授業で地域の活性化のために尽力されている方々と関わらせていただくことが度々ありました。そのなかで市民主体の街づくり、地域ってどういったものなのだろうと気になっていたため今回このCOで学ばせていただこうと思ったからです。また、純粋に「COって何?」と疑問に思っていたし、これまでの歴史の転換期に市民がかかわってきていて、それらはコミュニティ・オーガナイジングに通ずるというのがピンと来なかったこと、それを学べるのは面白そうだと思ったことが参加しようと思ったきっかけでした。

ワークショップに参加した感想は?

今回ワークショップに参加して、街のことで年代を超えてこんなに真剣になれるんだ!と気づけて嬉しかったですし、感動しました。コミュニティ・オーガナイジングのプロセスを学ぶわけですが、実践を踏まえながら進めていただけるので、考えを活動に落とし込みながら想いをカタチにしていけるのは面白かったです。本気で取り組むからこそ、グループで煮詰まったり、議論にもなったけど、それほど各々が真剣に取り組んでいたなと今振り返っても感じます。ペースダウンするタイミングで全体でのレクチャーに変わるので、柔軟性も徐々についていったように感じました。その時その時で、コーチの皆さんにアシストして頂いてより中身のあるゴールを見出せたと思います。2日間一つ一つのセクションに本気で取り組み、グループ間や参加者全員で意見交換し、よりよい「戦略的ゴール」を設定できたのはとても勉強になりました。そしてすべての時間を共有したことでメンバーには信頼が持てて深く繋がれたと感じますし、すべての時間が充実していて楽しい、難しい、苦しい、等トータルで愉しかったです。

今まで参加してきたワークショップとの違いは何ですか?

これまで私が参加したことがあったのは、その場限りのワークショップが多かったように思います。レクチャーを受けて、それを自分たちなりにアレンジして完成させて発表して終わり。みたいな感じですかね。そのときは考えて取り組んでいるつもりなのですが、突き詰めてはいないのでその次につなげきれていないワークショップが多かったなと思います。

コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?

まずは、チームで設定したアクションやゴールを実現していきたいと思います。少しずつ活動にかかわる人を増やしていきながら住みやすい街・久留米にしていくために一歩一歩近づけていければと思います。そのなかでコミュニティ・オーガナイジングは有益な活動指針になることを広めていければいいなと思います。また、私たちの活動を通して市民の方々にも関心を持っていただけたり、活動に参画してもらえるようになれば学んだコミュニティ・オーガナイジングを拡散できるのではないかと考えています。私は、学生の立場から学生から発信する活動を行う際に、どう周囲の人々を巻き込みながらより目的に沿った活動を実行できるか考えるときに活用したいと思っています。

最所 崇

ワークショップに参加した動機は?

現在、私は行政職員として業務に従事する傍ら、業務時間外には本市や周辺市町村で自転車を活用したまちづくりの活動を市民と共に活動しています。また、市役所の若手職員を中心に、まちなかの活性化に向け、意見交換会を開催したり、そのスピンオフで実践活動をしています。

活動を続けていく中で、両団体に共通する課題を解決するため、COの考え方や手法を学ぶためにワークショップに参加しました。

その課題は、メンバー間での温度差や方向性の調整です。当初は熱意を持って協力して活動していましたが、徐々に参加しないメンバーが増え、最終的には現在のコアメンバーで活動している状況です。また、コアメンバーも方向性や目標が一致しているとは言えず、それを良しとして活動を続けていますが、活動を発展的に進めるためには共通の目的と目標を持って、各自の特性を活かし連携して取り組む必要があると考えています。

ワークショップに参加した感想は?

まず、COJの皆さん、ごめんなさい!

COとは何者なのか、どの程度の内容なのかなど、疑念を抱いて参加しました。が、見事に私の予想は裏切られました。本当に参加して良かったです!!是非多くの方に体験してほしい。

COの考え方や技術の根拠となる部分は、これまでの自身の経験に置き換えると非常に理解できるものであり充実した時間を過ごせました。何より、まちで実践している参加者が集まっていたことや効率的なプログラムとなっており、非常に楽しめました。

チームでの作業が充実しメンバーの価値観を共有したり、チーム間での取り組みや具体的な提案をするプログラムでもあったため、新たなコミュニティを形成でき、思わぬ収穫がありました。

また、パブリック・ナラティブを考えることで、改めて自分の価値観を見つめ直すきっかけとなり、自身の活動への軸を確認する良い機会にもなりました。

今まで参加してきたワークショップとの違いは何ですか?

ワークショップ全般でのスタッフのサポートが充実し、全体講義でも悪い事例と良い事例の比較を動画やコーチの実技で具体的で分かりやすく説明され、また、テーブルではコーチによる徹底した時間管理の下、効率的に作業を進めることができました。また、期間中の全関係者の共通ルールも「絵に描いた餅」にするのではなく、ノームコレクションを頑なに実践することで、秩序と楽しさを両立したステキな手法でした。

また、COの技術だけではなく、その背景や概念から丁寧に説明があったため、日常生活のあらゆる場面でこの考え方を活用できることを認識しました。(受講後、私は子育てにも活用しています。)テキストも技術論の説明だけではなく、ワーク用の書式も十分に含まれるなどの工夫がされており、受講者が自身の活動で活用できる内容でした。

コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?

地元自治体として、多くの市民や民間企業等から窓口や電話を通じて直接意見をいただきます。しかし、残念ながら、相手の意図を汲み取れずに適切な対応や効果的な対策をとれていない状況も聞くことがあります。少しでもそのような状態を是正するため、庁内の職員に対して、わいわい喋らん会等を通じて、コーチングや戦略の手法を広めたいと思います。

また、個人的な活動の中では、団体の目的や方向性、目標を見直すため、現状の課題や問題点を洗い出し、個別にコーチングを行ってメンバーの価値観の把握と共有を計り、今後の展開を再確認したいと思います。

また、コアメンバーがそれぞれリーダーとなるよう、団体としての価値観を皆で共有するとともに、戦略を立ててまちづくりを推進したいと思います。

あと、我が子が自分らしく自らに誇りをもって、自転車に乗るリーダーになるよう、じっくりと子育てを楽しみます!

オーガナイザーTIPS『戦略と実行』(COJフェロー 山本佑輔) 2016年9月のニュースレターより

※このコーナーでは、ワークショップを受講頂いた方、オーガナイザーを志す方にとって活動のヒントとなるような内容をお届けします。今回は書籍の紹介です。

『戦略と実行』 清水勝彦

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本書はMBAの先生が書いたバリバリの「ビジネス書」ではありますが、COJのWSを受けた人にはとても共感でき勉強になる内容だと思い、今回取り上げさせていただきました。

全編に渡って本当に刺激的なのですが、私は何よりも本書の白眉は副題にある「組織的コミュニケーションとは何か」について書かれた第3部にあると勝手に思っています。

どれだけ素晴らしい戦略を立てても、それが絵に描いた餅になっていては意味はなく、それをどのように実行するか。そのためにはコミュニケーションが大切である、というと一見なんの変哲もない内容に感じられるかもしれません。しかし、多くの人が大切で当たり前だと思っていることに盲点があることは、みなさんなんとかなく思いたるのではないでしょうか。

著者は「コミュニケーションの目的」を以下のように定義しています(P150)。

ーーーー

1.価値観や考え方が同じである人同士の間では、その合意内容についてよく確認する

2.対立する人たちの間ではお互いの価値観がどういうものかを知り、なぜ対立するのか、どこが対立しているのかをよく知る

3.そして価値観が同じでも微妙にある「違い」に気づき、また対立してもそこにある「共通点」を見つける

ーーーー

コミュニケーションの本質が、単にしっかりと会話をするなどとは次元の違うものであることがここからもうかがい知れます。また著者が「価値観」や「感情」というものをとても大切に扱っている点にも親近感を持ちます。

例えば

「組織におけるコミュニケーションとは単に論的なメッセージを伝えることだけではなく、感情、気持ち、あるいは人間性までを伝え、共有、共感を作り出す力なのです」(P174)

といったあたりは、思わずパブリック・ナラティブを連想する方も多いのではないでしょうか。

私が本書を推薦するのも、新しい情報や知見が披露されている訳ではなく、いわれてみれば当たり前のことですが、読んでいると「うん、うん、確かにそうだ」と自身の実体験なんども頷いてしまうことの連続であり、それがまさに最初にWSを受けた時の感覚となんとなく似ているからです。

COJのWSでも、内容的な目新しさというよりも、当たり前のことを妥協なくなく徹底して、ゴールの達成を目指すということを伝えています。私も含めて、人間どうしても易きに流れてしまうものだと思います。それを乗り越えるための知恵が満載の本書、是非一読してみてください。

最後に

「コミュニケーションとは、異なったバックグランド、考え方、そして感情を持った個人が、組織の一員としての自分のアイデンティティを知り、自分の意思を場合によっては曲げながら共同作業を行い(前向きの妥協)、個人の力を組織の力に高めるための、効率の悪いしかしおそらく唯一の方法なのです。」(P318)

と書かれています。

社会課題の解決には抜け道や必殺技はなく、一歩一歩着実に進めるしかないのは自明のことのように思われます。しかしどうしても弱さから「易きに流れて」しまうのもよくある話。そんな時に常に手元において襟を正しくなるのがこの本です。

COJメンバーからのメッセージ(副代表理事 室田信一) 2016年9月ニュースレターより

 今から3年前、COJ設立のきっかけとなる最初のワークショップを開催するために、協力してくれる仲間を探し、準備のためのミーティングを毎週のように繰り返していたことが思い出されます。
 
 2013年12月にハーバード大学からガンツ先生に来日していただき、最初のワークショップを開催し、その後、ワークショップを手伝ってくれた仲間を中心にCOJを立ち上げるための準備を始め、2014年1月27日にCOJを設立しました。設立集会には多くの方が出席してくださりました。今でも忘れませんが、その会場に出席されたプレカリアートユニオンの清水直子さんが、司会をしていた私に次のような質問をしてくださいました。
「私の働くユニオンでもCOJのサポートを得て、リーダーシップの輪を広げていきたいのですが、どのようにすればサポートを得られるのですか。」
 
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△COJ設立集会にて。
 
 コミュニティ・オーガナイジングの取り組みを日本で広げていくための基盤となる組織として、とりあえずCOJを設立するということに必死だった私は、そのような「同志」からのメッセージをもらい目が覚めました。まずは清水さんのように現場でオーガナイジングを必要としている人たちの声に応えられる組織にしていかなければならないと強く思いました。
 
 COJが設立して最初に取り組んだことは、ガンツ先生がいなくても良質のワークショップを提供することでした。そのためにはワークショップのコーチを担ってくれる仲間が必要だったので、2014年4月にコーチを養成する目的でワークショップを開催しました。そのワークショップに参加してくれた人たちは今でもCOJの礎として関わってくれていて、中でもCOJフェローの山本佑輔氏はそれを機にCOJに関わるようになり、今ではCOJにとって欠かせない存在です。
 
 最初の半年から一年はとにかく必死でした。ガンツ先生による最初のワークショップがメディアで取り上げられたこともあり、清水さんのようにワークショップを提供してほしいという声が各方面からCOJに届きました。それらの声になるべく応えられるようにワークショップを開催しましたが、今のように豊富な人材がいたわけではないので、数少ないメンバーで必死に準備をして回していました。また、要望に応えるというスタンスよりも、関心のある人は一緒に取り組みましょうというスタンスで、同志と共に歩みを進めてきました。その例として、2014年12月にガンツ先生を再びお招きして開催したワークショップでは先述の清水直子さんがコーチを担ってくれました。
 
 気がつけば、COJのワークショップを受講した人の数は1000名を超え、ワークショップのコーチを担ってくれる人は全国に80名を数える規模にまで成長してきました。また、ワークショップを提供することだけではなく、ワークショップをきっかけにオーガナイジングの実践をする人の輪も広がってきています。2016年3月には初めて「オーガナイザー祭」を開催し、COJのコーチが伴走した実践事例や、COJのワークショップを契機に設立された実践事例について報告してもらいました。それらの事例の一部は「実践ガイド」に収容され、ホームページから閲覧していただくことができます。
 
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△「オーガナイザー祭」にて。
 
 COJが設立してから2年半が過ぎました。コミュニティ・オーガナイジングが標榜するスノーフレーク(雪の結晶)のようなリーダーシップの広がりを体感する2年半でした。2013年12月の最初のワークショップを手伝ってくれたメンバー9名が理事となり、2014年7月にNPO法人格を取得しました。理事の任期は2年間なので、本来は2016年7月に改編をする予定でしたが、初めての改編ということもあり、人選や進め方など丁寧に議論しながら進めるために、3カ月遅らせて今年の10月に新理事体制で再出発するために現在準備をしています。
 
 各地・各分野で変化を起こそうと日々格闘している同志にとって、COJがその実践を進めるための拠り所として、また共に歩みを進める伴走者として身近に存在できるように、COJの次なる一歩に期待していただけたらと思います。
 
COJ副代表理事/首都大学東京都市教養学部准教授 室田信一

樋口 幸則

ワークショップに参加した動機は?

私は東日本大震災の被災地支援を企画し、継続的な支援を行ってきました。被災後3年が経ったころから、現地でのニーズの変化に次は、現地へ赴く支援から京都に居ながら出来る被災地支援を模索しながら行動したり、被災地支援の経験を活かして自分の住む京都のまちが少しでも良くなればと思うようになりました。
そんな中で、地域で防災訓練を企画・実施した経験から、消防団活動にも参加し、PTA役員やまちづくり活動なども参加するようになりました。
まちづくりに関わるなかで、多くの友人がコミュニティ・オーガナイジング(CO)を使ったまちづくりを行っていること知り、2014年12月に京都で行われたマーシャル・ガンツ博士の講演会「新しいムーブメントの形」にも参加しました。講演会では聞き慣れない単語や言葉が多くて、なんだか難しそうなイメージもありましたが、そのころからCOについて興味・関心はありました。
今回そんな友人たちが、コミュニティ・オーガナイジング・トレーニングを企画し、コーチとして参加することを知りました。ぜひ参加して友人らが話すCOという共通の言語を理解したい、共有したいと思いました。

ワークショップに参加した感想は?

参加者のみなさんのこのワークショップから何かを得ようと、自ら積極的に発言するなど熱意が最初から伝わってくるワークショップでした。
コーチ陣からもその熱意に答えようと「全ての予定をキャンセルしても参加する価値のあるワークショップ」と挨拶されていましたが、ワークショップの期待値のハードルあげて大丈夫かなと思っていましたが、さすが公言するだけのことはあるなぁと最初から最後まで感じました。
私は極度の人見知りの性格で、自分から話しかけたり全然出来なくて、最初は少し気後れする感じでしたが、チームのメンバーから気軽に声をかけてもらったり、コーチ陣にサポートしていただくなど、なんとか無事に2日間のプログラムを終了することが出来ました。
2日間受講して、これからCOを使って、何かこれまでと違う視点で行動出来ればいいなと思いました。

今まで参加してきたワークショップとの違いは何ですか?

今回のワークショップは朝9時~夜7時の2日間(約20時間)でしたが、1つのワークが3分や5分と、かなり細かい時間でチャレンジするワークでした。「そんな時間で出来ないだろう。」と余計なことを考える間もなく、1つ1つ課題をなんとかクリアしていく感じでした。頭で考え、理解するよりも身体(五感)で感じて答えを導き出す(考えるより慣れる)感じでした。
 またコーチ陣からは『COのワークは自転車に乗る練習と同じ』という例えが正しくその通りでした。ワークショップでは坂道から大胆に転んで傷だらけになりましたが、チームメンバーやコーチ陣から優しくフォローしてもらえ、2日間の間に大胆に転ぶ勇気が持てました。(笑)

コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?

コミュニティ・オーガナイジング(CO)を少しは理解することが出来ましたが、知れば知るほどもっとCO学びたいという欲求がふつふつと沸いてきました。またこれからの活動にどのようにCOを活かすことが出来るのかを考え、戦略を立てて実践していきたいと思います。
もしCOで分からないことがあったら、今回のコーチをしてくれた友人たちに疑問点を直接聞くことが出来るのもありがたい環境だと思います。
これからCOを広めていく活動にも、自分に出来るトコから参加したいと思いました。

山下比佐暢

ワークショップに参加した動機は?

私は,今の部署では,市民と行政(京都市)がどうすればうまく協働して市政運営やまちづくりを行っていけるのかを考える仕事をしています。その中で,NPOや企業,行政などはそれぞれ組織文化が違い,一緒にプロジェクトを進める時に,うまくいかなかったり,なんらかのしこりができてしまうことが多々あり,組織づくりの重要性と難しさを感じているところでした。私自身としても,これまで「もっとうまくできたはず」という心残りのある経験があり,また,このワークショップの時は,ちょうど,市の様々な部署の職員や京都府の職員の方,大学の先生など,いろんな立場の人が集まって実行委員会を立ち上げてイベント企画している最中だったので,組織づくりやプロジェクトをうまく進めるヒントを学べるのではないかと期待して参加しました。

ワークショップに参加した感想は?

ひとことで言うと,今すぐ,実践すべきこと,役立つことが具体的に学べたという感想です。まずは,パブリックナラティブ。参加した時は,自分のストーリーを語ることの大切さを特に感じている時でしたが,加えて,ストーリー オブ アス,ストーリー オブ ナウという概念を学べたことがとても奥深かったです。自分の価値観と相手の価値観をつなげることを今後も意識していきたいと思います。また,目標の設定・共有から戦略の立て方までの方法がとても具体的で勉強になりました。特に,個人で考えることと,みんなで考えることを繰り返す目標の設定方法は,これまで知らなかった方法だったので,今後,試してみたいと思います。戦略の立て方は,まだまだ訓練が必要だということを痛感しましたが,誰をターゲットにするのかをしっかり意識するということの重要性を感じました。

今まで参加してきたワークショップとの違いは何ですか?

スタッフの皆さんのコミュニティがしっかりとオーガナイズされている! ということを強く感じました。私が今まで参加したイベントやワークショップなどで,一番だと思います。身を持ってそれを感じさせてくれたのと,スタッフの皆さんお一人お一人が,とても熱意を持ってコーチしていただけたので,時間に追われながら,必死でワークショップをこなしている時も,スタッフの皆さんを信頼して,迷うことなく没頭できました。安心して学ぶことに集中できたというのは,とても大きかったと思います。

ワークショップの内容としては,「時間が限られている中で,とにかくやってみる。」「その中で,自転車で転んでみる。」ということを強調されて,しっかりと体験型の学びの場となっていたので,得るものが大きかったです。

コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?

ワークショップを受けたちょうど1か月後に,実行委員会の一人として関わっていたイベントが終了しました。イベント自体は盛況に終わりましたが,このワークショップを受けたおかげで,プロジェクトの初期に目標設定をもっとしっかりすべきだった,役割と責任をより明確にすべきだったなど,今後につながる具体的な振り返りができたので,早速活かされる場面がありました。次にプロジェクトを進める際には,目標設定,役割と責任,戦略などを意識をしていこうと思います。また,パブリックナラティブはプロジェクトを進める時だけではなく,日ごろから人に自分の想いを伝えるためにとても役立つと思うので,少しずつ練習していこうと思っています。

武田知記

ワークショップに参加した動機は?

誰もが住みなれた地域で、当たり前に暮らすことができる社会をつくりたいという思いを持って社会福祉協議会で働いてきました。
高齢者や障害のある人、子どもたちにいつも声をかけてくれる隣近所や馴染みのお店の人、駅などで困っている人を見たら「何かお手伝いしましょうか」と尋ねてくれる道行く人。そんな人が一人でも多くなったら世の中はもっとやさしくなるはず。
でも、より多くの人に福祉に関心をもってもらい、参加してもらうにはどうすればいいのか? その具体的な方法をもたないまま、私の中では理念ばかりが先行してきたように思います。
そんなあるとき、NHKで見たのがこのワークショップ。直感で、これはすごい!と可能性を感じ、「物語の力が社会を変える」というタイトルにも魅かれました。
いつか機会があれば学んでみたいと願っていたワークショップです。

ワークショップに参加した感想は?

頭も体も心もクタクタになりましたが、1分1秒の積み重ねが大きな力になって自分が変わっていく2日間でした。
たとえば、最初の講義では「同志がキャンペーンで力をつけていくこと」という意味がよくわからなかったのですが、2日目の戦略や戦術を考えるワークで「自分がサービスを提供するのではなく、同志が力をつけていくように!」と何度も助言いただき、おぼろげながらその意を感覚としてつかんだ気がしました。
また、1日目に見たスピーチの映像を2日目の最後にも見ましたが、同じスピーチでも、見方がまったく変わっていたのは驚きでした。パブリック・ナラティブを構成する要素(セルフ・アス・ナウ)が、2日間で少し理解できたのではと感じた瞬間でした。
2日間で学んだことは、単なる物語を語るスキルではありません。自分の原体験や価値観を深く見つめる機会でもありましたし、参加者同士でそれらを共有し、新しい活動をつくるための具体的な考え方や方法を学ぶこともできました。

今まで参加してきたワークショップとの違いは何ですか?

何より、自転車に乗ってみよう!という呼びかけ。自転車という言葉のイメージがワークと結びついて、とにかく思い切って乗ってみよう、転んでみようという気持ちになり、少し躊躇するときでも背中を押す言葉でした。
どのセッションも、講義、グループでのワークとコーチング、全体の振返りが丁寧にあり、また、グループに2名のコーチがついていただいたことで多くの気づきを得ながら理解を深めていくことができました。
分刻みのスケジュールは大変でしたが、今思えば、2日間で一連の体験できましたし、時間が限られていたからこそ自分の中にあるものを必死で絞りだすことができたのだと思います。
ノームを参加者みんなで作成したり、セルフを語るワークでお互いを理解しあったり、休憩時間に講師・コーチが気軽に声をかけてくださるなど、みんなで支え合うあたたかな場がつくられたこともこのワークショップの特徴だと感じました。このつながりを大切にしたいです。

コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?

このワークショップで学んだ考え方や方法は、仕事や活動で試したり活かしたりできるものばかりだと思っています。
職場で相談があったときにはコーチングで学んだことを意識するようにしています。また、私は何でも自分で抱え込みがちなところがあるのですが、スノーフレーク・リーダーシップの絵を思い出しながら、一緒に働く人たちが力を発揮することができる組織をつくっていきたいと考えています。

今回のトレーニングを受けてみて、社会福祉協議会が福祉をテーマとした地域づくりの可能性を広げるために、同志はだれかを考えること、パブリック・ナラティブを創ること、また、変革の仮説をもち、戦略、戦術のアイデアを豊かにすることがとても有効だと確信しました。
社会福祉協議会にCOを広める大きな一歩として、12月の社会福祉協議会職員向けCO研修会を成功させたいと思います。

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