コミュニティ・オーガナイジングを活用したキャンペーン(実践)

CAMPAIGNS

キャンペーン(実践)報告
CAMPAIGN #3 facebook twitter
アクションリサーチとピークアクション
ちゃぶ台返し女子アクション Vol.2 (大澤祥子)

※2016年3月ニュースレターより

昨年7月にCOJ代表の鎌田華乃子さんと始めた「ちゃぶ台返し女子アクション」というコミュニティ・オーガナイジングプロジェクトで実施したアクションリサーチとピークアクションをご紹介します!

ちゃぶ台返し女子アクションとは?

社会でいわれる「女性らしく」ではなく、すべての女性が「自分らしく」生きられる社会を作るために、「今の状況を変えたい」という女性達と共に、女性自身が声をあげ活動する基盤を作り、具体的な問題に対して社会の行動・問題意識および政策に変化を起こすことを目指しています。今年に入り、対話形式のインタビューを通して問題を言語化する「アクションリサーチ」と、可視化された「生きづらさ」を変えていこうと発信するパブリックアクション「ガールズ・パワー・パレード2016」を実施しました。

ウェブサイト:https://www.facebook.com/chabujo/

アクションリサーチでは、どのようなことをしたのか?

今の社会で生きる女性が何を感じているかを可視化するため、また女性同士が対話を通して問題意識を共有するために、参加型のアクションリサーチを実施しました。ちゃぶ台返し女子のメンバーが友達・知人のインタビューをし、インタビューを受けた方が今度はその方の友達・知人にインタビューを実施するという手法で、65人の女性たちの声を集めました。対話を通して、働き方から家庭環境など幅広いテーマについて思うこと・感じることをインタビューしました。その中には、ひとりの個人である前に、よき母や妻、娘という役割を果たすことを求められたり、周りに対して従順で可愛らしくあることを期待される、というプレッシャーを感じているという声もありました。また仕事の面では、長時間労働が当たり前となっている職場で将来子育てをすることへの不安を抱えていたり、職場の華や飾りとして扱われ嫌な思いをしている人もいました。また現状に対する不安や怒りの声だけでなく、その人の芯の強さを感じられる、自分らしさを応援するパワフルで前向きなメッセージもありました。女性たちが感じるリアルな生きづらさ、そしてその中でも前向きに自分らしく生きている姿が映し出されているこれらの声は、ホームページ上の専用ページ(www.chabujo.com/voice)でご覧いただけます。

「ガールズ・パワー・パレード2016」とは?

2016年2月28日には、キャンペーンのピークアクションとして「ガールズ・パワー・パレード2016」を開催しました。女性を応援するフェミニストアーティスト団体の「明日少女隊」とのコラボレーションで実現したアクションです。「『役割ではなく、自分らしさ』の輪を広げる」「そのままの私は価値がある」「自分のために生きるのは、ワガママじゃない」「NOといえるワタシ」と書かれたオシャレなプラカードを持ちながら、“Do we have power?”“Yes we do! We have power!”の掛け声とともに、表参道の交差点を笑顔で渡りハイタッチする!という、ちゃぶ台返し女子アクションにとって初めてのパブリックアクションでした。当日はなんと、社会が押し付けてくる「役割」にとらわれず「自分らしく生きたい」と願う50人の方々が参加しました。最初は恥ずかしくても、仲間の存在や、周りからのエールに勇気付けられ、最後は楽しそうに声を出していました。参加者の笑顔につられ、飛び入り参加する通行人の方達もいました。パレード後の懇親会には37人もの方々が参加し、「楽しかった」「また参加したい」という声がたくさん聞こえました。

今後の展望
2月28日のパレードで一つのキャンペーンの終わりを無事迎えることができましたが、ちゃぶ台返し女子アクションは誰もが自分らしく生きられる社会の実現を目指し、これからも活動を続けます。今後は、これまでの活動の中で明らかになってきた女性が感じている生きづらさを無くすような具体的取り組みをしていきたいと考えています。例えば、託児オプションを増やすことや、パートナーシップを対等にする取り組みなど、特定の問題に対して直接アクションをとり、誰もが自分らしく生きられる社会を、私達の手で作っていきたいと思います。それに向けての第一歩として、自分らしく生きられる社会を作りたいと思う女性たちと共に具体的なアクションを考えるキックオフ・ミーティングを4月17日(日)13:00~17:30に開催します。ミーティングへの参加にご興味がある方は、是非ちゃぶ台返し女子アクション email hidden; JavaScript is required までご連絡ください。

 ※2016年3月ニュースレターより