ワークショップ

WORKSHOPS

参加者の声
コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップ
VOICE #121 facebook twitter
室木雄太
パタゴニア日本支社 パタゴニア東京・ゲートシティ大崎 アクティビズム責任者

ワークショップに参加した動機は?

社内にて、今後、地域における環境社会アクションの礎になる学びがあると推薦頂いたのがきっかけです。

選挙権を得た年ごろより社会運動への関心は強く、主に人権や環境汚染など、個別に学び行動していく過程で、仲間づくりやコミュニティを広げる重要性と、他者を巻き込み、行動力を計画的に高めるスキルを身に着ける必要性を実感していました。

特に、他企業や地方自治体、商店街や複合施設などに対し、問題提起と行動変容を促す具体策の実行を、地域住民と連動し進行する事は、容易なことではありません。何か効果的な糸口を、活動の指針となるスキルを身に着けたいと感じていた頃でした。

以前の応募では参加が叶わず、半年程前から関心も強まったことで、より市民活動や社内チームワークの効力を、限られた期間で効果的に引き出すコーチングの基礎を学びたいと思い、参加させて頂きました。

ワークショップに参加した感想は?

事前課題への準備も直前となり、イメージも固まらないままの参加となってしまいましたが、有限な時間に対し、タイムキーピングされたメリハリあるカリキュラムで、専門的なトレーニングを行えました。

演習を繰り返す過程での失敗からの学びや気づきが多いのも特徴的でした。STEP(観察→診断→介入→共有と振り返り→モニタリング)を意識し、コーチングを実習したことで、実地でコーチングを使う際のチェックするべきポイントを把握できました。また、ストーリーを語ることで価値観を伝えられることや、関係構築においては価値観・関心・固有の資源を共有する意味を学びました。

何より、私自身も含め、各自が自身の心境を吐露し、個人を理解し合う場であったことが驚きでした。それは、実践でも取入れるべき学びでした。コーチや参加者のストーリーを何度も聞く機会があり、挑む課題は個々に違いはあっても、心理上同じ様な経験をされている方は沢山いる、その共感が故に協働作業も捗りをみせた、この点は実地にて発揮したいと感じた次第です。

短い期間の導入で、信頼関係を築き同志として進むワークであった為、後半は名残惜しく、ワークショップ終了後も今後への繋がりを持てたことも、互いのシンパシーを感じられた場面であり印象的でした。

今まで参加してきたワークショップとの違いは何ですか?

最初に共感を覚えたのは、単に正しい事柄を正しい手順で…というHOW TO論ではなく、自分が信ずる正しいと思う事柄にも、協力を求める他者に価値観が伝わらなければ仲間としては動きにくい、という他者心理への作用をポイントとして踏まえている点でした。

そして、参加者の熱量とその伝播、他者への影響力の強い方々とのチームワークは刺激を受け続けるものでした。短期集中のチームワーク演習、特に地域社会の生活者視点から、問題解決に向けた道筋に作用する対話の組み立て方、その基礎を学べる点が、一般的な新任管理者向けの人材育成・組織力強化などのセミナーとは違いを感じられた要因です。

何よりこのワークショップは、自身の経験を安心して発言し共感し合えた場であった事。心理的安全性が保たれている状態は、瞬発的にアイデアも生まれます。 その為のグラウンドルールを設定し、その調和をスタッフの方々が整えて下さっていた点が大きかったと振り返ります。

コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?

組織内にて地域社会でアクションしている「再エネ化」シフト、個別の関心事として近隣商店や飲食メーカー等と連動した「フードロス」削減、大崎エリアで始動している「REUSE」プロジェクトなど、様々な環境活動の貢献に対して、学びを結び付けたいと考えています。今回の参加で、個人的な、困難な体験談を語る機会が幾つかありましたが、相手を尊重しながら、真摯な対話の先に同志の獲得への糸口がみえた気がしました。

タイムラインを明確にした討議から互いを学び、関係者と資源の整理、共通目的のイメージとノーム(グラウンドルール)設定、かなえたい社会に対して緊急性ある最初のゴール設定、それを達成する戦略を作り始めたいと思っています。若い世代、チェンジエージェントの担い手となる様な方々と、一つになって学んだ今回のワークショップは、とても貴重な経験となりましたし、問題解決に向けて実行する過程で、個性の連帯を強められるコーチングを、実践を通じ深めていきたいです。