ワークショップ

WORKSHOPS

参加者の声
コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップ
VOICE #128 facebook twitter
三科宏輔
釜石市地域おこし協力隊

ワークショップに参加した動機は?

僕は、漠然と今後の社会における“食糧の確保”に関しての不安と危機感を抱いています。昨今、下記のような情報を目にします。

★100人分の食を2人の農家さんが作っています。

★農業従事者の平均年齢は67歳です。49歳以下は10%、そのうち20代はわずか1%です。

★日本の食糧自給率は37%(カロリーベース)。そのうち99.8%が慣行農法(輸入が関わる)であり、実質的な自給率は0.2%と考えられます。要するに1000人に2人しか食が行き渡りません。

しかし、今の僕にできることは、野菜を作ることに挑戦することしかありませんでした。どのような行動をすれば、”誰もが社会に左右されず食糧を確保できる状態”を実現することができるのだろうか…と悩んでいました。

僕に見えている社会の課題感や実現したい社会の状態を整理するとともに、次なる行動のヒントを得ることを期待し、参加しました。

ワークショップに参加した感想は?

『理想な社会の実現のための手法』以前の大切な視点に気づくことができました。

それは、“過去→今→未来の捉え方”という視点です。

ワークショップ内で何度も、自己開示をする機会がありました。最初は、初めてお会いする方に対して、自分が苦しんだ経験を話すことに抵抗がありました。しかし、コーチの方やメンバーの方の話から、“過去の経験に紐づく価値観が今の自分の行動にもつながっている”ことを話を聞きながら実感することができました。

”過去の価値観が今を形成しており、今の連鎖が未来を築く.”

過去と向き合い自己開示し、深掘りし、今の自分を捉えていくと、少しずつ理想的な社会の解像度が上がっていくような感覚でした。気づいたら自己開示することに気持ちよさを感じながら僕も話していました。

どのように社会を実現していくか、それ以前に…

今、感じている価値観や感性にきちんと問いを投げかけ、今を大切に生きていく。その連鎖でより良い未来を作り出せたらいいな。と思いから、今できることを全うする人生を歩んでいきます!

今まで参加してきたワークショップとの違いは何ですか?

今までの僕の研修を受けるスタンスとして、“今抱える自分の課題を解決するため”という動機で参加していました。

COJの参加動機も上記と変わりませんでしたが、時間を重ねるごとに、ひとりひとりの自己開示を通した価値観を知ることができたので、同じ受講生に対しても興味を持って話を聞くことができました。気づいたら、自分の課題を解決したい!という感情よりも、この人が抱える社会の違和感や興味・価値観をもっと知りたい!に変わっていました

僕のチームでは、“怒濤の子育て期をみんなで楽しく乗り越える”をテーマにプロジェクト立案まで議論しました。僕は男性で独身のため普段では考えない視点でしたが、メンバーの実感値のある言葉から、母への感謝の気持ちが増し、研修終了後、はじめてLINEで感謝の気持ちを伝えることができました。

普段考えない視点を得ることで有難さが増し、足るを知ることができ、僕の心をホッとさせるような豊かさにつながりました。小さなアクションではありますが、知るだけではなく、行動しよう!と思える雰囲気もCOJならではなのかも知れません。

コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?

“誰もが社会に左右されず食糧の確保ができる状態”を目指して…

僕はまだ、どうすれば実現することができるかわかりません。理想的社会の状態を実現するために必要なスキルが今あるわけではありません。

ただ、“なぜ僕がその状態を目指し、行動しているのか。”についてはCOJを通して、より深掘りできたように思います。

今後も僕にできることは、“野菜を作り続けること”しかありません。急激にスキルや技術が上昇することは期待できないでしょう。しかし、僕の原動力を深掘りし、思いを言い続けることは、僕にしかできないことです。その先に実現したい社会に近づけるヒントを得られることを信じてCOJで学んだ“思考力”や“社会を変えていきたいという姿勢”を今後の活動に活かしていきたいです。

“自分の見えている世界を変えたいのなら、自分が動かない限り変わらない”

今の自分を全うしたその先に、より良い社会が創造されることを信じて生きていきます。