ワークショップに参加した動機は?
動機は幾つかあります。一つ目は、7年間立ち上げから携わっていたお店で他のメンバーとの温度差を埋めたり自分の想いを伝えることに難しさを感じ、どうやったら自分以外の人間に想いを的確に短時間で伝え自分で全部やってしまうのではなく周りをやる気にさせるのか、自分の中でずっと課題だったことから。
二つ目は、まちづくりの世界にどっぷり浸かっていた頃、周りを見ているとせっかく素敵なことしてるのに伝わるべき人に伝わっていなくてもったいないと感じる機会が多く、まちづくりに長く取り組んできた人ほどうまくいかない・伝わらないことに疲弊していてネガティブになっている人をたくさん見てきたことから。
そして三つ目は、去年12月の碧いびわ湖の理事会で、コミュニティオーガナイジングのワークショップを受けた直後のメンバーの碧いびわ湖の今後のヴィジョンについてのプレゼンに心を打たれたこと(理事会中に泣いてしまったほど。笑)。それがコミュニティオーガナイジングの手法を使ってまとめられたと聞いて、次回に開催されることがあったら絶対に参加する、と決める大きなきっかけとなりました。
ワークショップに参加した感想は?
最初は、何がわからへんのかわからへん、転ぶのも恥ずかしい、なんて情けないんだ自分、となっていたのだけど途中から「必死なのは私だけじゃないんやな」と気づきいい意味でいろんなことがどうでもよくなり、好きなだけこけることができる、という面白い体験になりました。こけまくった分、負傷もするけれどただでは終わらない、こけることによって学んだことは大きいと思います。それを本番のまちづくりや自分の仕事の場ではなく、ワークショップで存分に疑似体験できるというのは、かなり貴重だったと思います。
ワークショップの最初の方で、持っていると思い込んでいた課題意識の薄さに気付かされ、課題意識を言語化していないためにストーリーが紡げない、伝えることができない、ということも痛感。つまり人に伝わるように語るためには、目指すゴール・結論のようなものを自分の中でしっかり握って言語化していることが重要で、そのためには常日頃から課題意識を明確にしておく必要があるということを実感し、グリグリ痛いところ突かれまくったけど、それが逆に清々しい、そんな2日間でした。
今まで参加してきたワークショップとの違いは何ですか?
タイムアタック感。ここまで時間に厳しいワークショップは初めてでした。そのため、頭の中常にフル回転。ゆったり学ぶのももちろんいいけれど、こんな感じでスピード感を身に刻んでおくのも、今後のフットワークの軽さにつながる気がします。まちづくり関係とか、”あったら素敵やけどなくても誰にも文句を言われない/なくても生きていける(日々を過ごせる)”的なことが多い中、だからこそモチベーションを高めて行動に移すのはとても難しく、日常の業務に追われてつい後回しにしがち。それでも、やはり行動に移した方が自分にも相手にも世の中にも得なはずなので、そんな私たちの背中を押してくれるような、そんな経験になったのではないかと思います。
あとは、感想の方ともかぶるけれど、とにかく失敗OKの雰囲気。それも時間制限が余計に”失敗をせざるを得ない”という状況を作り出しているのもあり、失敗をしたこそ見える世界をたくさん見ることができたと思います。大人になると失敗をしないことが生活・仕事をする上でどうしても必要になってしまうため、ここまで思う存分失敗できる環境はかなり貴重な体験でした。
コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?
まず、ちょっと質問の趣旨とはズレるけど、コミュニティオーガナイジングを言いふらしたい。笑 おそらくこの手法を身につけている人が周りに増えることによってコミュニケーションもぐっと楽になるだろうな、と思います。そして現在活動の軸としている琵琶湖フィッシュアンドチップスも、最終的には私の手を離れていくのが目標なので、周りを巻き込むためにもパブリックナラティブの手法を使って、うまく語れるようになりたいです。幸い近々琵琶湖フィッシュアンドチップスについて公の場で語る機会が増えてきそうなのでそこで実践&練習をするつもりです。
そして、コーチングの手法を自分自身にも使うようになって、それによって頭の中をまとめるのが以前よりもうまくできるようになったと感じています。あほみたいだけど、琵琶湖フィッシュアンドチップスのことを語るにあたり、コーチングの手法を取り入れながら自分で自分にインタビューをしてみたら、かなり深いところまで考えられたと思います。
あとは、周りに事業やってる人、悩んでいる人も多いので、身近な人々でコーチングを試しまくっています。それによって本人も気づかないうちに、自分の周りにプラスの変化が起こっていったらこれほど面白いことはないので、ガンガン続けていきたいと思います。その変化がむっちゃ楽しみなので、しばらくは私の一人遊びのテーマになりそうです。