ワークショップ

WORKSHOPS

参加者の声
コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップ
VOICE #20 facebook twitter
鈴木敬太
ケアプロ株式会社

ワークショップに参加した動機は?

ひとが自分事として物事を捉え、ムーブメントを起こすにはどうしたらいいのか、ということを漠然と考えていたところ、偶然COJの存在を知った。当初はガンツ教授来日の際に参加を検討していたが、タイミングが合わず今回初めての参加となった。ムーブメントを起こすためのまだ知り得ない何か特別な手法があるだろうと、半ば思い込みと期待があった。学生時代前半はそれこそ国際協力など大きなものへの関心が強かったが、学生時代後半にアフリカゼミの活動を通じて、次第に国や人種を問わず「一人ひとりのひとが如何によく生きるか」というミクロな側面に関心を抱くようになり、ひとに寄り添った活動手法があるなら学びたいと思っていた。また、新規事業立ち上げのタイミングでもあり、人を巻き込むにはどうすればいいのかを知るヒントにもなればと思い、思い切って参加した。

ワークショップに参加した感想は?

“If I am not for myself, who will be for me? When I am only for myself, what am I? If not now, when?” (- ラビ・ヒレル、一世紀のエルサレムの賢人) この逆説的な問いかけから始まったWSは、いい意味で期待を裏切られた。キャンペーンを企画していく過程を、講義を時折挟みながらワークを通じて体感していくプログラムなのだが、一つひとつの工程は何か奇抜で特別な手法があるわけではなかった。何よりもまず、自分自身について語る「ストーリー・オブ・セルフ」が起点となり、「同志」を集め、イマを呼びかけ、そしてストーリーに乗せてアクションへと発展させていく過程が、納得感と共に受け入れられていった。内心、手法としてウルトラCがあるのでは?と思い込んでいたのだが、「私たちの誰もが人々が聞きたいと思うストーリーをもっている」という点が、とても人間味が有りむしろワクワクさせた。実際、グループワークを通じて参加者一人ひとりの想いに触れたとき、一人ひとりのストーリーに心動かされる瞬間が間違いなくあった。一見、己をさらけ出すという行為自体がとてもハードルが高く、中々初対面の人相手に内面を伝えることは勇気が必要だが、その勇気が共感を呼ぶのに一役買っていた。「変化を起こす」という腹を括った人が語る姿が、他者の自己受容を促しているようにも見受けられ、まさに講義中に取り上げられていたマハトマ・ガンディーを彷彿とさせた。何か変化を起こしたいとき、新しい武器を外から持ってくる必要はなく、己の中に既にあるということが目から鱗で、最大の気づきだったように思う。勿論、キャンペーン企画のためのテクニカルな手法も今後役に立つことと思う。

コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?

現在ソーシャルベンチャーで予防医療事業に取り組んでおり、海外担当としてインドでの新規事業立ち上げに関わっている。まずはインドでの事業確立・拡大がミッションとなるが、他国への展開も将来的には視野に入れていることも踏まえ、国籍・人種・性別を超えた仲間を集め巻き込んでいけるようにしたいと思っている。その際に、部分的にでも今回のWSで学んだことは活かせるのではと考えている。また、昨今日本でもデモ等を通じ市民が立ち上がるケースがメディアでも取り上げられるようになった。次代を担う同世代の人たちと、また、さらに次の世代を担う人たちとムーブメントを起こす際には、きっと役に立つとも思うので、COJの活動を広めつつ、自分もコミットしていきたいと思う。