ワークショップ

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開催レポート
パブリック・ナラティブ・ワークショップ
CASE #77 facebook twitter
2017年5月21日、札幌でパブリック・ナラティブ・ワークショップを開催しました!

2017年5月21日(日)、札幌エルプラザ内札幌市男女共同参画センターにて、「コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップ」《パブリック・ナラティブ編》を開催しました。認定NPO法人ウイメンズアクションネットワーク(WAN)WAN基金による助成を受けて、レッツ・アステージ事務局が主催となり開催されました。

札幌を中心に、日本社会におけるジェンダーの問題に取り組みたいと考える16名の女性が集まりました。年代は30-40代を中心に、20代の方から50代、60代の方まで幅広く、また学生、社会人1-2年目の方から、主婦、会社員、フリーランス、NPOや男女共同参画のお仕事に従事している方など多様な立場の方々が集まりました。今回は1日開催ということで、コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップの中でもパブリック・ナラティブに特化したワークを行いました。

普段女性であるということから感じる様々な抑圧や不平等、社会に押し付けられる役割…これらを心に抱え、「もやもや」は感じていつつも、口に出して声高に主張できる雰囲気でもない。ジェンダー問題には、性的役割分担において女性は主張することがはばかられる暗黙の了解が内包されているため、個人の体験として「おかしい」と感じることがあっても、声に出せず、そのため問題が可視化されず、社会の変革につながらない、という悪循環があると言えます。これは、問題を認識している女性自身から力を奪うことにもつながっています。

パブリック・ナラティブは、ストーリー・オブ・セルフを語ってもらう練習を通して、自身の価値観を振り返り、それを形作った原体験を掘り起こす内省の旅を伴います。なぜ私はフェミニズムに関心があるのか?なぜ私は生きづらいと感じているのか?それはどんなきっかけだったか?誰と喋った時?その時どんな風に感じた?…なぜ、いつ、どんな時、何が起きたのか、その時の自分の気持ちは…?参加者の皆さんは様々な問いをご自身に投げかけ、周りの方とも質問し合ったようです。

問いを深めていった結果、1日のワークの最後には、具体的な情景描写やご自身の感情を掘り起こした、原体験につながるエピソードが語られるようになりました。

このような一人一人の原体験が掘り起こされ、それぞれの価値観が具体的に立ち現れる瞬間に立ち会うことができ、私自身もあらためてナラティブの力を再認識することができました。参加した皆さんは、少しずつ見えてきた価値観の原石をこれからも引き続き磨いていくことで、個人の思いから立ち上がるナラティブを獲得していっていただけたらと思います。日本のジェンダー問題に関心を寄せる個人として、私もさらにナラティブを磨きジェンダー問題に関心を寄せる人の共感の輪を日本社会で共にに広げていっていけたらと思っています。

最後に、札幌までお招きくださったレッツ・アステージ事務局の皆様、ありがとうございました。

文責:コーチ 武村若葉(Change org. 広報)

開催概要

開催日時
2017年5月21日
開催場所
札幌市男女共同参画センター
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主催
レッツ・アステージ事務局
助成
認定NPO法人ウイメンズアクションネットワーク(WAN)WAN基金
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