初めてのコミュニティ・オーガナイジングワークショップ開催!
2021年1月30日オンラインにて、「COJ×CYJ (Community Organizing Japan × Climate Youth Japan)ワークショップ」を開催しました。CYJは「ユースが気候変動問題を解決へ導くことで、 公平で持続可能な社会を実現する」をミッションとして活動を展開している環境青年NGOです。今回のワークショップ受講者は主にCYJ現役メンバー。最近活動を始めた新規メンバーからすでに数年の活動実績があるメンバーまで、延べ17名が参加しました。運営はCOJメンバー1名を講師に、COのワークショップに参加経験があるCYJのOB/OG3名が企画段階から関わり、当日はさらに4名のCYJ OB/OGがウェブツールのテクニカルサポートとして参加してくれました。
CYJが直面した困難
CYJは2010年の設立当初よりメンバーの居住地がバラバラだったため、普段のコミュニケーションにはwebツールを積極的に取り入れてきました。(今回のWSにも日本全国だけでなく海外からの参加者もいました。)加えて、地域毎のイベント開催や活動計画作りをする全員参加の合宿などの機会に、直接会って話すことによって関係性を深めていました。しかし昨年からのコロナ影響で、2020年はメンバーが直接会う機会を持てないままメンバーの入れ替えが進み、さらに新しい活動様式が求められ、メンバー同士や活動について知る機会が減ってしまいました。活動仲間の思いを共有し、今のCYJに足りないことを知りたい!これから皆と何かを成し遂げたい!という気持ちを持った現役メンバーが参加してくれました。
自分の組織を知る、良い組織を知る
まずは安心して参加するためのノーム作りから。人の話をさえぎらない、だけど決められた時間をオーバーしない、というようなものから、「いいね!の気持ちをサムアップで示す」というオンラインならではのノームも出てきました。
組織の特徴について考えてみる時間にはCYJ以外に所属している組織の良いところや改善すべきところなどが多く紹介されていました。事前課題として読んできた九州の婦人会が公害問題と戦い、青空を取り戻す事例に対しては、CYJは中間目標が明確でない、問題を構造的に分解することは重要であるなど、普段自分たちができていなかったことに気付くことができました。
パワーウィズとパワーオーバーについても自分たちの活動に当てはめ、どの活動がどちらのタイプの活動か意見出しを行いました。CYJ小学校の演習では皆でキャンペーン戦術を作成。最短で目標に向かうのではなく、キャンペーンを打ち出すピークが終わった後にはパワーをチャージする期間があっても良いということに驚いていました。
機能している組織の条件にCYJを当てはめて意見出しの後、最後は関係構築のペアワーク。限られた時間でしたが。意識的に活動仲間と向き合う時間となりました。これからの活動の中で続きが生まれることを秘かに願っています。
得たことは人それぞれ
「今まで何となくしか活動を見てなかったことに気付いた」「メンバーとオーガナイジングセンテンスを作って共有したい」「関係者マップはすぐに取り組めそう」「ゴールを達成したら充電をする時間を持つ、と考えたことがなかった」「楽しさに共感して動けば、もっと色んなことができそう」…【講義+演習】を通して、それぞれ得るものがあったと思えるようなコメントがたくさんでてきました。
今よりも課題解決に近づける組織に
WSの最後には2名のメンバーから全体に対して、一緒にやっていきたいことの発表がありました。皆の前で発表はしなかったけれど、演習の中で「これ一緒にやってみようよ」と誘っている姿も見られました。このWSはあくまでもスタートライン。学んだことを腑に落ちるようにするには、活動での実践が欠かせません。「今、皆がバラバラになっていないかな?」「そういえば、あの人ならこれできるかも!」「あの人と関係構築してみようかな?」…少しずつ活動に取り入れ、気候変動問題に一丸となって取り組める組織に成長していってほしいと思います。
参加者からのコメント
「今まで沢山のリーダーシップ論を学んで来ましたが、スノーフレーク型の集団になるよう努められるリーダー、といった表現は初めて聞きました。驚きでした。挙げて頂いた事例も理解しやすく、非常に効果的に学習出来たように思います。今後実際に、スノーフレーク的な、みんなが楽しく、ニコニコ活動出来るような集団を築いて行けたらと思います!ありがとうございました!」(T・S)
団体情報
青年環境NGO Climate Youth Japanについてはコチラ
レポート:大渕由貴(Climate Youth Japan )