オーガナイザー祭全体報告
オーガナイザー祭 コーディネーター: 杉本篤彦
2016年3月27日(日)に『勇気をもって共に走れる仲間が集う オーガナイザー祭』を開催させていただきました。登壇者12名、当日COJ運営スタッフ15名、参加者57名の総勢84名が当日参加し、コミュニティ・オーガナイジング・ジャパンの取り組み(ワークショップ・実践伴走)の共有、オーガナイジング実践者の取り組み発表、次のアクションへの一歩につなげるワークショップを通じて、2014年1月のコミュニティ・オーガナイジング・ジャパン発足から現在に至るまでの取り組みの成果をみなさんと振り返ることができ、また参加者のみなさんから「勇気をもらった」という声を数多くいただき、『オーガナイザー祭』をみなさんと一緒に作ることができて大変嬉しく思っております。
私自身、コミュニティ・オーガナイジング・ジャパンの活動に、ワークショップ参加者から、ワークショップコーチとして、そしてオーガナイザー祭に関わらせていただく中で、コミュニティ・オーガナイジングの手法を実践されている様々な方の後ろ姿を見ることによって、勇気付けられ、少しづつ自らの実践に取り入れることを学びました。気付いた時には、コミュニティ・オーガナイジングを学んだ人たちの中のお互いを勇気づけ、学び合うコーチングコミュニティの中におりました。
今回オーガナイザー祭に参加された方も、そうでない方も引き続き、勇気をもって共に走れる仲間の輪を広げていくことができるように当日のオーガナイザー祭プログラム内容と当日資料を一部掲載させていただきました。
来春、より多くの実践事例や、勇気をもって共に走れる仲間が集う『オーガナイザー祭』にて、またみなさんとお会いできることを楽しみにしております。
オーガナイザー祭プログラム内容・当日資料
オーガナイザー祭プログラム内容と当日資料をご紹介させていただきます。
『オリエンテーション』
オリエンテーションでは、コミュニティ・オーガナイジング・ジャパンのこれまでの歩みを代表理事鎌田華乃子、実践活動支援の取り組みを理事の松澤桂子、小田川華子、依田純子の3名でご紹介しました。
《資料添付》
オリエンテーション資料
『セッション1』
セッション1では、副代表理事室田信一がモデレーターとなり、コミュニティ・オーガナイジングの手法を導入された3つの代表的な事例(ご自身の組織に取り入れた『生活クラブ風の村』島田朋子さん、ゼロからキャンペーンを立ち上げた『ちゃぶ台返し女子アクション』大澤祥子さん、ご自身が立ち上げた活動に取り入れられた『まんまるママいわて』佐藤美代子さん)をご紹介しました。
《資料添付》
セッション1議事録
《資料添付》
登壇者資料(『生活クラブ風の村』島田朋子さん)
《資料添付》
登壇者資料(『ちゃぶ台返し女子アクション』大澤祥子さん)
《資料添付》
まんまるママいわて佐藤美代子さん
『セッション2』
セッション2では、コミュニティ・オーガナイジングの手法を導入した実践事例の共有を、参加者のみなさんの興味・関心の高いテーマごとにブースに入っていただき、質疑応答や意見交換を行いました。
発表者は以下の通り
『いわて連携復興センター』葛巻徹さん(地方創生)
『KAKE COMI』鴻巣麻里香さん(貧困)
『LGBT成人式』松川莉奈さん(人権)
『おせっかいバトン』本多智子さん(子育て)
『ソルト・パヤタス』井上広之さん(貧困)
『プレカリアートユニオン』清水直子さん(労働)
『Clinked』依田純子さん・大野真貴子さん(人権)
『夢追塾』園田恵さん(高齢者福祉)
その中から、『Clinked』依田純子さん・大野真貴子さん(人権)(担当 鎌田華乃子)と『KAKE COMI』鴻巣麻里香さん(貧困)(担当 松澤桂子)の当日発表の様子をご紹介します。
《資料添付》
『Clinked』依田純子さん・大野真貴子さん(人権)(担当 鎌田華乃子)
《資料添付》
依田純子さん・大野真貴子さん資料
《資料添付》
・『KAKE COMI』鴻巣麻里香さん(貧困)(担当 松澤桂子)
《資料添付》
鴻巣麻里香さん資料
『セッション3』
セッション3では、オーガナイザー祭での実践共有と参加者同士の交流を経て、次のアクションへの一歩につなげるためのワークショップ(担当 笠井成樹)を開催しました。参加者同士で複数のチームに別れて考える「祭りチャント」では、 「メンバーをオーガナイズしてパワーが高まっていく様子」をテーマに各グループにて発表を行い、次年度のオーガナイザー祭から使われる『祭チャント』が生まれました。
オーガナイザー祭を最後に締めくくるワークショップでは『宣言シート』を「オーガナイザー祭の中で勇気をもらえた時はいつですか?」「あなたが責任を引き受けて、アクションしたいことは具体的に何ですか?」「(アクションを)実現するために、COJに求めるものはありますか?」「ここにいる仲間に求めるサポートはありますか?」という問いに沿って個人ワークとペアワークの中で完成していただきました。
最後は、大きな車座を2つに分けて作り、参加者全員でオーガナイザー祭を受けての次のアクションを宣言し、オーガナイザー祭を締めくくりました。
オーガナイザー祭を振り返って
コミュニティ・オーガナイジング・ジャパン代表理事:鎌田華乃子
今回オーガナイザー祭りを初めて開催し、オーガナイザーの方々の実践と生の声と、COJのスタッフによるコーチングがどういったもので、どんな効果があるものか共有する機会を設けることができ、本当に嬉しく感じています。お越し下さった参加者の皆様から「勇気をもらった」という声が沢山聞こえただけではなく、COJ一同が自分達の仕事と存在価値を改めて感じることができた貴重な機会でした。
2015年度は4−5人の実践者をグループにし二週間に一度程度ピアコーチング(実践者同士)とCOJコーチによる一対一のコーチングを組み合わせた個人向け実践伴走と、組織を定期的に訪問しコアとなるメンバーにコーチング、トレーニングを行う組織向け実践伴走を試みました。その結果、13人の個人の実践者が生まれ、2組織が実践に取り組み、発展途上ではあるものの、社会変化を起こしつつあります。
3年目の2016年度は実践伴走とワークショップを有機的に組み合わせ更に実践が生み出されるきっかけと、実践者が勇気をもって走りきれる土壌を作りたいと思っております。