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COJメンバーからのメッセージ(理事 林大介)2016年5月ニュースレターより

かれこれ20年以上、市民活動の世界で生活してきている。

基本的に私の活動分野は「子ども・教育」であるが、一口に「子ども」といっても、不登校、障がい児、遊び場、虐待、文化・芸術、スポーツ、環境、外国籍、LGBT、性、子どもの貧困、キャンプ・野外活動、自然体験などなど、テーマや活動分野は様々。

子どもを取り巻く環境は確かに変化しているが、子どもそのものは変わっていなく、子どもと接する大人が変わってきていると感じることがある。

というのは、“大人が描く子ども像”を押し付けようとする大人が、結構いる。
なぜ、子どもを自由にさせないのか。お決まりの枠にはめようとしてしまうのか。

「みんなちがって みんないい」「十人十色」と言いつつも、違っていることを指摘し、同一化してしまおうとする“力”を働かせる大人がいる。
個性以前の問題として、“異なる”ということを受け入れることができない大人がいる。
そして、そうした大人に限って「自分は子どもの主体性を尊重している」と言いつつも、自分の価値観を押し付けようとしたりする。。。

とはいえ、大人自身も“自分”に対する評価や見られ方を気にせざるをえない社会状況もあり、だからこそ、良かれと思い“こうあるべき”と子どもと接してしまうのであろうか。

自分の価値観を押し付けるのではなく、多様な価値観を尊重すること。
そのうえで、自分の価値観を他者に伝え、共感を呼び起こすこと。
これは、「男/女」「健常者/障がい者」「国籍」「出身」「学歴」といったことに関係ないように、「子ども/おとな」という年齢・世代にとっても関係ないことである。
同じ人間としてどのように向き合うのか。向き合えるのか。向き合うべきなのか。
改めて、その難しさを感じている。

COJ理事/子どもの権利条約ネットワーク事務局長 林大介