ワークショップに参加した動機は?
今回参加させていただいたきっかけは、当日コーチとして参加され ていたスタッフの方からのお声掛けでした。今年の春から地域福祉 の現場で働かせていただいているのですが、これから地域のなかで の様々な活動をサポートさせていただく、あるいは活動を展開して いく過程を支える立場となっていくにあたり、「 実際に自分には何ができるのだろうか」という不安や自信のなさを 感じていました。自分の中に“思い”だけがあったとしても、具体 的な手段や手法をイメージすることができないことが、不安や自信 のなさの原因なのではないかと感じていました。そういったなかで 、今回のWSを通して、机上での理論だけではなく、具体的な手法 を身に着けることができれば、自分の“思い”を少しでも形にして いく助けになるのではないかという期待から、参加させていただき ました。
ワークショップに参加した感想は?
2日間のスケジュールは想像以上にハードでしたが、とても刺激的 な内容でした。早速に初対面の方々とチームを組み、心の準備をす る間もなく次々と具体的な演習に入っていくというなかで、 始めは動揺と緊張を隠せずにいました。逃げられない、という状況 のなかで、自分の価値観やストーリー・オブ・セルフの共有など、 様々な困難な課題がやってきてはこなすしかないという繰り返しで 、前半はモチベーションを失いそうになる時もありました。しかし 、最後のリンキングのパートでは、自分でもたった2日間でここま でできるとは思わなかった、と思えるようなパブリック・ ナラティブを構築することができ、ストーリーをチームの皆さんと 共有できました。また、戦略のパートでは、自分を含めたチームの 皆さんの意見を共有することができ、チーム全員の力で1つの目標 を設定し、プランを立て、参加者全体の前で発表することができま した。発表後に、会場全体から沸き上がった大きな拍手と笑顔から 感じた、チームと会場全体の一体感が、今でも忘れられません。こ の経験を通じて、具体的な手法を身に着けるだけではなく、「自分 でもこれだけのことができた」「自分一人だけではなく、沢山の人 が力を合わせれば、これだけのことができる」という自信や希望を 得ることができるWSでした。
今まで参加してきたワークショップとの違いは?
こういったWSに参加させていただいた経験はあまりなかったので すが、今回のWSのなかでとてもよかったと思う点が、まず実際に やってみる、という点でした。スタッフの方から「皆さんが自転車 の乗り方を覚えたときのように」という説明がありましたが、 そのように、理論を頭に入れてから行動に移すのではなく、まず実 際に演習をして、その結果から学ぶというプログラムであったのが 、とても印象的でした。始めは沢山の不安や動揺がありながらも、 早速チームを組んで演習に入り、戸惑いながら沢山の壁に当たり、 コーチやチームの皆さんに支えられるということを繰り返しながら 、最終的には自分やチームの大きな成長を感じることのできる結果 となりました。こうしたプログラムであったからこそ、単に方法論 を身に着けるだけではなく、自信や希望も一緒に身に着けるという 大きな成果を得ることができたのだと思います。 ハードなプログラムではありましたが、実践に必要となる心( 動機)・手(知識)・頭(戦略)の3つを得ることにつながる、 とても充実した内容でした。
コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?
現在、今回のWSで得たことをこの活動に活かしたい、という具体 的な目標があるわけではないのですが、今後何か新たにアクション を起こそうとするとき、または、そのサポートに携わろうとすると きなどには、是非活かしていきたいと考えています。 参加する前の「自分にできることはあるだろうか」 という疑問から、現在は「自分にできることが少しでもあるかもし れない」という希望に変化してきているので、この気持ちを何かの 活動の力にできればと思います。同時に、WSに参加する自分のよ うに、アクションを起こしたいが自信がない、といった悩みをもつ 方々に対して、希望をもっていただけるようなサポートができるよ うになればと思います。その為にも、今回の2日間での学びを今後 も深める努力をしていきたいと考えています。