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開催レポート
コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップ
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コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップin久留米(第3回)を開催致しました!

2017年9月2日、3日の二日間にわたり、久留米大学御井キャンパス(福岡県久留米市)にて認定NGOピースウィンズジャパン様の協力を頂き、今年2回目となる「コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップin久留米(第3回)」を開催致しました。平成29年九州北部豪雨から2カ月、ボランティアの意識や機運が高まる中、私たちの住む地域を真摯に見つめる32名の方が参加しました。

 街づくりをされている方、商売をされている方、行政関係、ボランティアに係わる方や学生の方など様々なバックグラウンドを持ったメンバーが揃い、コーチ陣も遠くは岩手県、福島県から参加と多様な価値観が一堂に会しました。

 まずはノーム作りです。「ノーム?」と耳慣れない言葉に戸惑いながらも、「聞き手も頷く」「発表者に拍手」「否定をしない」「口角を上げて笑う」等、参加者全員が良いコミュニケーションを大切にしたいという価値観が共有され、時間を守る、秘密事項厳守といった共有の場をより良くしようという強い意志を感じる場となりました。

 最初の講義は「コーチング」です。ペアでコーチングを行う中で、コーチはパラフレーズ(相手の反応の言いかえ)と質問のみでのコミュニケーションに悪戦苦闘しながらも、相手の課題が何処にあるのか探りながら関係性を深め、普段意識していなかったことに気付いていきます。

 ストーリー・オブ・セルフでは、自分の価値観に基づいて選択をした瞬間を意識しながら、自らが経験した困難や選択をした勇気について仲間に語ります。つい、その当時の感情が蘇り、涙溢れ出てくる人が出るも、仲間が暖かく見守りながらしっかりと共感していきます。そして、各々が自分の大切にしている価値観を改めて振り返っていきます。選択をした瞬間の感情を思い出しながら語ることで、相手へ価値観が伝わっていきます。

 関係構築は、お互いにストーリーを語り合いながら、オーガナイザー役はオーガナイズされる人の関心を共有し、共通の価値観を引き出し、自らのチームのキャンペーンを支援できる資源を見つけていきます。多様なメンバーが集まる中、共通の価値観をしっかり探っていきます。自分の周囲に同じような境遇の人がいないか想像を巡らせながら、共通の関心を育んでいく姿が印象的です。

 リーダーシップチームの構築では、チームの共有目的を決めていきます。勿論様々な人が集まったチームでは、様々な価値観があります。それぞれに想いがあり、手放し難い感情と、他メンバーの想いにも共感して手放せない、そんなモヤモヤした雰囲気の中で共有の目的を見つけていきます。

 チーム名を付け、チャント(チームとしての一体感を作るために行う儀式)を作り上げ、皆の前で発表する際は照れを感じながらもチームの結束力を実感していきます。

 ストーリー・オブ・アスでは皆がお互いに理解し合いたいという価値観のもと、「私達」の物語を作り上げていきます。このワークショップでの困難や、何かより良くしたいという想い、言語化の大切さと場への共感等と慌ただしかった1日が頭の中を巡ります。そして1日の終わりに「また明日も来たい!」という気持ちが一致しました。「明日は皆でランチしたい」という言葉が1日の充実を物語っています。

 2日目は戦略を考えることから始まります。望むものを得るために、同志の持つ資源を様々な視点から出し合っていきます。そして同志は他の関係者の資源が必要か否かを探りながら、自ら同志の立場になったり他の関係者の立場へと変化したりしながら、変化の仮説を作り上げていきます。オーガナイズセンテンスを作り上げ、絵を描きながらイメージを膨らませていきます。最後は他のチームにコーチングしてもらい内容を深めていきます。チーム毎のコーチングでは褒めてから質問に入る工夫をする等、相手チームへの思いやりも忘れません。

 戦略Ⅱではタイムラインを決めていきます。まずは戦略的ゴールを決めて、時間軸をバックキャストしていきます。ここでチームの共有していた想いの細かな部分が、他のメンバーと違う事に気が付きます。具体的なイベントや規模などを擦り合わせていく中で戦略的なゴールが更に明確になっていきます。

 アクションでは、人々がアクションに加わることにコミットする方法を考えていきます。ストーリー・オブ・セルフを語りながら、相手と共有する価値観を探がしながら、事の背景を説明して活動への参加を促していきます。勿論カタパルト(引き込む)、念押しする事を忘れません。実際にロールプレイをし、ゲーム感覚で楽しんで学びます。

 最後はストーリー・オブ・ナウとセルフ・アスを結びつけます。私たちが直面する緊急の課題を語ることで、ストーリーが現実味を帯びてきます。チームの皆が語ったことを聞いて学びを深め、ストーリーを語り始めてから改めて自らのストーリーが纏まり出し、あと数回語り直すと上手く語れそうな気がする、そんなイメージでパブリックラナティブを終えていきます。

 最後はサークルになって2日間の振り返りを行い、初めは場違いと感じていた参加者も、初めて自転車に乗る感覚で転んで傷だらけになりながらも、仲間の力を借りながら挑戦して沢山学びを得ることが出来たと思います。もっと学びたい!実践したい!そんな前向きな声とキラキラ輝いた目で会場を後にされる方が印象に残っています。是非、各々の【場】において、小さな実践から始めていきましょう!皆さん、ハードな2日間、お疲れ様でした。

文責:寺崎正信(サブコーチ)

開催概要

開催日時
2017年9月2-3日
開催場所
久留米大学
MAP
主催
CO久留米