ワークショップ

WORKSHOPS

参加者の声
パブリック・ナラティブ・ワークショップ
VOICE #100 facebook twitter
岡田衣津子
名古屋市役所/一般社団法人 日本体験学習研究所(JIEL)

ワークショップに参加した動機は?

2年ほど前に読んだ『市民自治の育て方』という本の中に、コミュニティ・オーガナイジングのことが書かれており、その時から関心を持っていました。行政職員として、地域コミュニティの活性化支援をしていますが、現状の課題を解決するために、住民自身のリーダーシップということをもっと光を当てて捉えなおしてみたいと思っていました。また、そのためにはどんな手法があるのか、調べていました。そんな折に、私の知り合いがホームページの文献を読み、「パブリック・ナラティブ」のことを紹介してくれました。

ワークショップに参加した感想は?

一番印象に残ったことは、「感情のこもった言葉は、相手の心に響く」ということです。なぜそうなのかはわかりませんが、自分の語った言葉を聞いた他の参加者の方に、「心が揺さぶられました」という感想をいただき、とても嬉しかったです。現在の自分の価値観を、感情をこめて語るためには、なぜ今自分がこのような活動をするに至ったかを、過去にさかのぼって、過去の自分と対峙することが必要でした。忘れかけていたようなことが、実はキーポイントになっていて、自分でも驚きました。これは自分一人ではできないことでした。スタッフの方々にコーチングとして、いろいろな問いかけをしてくださったおかげで、安全に過去の自分と出会うことが出来たと思います。

今まで参加してきたワークショップとの違いは何ですか?

私の場合は、たいていそのワークショップの手法や技術を学ぼうという心構えで参加することが多く、それが学ぶことができれば満足感を得られるのですが、終わってみると、手法や技術を学んだというよりは、自分の中にすでにある物語をもっと大切にして、相手に伝えていきたいという思いになっていました。コーチングをしてくださったスタッフのみなさんが、参加者の話をとても肯定的に受けとめ、さらに磨きをかけるようにたくさんの問いかけをしてくださったことが、とてもよかったと思います。「あなたは何を伝えたいのですか?」というシンプルですがパワフルな問いかけは、私にはとても効果的でした。

コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?

現在、地域コミュニティの活性化支援の活動に取り組んでいます。地域コミュニティには、さまざまな問題や課題があり、それらが複雑に絡み合っていて、何をどう解決したらいいかもわかりません。地域コミュニティの現状に対し問題意識を持つ仲間と共に、対話の場を構築したいと思っています。まず、仲間を集めるために、今私が考えていることを相手の心に届く言葉で表現する、伝えることをしていきたいと思います。また、集まった仲間の語る言葉にも、しっかりと耳を傾け、そこに込められた思いを受けとめたいと思います。民主主義の基本原理は、自分の思いをしっかり伝えることと、相手を尊重して丁寧に聞くこと、につきます。これを体現できる私でありたいと思います。