ワークショップ

WORKSHOPS

参加者の声
コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップ
VOICE #53 facebook twitter
稲田耕太
堺市社会福祉協議会 主事

ワークショップに参加した動機

今回、私がこのワークショップへ参加した動機は大きく2つあります。まず、私は福祉に携わり、少しでも社会が良くなる方向に変えていきたいと考えていました。しかし、具体的に「どんな風に」「どのように」「誰が」ということは常にぼんやりして、ただ今起こっていることに少なからず声が反映されないことがあるのではないかと思っていた程度でした。力のある少数精鋭が全体を引張り、社会を変えていくこととは別に、「一人ひとりの力が束になり変えていく社会をめざしたい。」そのぼんやりとしたものを少しでも明確にできればと思い参加しました。

2つ目は、ワークショップの場が色々な人との「出会い」の場でもある、ということです。COの実践者や参加者からエネルギーはもちろんのこと、自分がこれから「こんな実践者でありたい。」と自身のイメージがよりできるよう、実践者や参加者からの『感覚』『雰囲気』を肌で感じた好奇心も今回参加したもう一つの動機です。

ワークショップに参加した感想

正直2日間必死に走りきりましたが、「身についているか?」と問われると、二つ返事に「身についています。」と答えられる自信はありません。何がどう身についてきたのかは、実践、振り返り、さらにいろんな人の実践を聴くことを繰り返していかないと分からないものだと思っているからです。

しかし、今回参加したことで、世の中でこれまで素晴らしいとされてきた活動の「結果」や「特別な人だからできた。」という英雄者として見えていた活動に対して、その「プロセス」に抑えるべきポイントを備えて捉えられたことが大きな成果でした。それは、私にとっては、過去の英雄たちが行ってきたことが「特別な結果」であったとしても、一人ひとりに力が備わっており、同志たちと実践していくことができるという希望でもあります。今の仕事では、一人の完璧な英雄ではなく、一人ひとりが持っている力を最大限出し、それぞれが生活者として「あってほしい」地域や社会つくりに携われることを大切にしていきたいと考え、このワークショップを通してさらに日々の活動をよくしていければと思いました。

今まで参加したワークショップとの違い

1つ目が、時間に迫られる中で、その場その場で回答を出していかないといけないところです。時間も“資源”という中で、限られた時間内で考え、相手へ的確に伝える訓練となりました。2つ目が2日間を通して、「自身の価値観」「誰が(同志)」「どんな価値観を持っているのか」にとことん向き合ったことです。頭で考え、理解が必要となる研修は、研修終わりに頭が非常に重くなった感覚を持つのですが、今回のワークショップでは自身の想いを問い続ける作業と、他者との協働のプロセスを通して、非常に頭、身体、心、に疲れをもった点が私の感じる違いでした。3つ目が聴くだけでは身につかず、聴いたことをその場で実践し、振り返りをしてようやく“なんとなく”“感覚的に”「こんなことなのかな。」と身につけられるものである点もこれまでのワークショップとの違いとして感じました。

コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいか。

今後の活動において、公私で活かすことができるのではないかと考えています。まず、仕事の面においては、基本的に組織で働く以上は組織の方針や、担当があり、そのことを全うしていくことを前提としながら、私自身がこれまで一つ一つに「何故?」と問いかけをしてこず、ただ「事業」として位置づけられているから実施し、他者の協力を得ようとしきた面があったことを自覚します。今回のワークショップを一つのきっかけとして可能な限り、「誰が」「課題」「解決策」を問い、そこを起点としてこれからの活動に邁進できればと考えています。

また、自身が生活する地域においても住民として生活していきたい地域をめざし、時に多くの人達と価値観を共有し、運動を起こしていくことにも活かせていきたいと考えます。つまり、その双方ともに「誰が同志」であり「何に困って」いて「解決したどのような社会」となり、そのために戦略的にどんな「動き」が取れるのかを軸として実践していきたいです。