ワークショップ

WORKSHOPS

参加者の声
コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップ
VOICE #54 facebook twitter
根木山恒平
碧いびわ湖(NPO)
http://aoibiwako.shiga-saku.net/

ワークショップに参加した動機は?

たまたまウエブで「コミュニティ・オーガナイジング」という言葉を見つけたとき、まずその響きに、“そそられ”ました(笑)。調べてみると、キング牧師やオバマ米大統領も若い頃に学んだとある。で、1930年代のアメリカでCOを学ぶための学校「ハイランダー・フォーク・スクール」の様子(写真)というのが出てきて学んでいる人らはカウチに深く身をうずめてえらいリラックスしてて、「ああ、こんなんええなぁ~」って思いました。COJのサイトから『コミュニティ・オーガナイジング/ワークショップ・ガイド』(教科書)をダウンロードして一気に読みました。「僕らは、実はその方法を知ってるし、すでにやってるんだよ(暗黙知であって意識できてないだけ)」とか「自転車で転んだとき、また乗ろうとするかどうかは心の問題だよね」とか、「僕らの周りには、あまりにも機能しないボランティアグループが多すぎて(PTAとか、自治会とかね)、みんな“組織”って言葉にうんざりしているんだよ」とかもう次から次へと“グッとくる”フレーズの連続で小躍りして読みました(笑)。

ワークショップに参加した感想は?

まず、タイムプレッシャーがすごいですよね。朝9時から夜7時半までを2日間、見事にタイムキーピングされている。はじめは全然慣れないし、ストーリーセルフとか全然しゃべれないで終わるし・・(苦笑)。でもその流れに慣れてくると「あ、講師の側も、タイムプレッシャーを受けているんだ」とか「みんな、貴重な土日の休みの時間を無理くり都合して集まってきているんだ」とか見えてきて、なんのためにタイムプレッシャーがあるのかわかってくる。「そうか!自分たちが望む力を身につけるために。すべてのプロセスをしっかり経験するために。1分1秒が貴重であり、また短い時間の中でも集中することでこなせることがある」と言ったことが感じられてきて。「いま、ここ」というかけがえのない<時間・空間>を共有しているというライブ感覚がありました。

今まで参加してきたワークショップとの違いは何ですか?

まず、ワークショップの参加者が40名足らずに対してヘッドコーチ、コーチ、サブコーチ、それにロジとよばれるサポートスタッフも合わせて、運営スタッフが19名もいました。すごい手厚さです。一般にワークショップとか研修って言うと参加するひとりひとりがスキルを身につけたり、能力を高めることが、一義的な目的だと思います。それは基本的にCOでも同じで特に初日は参加者それぞれが個人、個人の動機で来ていて積極さとか戸惑いとか含めて、凸凹な個人が集まってるんだなって雰囲気でした。ところが、二日目に入ってグループで戦略づくりのワークの意見交換を積み重ねたり、グループ間でコーチングしあったり、またみんなの前で発表したり、あとアクションの演習をコーチも入って全体でやったりする中で、なんだか気がつくとその場にいる60名近い人びとが―――初日の朝にはじめて出会ったばかりの人びとの間に、なにやら共有されたものが生まれてきて!!参加者もスタッフも含め、立場や役割の違いはあれど、その場で共有されてきたことの実現のために(ひとりひとりの学びである以上に)ひとりひとりが力を出し合って、貢献し場がつくられている。たった2日間だけど、60人近い人びとの中にそうしたダイナミクス(動態)が生じて、そのプロセスに自分も立ち会えた。そんな感動がありました。

コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?

私たちがふだん活動している組織は、1970年代にはじまった「琵琶湖のせっけん運動」という滋賀の草の根自治の運動をいまに受け継ぐ市民組織(NPO)です。2008年以降、特に担い手の世代交代という課題に対し、いま子育てしている世代の仲間づくりに力を注いでいます。COはその実践におおいに役立ちそうです。特に、COでの学びは基本的に自分たちがこの数年間、直感的に実践してきた経験に照らしても「あ、なるほど。そう言われてみると、そうだね」って感じでフワフワとした感覚を明確に意識化してくれる、という手ごたえがあります。ちょうど最近もうワンステップ、活動を深め広げていきたいと考えていたので、自分たちの使命を自覚し、周りの人たちに語りかけ共有していくために必要なスキルを、COは提供してくれると感じています。今回のワークショップには、仲間3人で参加しましたが学んだことを滋賀のほかの仲間とも共有したいですし、またいずれ滋賀でフル・ワークショップを開催できたら良いなと思いました。