ワークショップ

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参加者の声
ガンツ博士来日イベント
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菅野 祐太
認定特定非営利活動法人カタリバ

【ガンツ博士来日記念】2014年コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップ

 

ワークショップに参加した動機は?

私は普段、被災地域で塾を運営しており、被災地における学習環境の整備や学力の向上に向けて取り組んでおります。学習環境整備や学力向上と言葉では簡単なように聞こえますが、課題は複雑に絡み合い非常に難しいものです。もちろんNPO単独でできるようなものではなく、思いを持った方々とともに大きなうねりを作り出して行く必要があると感じていました。けれども、どうしたら良いのか分からない。そんな折に、コミュニティオーガナイジングといううねりの生み方があるというお話を聞きました。黒人という当時、相当の困難があるだろうと思われていたオバマさんを大統領にしていくといううねりを作った活動に非常に興味が湧き、ぜひ勉強させていただきたいと思いました。正直、研修を受けることで何かが変わるのだろうかという思いもありましたが、非常に良い意味で裏切られました。

 ワークショップに参加した感想は?

まず一番大きく学んだのは、コーチングのスタンスです。これまでは常に自分の考える正しいことをどのように伝えるのかについて力点が置かれていました。どうやったら納得してもらえるだろうか、どうやったらもっと伝わるだろうかといつも自分の視点でした。しかし、今回研修を受けたことで、大事なことは相手の中にある思いや価値観と共鳴することが大事なのだと感じました。それは自分の思いを単純に伝えるだけでなく、相手の考えていることに単純に共感するだけでもなく、お互いの価値観を共有していくことだと感じました。またその考え方を基盤とした上での、ストーリーオブアスも非常に勉強になりました。お互いの価値観を共有した上で何が課題なのか、何が実現したいことなのかを常に個人でなく、“私たち”という視点で考え、それも一つの団体を超えて課題解決に関わるであろう全ての同志での視点で考えるということが非常に新しい気づきでした。

コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?

教育というのは、成果の評価がしづらく、価値観や思想も様々なために簡単に変革が起こる分野ではないかもしれません。ただ、今私のいるところでは、本当にたくさんの人達が子どもたちのためを思って、時間を割き、実際に行動しようとしてくれています。都会で生まれた私にとっては、地方のつながり力というものに非常に驚かされています。ただそれが点ではなく線にし、面にしていくことが必要です。おそらく向いている方向性は変わらないと思うので、価値観や思いをまずは私自身が知ること。そして今回学んだ手法を通して、適切なタイミングと手法で働きかけていくことをしたいと思います。コミュニティオーガナイジングはそれぞれのコミュニティが持っている潜在的な力を引き出すツールだと感じました。正直、まだ消化しきれていないところも多いですが、実地で訓練していきたいと思います。貴重な機会を頂きありがとうございました。