ワークショップ

WORKSHOPS

参加者の声
コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップ
VOICE #38 facebook twitter
武田知記
社会福祉法人京都府社会福祉協議会、関西社協コミュニティワーカー協会

ワークショップに参加した動機は?

誰もが住みなれた地域で、当たり前に暮らすことができる社会をつくりたいという思いを持って社会福祉協議会で働いてきました。
高齢者や障害のある人、子どもたちにいつも声をかけてくれる隣近所や馴染みのお店の人、駅などで困っている人を見たら「何かお手伝いしましょうか」と尋ねてくれる道行く人。そんな人が一人でも多くなったら世の中はもっとやさしくなるはず。
でも、より多くの人に福祉に関心をもってもらい、参加してもらうにはどうすればいいのか? その具体的な方法をもたないまま、私の中では理念ばかりが先行してきたように思います。
そんなあるとき、NHKで見たのがこのワークショップ。直感で、これはすごい!と可能性を感じ、「物語の力が社会を変える」というタイトルにも魅かれました。
いつか機会があれば学んでみたいと願っていたワークショップです。

ワークショップに参加した感想は?

頭も体も心もクタクタになりましたが、1分1秒の積み重ねが大きな力になって自分が変わっていく2日間でした。
たとえば、最初の講義では「同志がキャンペーンで力をつけていくこと」という意味がよくわからなかったのですが、2日目の戦略や戦術を考えるワークで「自分がサービスを提供するのではなく、同志が力をつけていくように!」と何度も助言いただき、おぼろげながらその意を感覚としてつかんだ気がしました。
また、1日目に見たスピーチの映像を2日目の最後にも見ましたが、同じスピーチでも、見方がまったく変わっていたのは驚きでした。パブリック・ナラティブを構成する要素(セルフ・アス・ナウ)が、2日間で少し理解できたのではと感じた瞬間でした。
2日間で学んだことは、単なる物語を語るスキルではありません。自分の原体験や価値観を深く見つめる機会でもありましたし、参加者同士でそれらを共有し、新しい活動をつくるための具体的な考え方や方法を学ぶこともできました。

今まで参加してきたワークショップとの違いは何ですか?

何より、自転車に乗ってみよう!という呼びかけ。自転車という言葉のイメージがワークと結びついて、とにかく思い切って乗ってみよう、転んでみようという気持ちになり、少し躊躇するときでも背中を押す言葉でした。
どのセッションも、講義、グループでのワークとコーチング、全体の振返りが丁寧にあり、また、グループに2名のコーチがついていただいたことで多くの気づきを得ながら理解を深めていくことができました。
分刻みのスケジュールは大変でしたが、今思えば、2日間で一連の体験できましたし、時間が限られていたからこそ自分の中にあるものを必死で絞りだすことができたのだと思います。
ノームを参加者みんなで作成したり、セルフを語るワークでお互いを理解しあったり、休憩時間に講師・コーチが気軽に声をかけてくださるなど、みんなで支え合うあたたかな場がつくられたこともこのワークショップの特徴だと感じました。このつながりを大切にしたいです。

コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?

このワークショップで学んだ考え方や方法は、仕事や活動で試したり活かしたりできるものばかりだと思っています。
職場で相談があったときにはコーチングで学んだことを意識するようにしています。また、私は何でも自分で抱え込みがちなところがあるのですが、スノーフレーク・リーダーシップの絵を思い出しながら、一緒に働く人たちが力を発揮することができる組織をつくっていきたいと考えています。

今回のトレーニングを受けてみて、社会福祉協議会が福祉をテーマとした地域づくりの可能性を広げるために、同志はだれかを考えること、パブリック・ナラティブを創ること、また、変革の仮説をもち、戦略、戦術のアイデアを豊かにすることがとても有効だと確信しました。
社会福祉協議会にCOを広める大きな一歩として、12月の社会福祉協議会職員向けCO研修会を成功させたいと思います。