「子ども食堂はまちのプラットフォーム!になるためのお泊まり合宿」を開催しました!

2018年3月2・3日の2日間にわたり東京都内の国立オリンピック記念青少年総合センターにて、NPO法人豊島子どもWAKUWAKUネットワークが主催しキリン福祉財団様の協力を得て「子ども食堂はまちのプラットフォーム!になるためのお泊まり合宿」を開催しました。北は北海道から南は沖縄まで、全国各地で子ども食堂の取り組みを推進している52名の方に参加いただきました。

2日間のプログラムは、通常のコミュニティ・オーガナイジング・ワークショップをアレンジして、共通の思いに基づいて活動する組織を地域でつくることを想定した内容となりました。子ども食堂の取り組みがどのように広がり、まちのプラットフォームとなるのかについて、参加者全員で考え意見交換し学ぶ時間となりました。中にはお子さん連れで参加した人もいました。

参加者は地域ブロックごとに分かれてチームを組みました。各チームに配置されたコーチは、東京以外にも、福島、山梨、大阪、徳島、福岡から集まってもらいました。コミュニティ・オーガナイジングの考え方に精通しているコーチと参加者がつながるということも今回のワークショップの成果の一つとなりました。

初日は、まず初めに子ども食堂が直面する課題についてまたその課題を乗り越えるための工夫について、付箋と模造紙を使って意見交換をしました。アイデアがたくさん出て活発に意見交換する様子を見ながら、2日間のプログラムの成功を確信しました。

意見交換で出された内容を参照しつつ、次にコミュニティ・オーガナイジングの基本的な考え方の講義をし、コーチングの講義と演習へと移りました。52人の規模でやる演習は圧巻でした。参加者の中には、普段自分がやっていたことはコーチングではなく、すぐに相手に答えを伝えてしまっていたことに気づいたという声もちらほら。でも、社会を変えるためには自分が取り組むだけではなく、ほかの人をコーチングしなければならない、という言葉に勇気をもらいました。

初日の夜はもちろん交流会。初めて会った人たちがほとんどとは思えないほど皆さんすぐに仲良くなり、情報交換をして、結束を固めていました。合宿の醍醐味はその後も夜まで情報交換が続くことです。大人になってから相部屋で寝泊まりして合宿をするというのもいいものだと感じました。1泊2日とは思えないほど皆さん距離がぐっと近くなりました。

二日目はストーリー・オブ・セルフと関係構築、そして午後にチーム構築の演習をして終了しました。

ストーリー・オブ・セルフではなぜ皆さんが子ども食堂の活動に取り組んでいるのか、その思いを聞くことができました。子ども食堂が単なる流行りとして広がっているのではなく、その実践の背景には一人一人の熱い思いがあり、そうした思いが共感されることで活動が広がっているということを、改めて確認する機会になりました。

関係構築は一人一人の思いをつなぐことで、組織の基礎となる信頼関係を地域の中につくっていく演習です。お互い、子どもを対象の活動をしていても、その活動内容はいろいろだということに気がつきました。そうした多様な活動の中にも、共通の価値観があり、その価値観、つまり子ども食堂が大切にしている価値観、について考える機会となりました。

最後はチームの目的、約束事(ノーム)、役割を決め、チーム名とチャントを発表して終了しました。皆さん普段から子どもたちと時間を過ごしているだけあって、クリエイティブで愉快なチャントが続出しました。

子ども食堂のような共通の活動をしている人たちが全国から集まってワークショップを提供することはCOJにとっても初めての経験となりました。日々、実践に取り組んでいる人たちに集まってもらったことで、改めてこのワークショップが生み出すパワーと可能性を実感する機会となりました。COJのミッションでもある「日本においてコミュニティ・オーガナイジングの実践を広める」ことは、こうした現場とのコラボを通して実現していくのだと思います。

今回の企画をご提案いただいたNPO法人豊島子どもWAKUWAKUネットワークの栗林さんに改めて感謝します。

文責:室田信一(ヘッドコーチ)

門間 尚子

ワークショップに参加した動機は?

宮城県仙台市で「せんだいこども食堂」を運営しています。「こども食堂」の今後の展開を見据えてチームづくり・人材育成・ネットワーク構築などを模索していた時にNPO法人豊島子どもWAKUWAKUネットワークの栗林さんからお声がけがあり参加させて頂きました。必読課題図書「コミュニティ・オーガナイジングとは?」を拝読したところ、私たちが目指す活動に必須である「共に力を育み誰もが社会を変えていく存在となるための『リーダーシップ』の実践」に、「ドンピシャ!」だったため大喜びで参加させて頂きました。

ワークショップに参加した感想は?

とりわけ「ストーリー・オブ・セルフ」の実践は忘れられません。自分自身が作り出していた「壁」を越えること・これまでの「経験」のどの部分に焦点を当てて整理をするのかができず、実践に至らないという大失敗をグループワークで経験しました。にも関わらず「参加者全員の前でストーリー・オブ・セルフをしてください」との指示が。準備の時間がないと慌てふためき、上手くできるのだろうかとの不安を払拭できず、逃げ出したいと泣きごとが浮かぶーそんな自分に嫌気を感じながらコーチとメンバーから受けたコーチングを基に話し始めました。数分後、気がつけば、ある方は目を真っ赤にし、ある方は涙していらっしゃる。また別の方は、力強く何度も何度もうなづいてくださっていました。私の「個人的な経験」が目の前の方たちと「共有された価値観」となり、そこにパワーが生まれることを感じた瞬間でした。私たちが現場で取り組んでいる活動の一つひとつは、小さなささやかなものです。ですが現場で感じ・考え・経験したものを、適切に相手に届けることができれば、それは必ずや大きな動きや形になるのではないか。私たちが目指す社会へ向っていけるのではないか?大失敗を経てそう思えるようになったことが、何よりもの収穫です。

今まで参加してきたワークショップとの違いは何ですか?

第一に時間の制約が「キッチリ」あること。制約があったおかげで、時間の大切をさらに痛感するようになりました。また同じ「1分」でもワークを受ける前後では、生み出すもの(内容・質)が変わりました。第二に、相手へ貢献しようという姿勢が強くなること。繰り返し行われるコーチングのおかげで漠然とではなく、具体的・現実的に相手に貢献しようとする姿勢がさらに強くなったように感じました。

コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?

私たちのチームだけではなく、地域におけるチームづくり・人材育成・ネットワークの構築に活かしていきたいと思います。その基盤として、共に力を育み誰もが社会を変えていく存在となるための『リーダーシップ』の実践にも取り組みたいと考えています。

大畑 麻衣花

ワークショップに参加した動機は?

普段はNPO法人PIECESという団体でコミュニティーユースワーカー(CYW)という子どもたちに寄り添う大人たちが、様々な背景を抱える子どもたちと関係性を築いている現場で活動しています。その中で子どもたちとCYWとの関わりの質をメンバー全体で高めていくことに難しさを感じておりCYW同士が高めあえる風土づくりに悩んでいたため参加しました。また子どもたちが育っていく居場所に様々な大人を巻き込んでいきチームとしてメンバーの力を活かしあえる風土を作っていきたいと思っていたところだったため参加しました。

ワークショップに参加した感想は?

自分の体験や思いを語ることに力があるということを初めて知り驚きました。今まで自分がよいものと感じているものを、自分の思いで自信をもって語りその魅力を伝えることが苦手だったのでした。しかし、これから巻き込んでいきたいと考えている人々をどう捉えるかを知り、自分の思いを伝える意味や効果を知ることができたので、自信をもって自分の思いを語ることができるようになりました。また語り方を練習していく中で、自分が大切にしているものを改めて再発見し、捉えなおすことができ、改めて新鮮な気持ちで自分の活動に向き合えるようになったことも、参加してよかったと思う点です。

今まで参加してきたワークショップとの違いは何ですか?

理論と実践のバランスがうまく取れたワークショップで、発見や新たな学びが多いにも関わらず次の日から自分で再現し実践することができるようなワークショップでした(実際に自分の団体に参加したワークショップの一部をエッセンスとして持ち帰り、メンバー同士で実践することで共有することができました)。

コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?

このワークショップで得た、人を巻き込む語り方を実践し自身のスキルや好きなことをもって子どもたちに関わってくれる大人をどんどん仲間にしていきたいと考えています。また自分の団体の仲間やファンを増やすだけでなく、このワークショップを体験することで得られる自己理解や他己理解の作用をメンバー同士で体感してもらうために、団体にこのワークショップを持ち帰り実践しています。

森田里佳

ワークショップに参加した動機は?

 平成28年度から自分自身の意識改革を考えはじめ、今回社内での回覧を手にしたときに「1.人々を行動に動かすための語り方、2.信頼関係の構築方法、3.チームの構成の方法、4.戦略・アクション作りの手法」の言葉に引かれ大変興味を持ちました。行事等の関係で2日間行けるかどうかのギリギリまで思案しての参加となりました。

ワークショップに参加した感想は?

 価値観、価値観、価値観、自分の中にある価値観は何なのかに悩み続けた2日間でした。考えていた以上に奥深く難しくて、最後まで理解できたかというと、そうではありませんが、2日間終えた後の何とも言えない感覚が頭と身体に広がっており、自分自身の中で何かが変わろうとするのを感じました。それは今でも続いています。これを掴むには、この時学んだことを行動に起こして経験していくことだと思っています。

今まで参加してきたワークショップとの違いは?

 新しい感覚で、これまでにないものでした。考えること、切り替え、実践、時間との戦い、そして生まれてくる仲間との一体感、そこには年齢や男女の性別とか肩書などのない自由なものであり、何よりもグループをサポートしていただいたコーチのアドバイスで一歩踏み出せたり、自分自身の考え方の偏りに気づくことが出来たりと新しい自分との出会いもありました。安心した環境の中で学ぶことが出来たのもグループのコーチお二人が2日間同じ方であったことだと思います。時間の大切さを実感し、タイムスケジュールどおりに進められているだけなのに頭と身体を集中させ課題に取り組んでいくのは、とても過酷でした。

コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?

 今後の活動について、どう活かしていけばいいのか随分考え込みました。今の自分が出来ること、土台は常に強いストーリー・オブ・セルフでありまた、アス、ナウ、につなげる。今まで地域福祉は社協が推進していくと考えられてきましたが、現在においては様々なところで地域福祉の言葉を使われるようになりました。この状況の中で、社協が地域での課題や問題について、セルフ・アス・ナウで共通の関心と価値観を考え、行動していくように取り組むことが必要であると感じています。その中でも、時間をしっかり管理しながら進めていくことや、ゴールを意識していくことも考え、経験したことを日々実感できる環境を作り、職場に浸透させていきたいと思います。

第4回コミュニティー・オーガナイジング・ワークショップ in 久留米

 2017年12月17日と18日に聖マリア学院大学(福岡県久留米市)にて第4回目となる久留米でワークショップを行いました。

今回は平成29年度厚生労働省の「保健福祉分野における民間活力を利用した社会的事業の開発・普及のための環境整備事業」の一環でコミュニティー・オーガナイジングワークショップin久留米(第4回)を開催いたしました。

 「地域づくり」を実践していくスキルを学びたいという思いから集まった社会福祉関係者、行政関係者、大学職員、NPOなど総勢27名が参加いたしました。コーチ陣は岩手県、京都、COK(コミュニティー・オーガナイジング・久留米)で行いました。

今回のワークショップでは2日間で「コーチング」「パブリックナラティブ」「関係構築」「チーム構築」「戦略」「アクション」を学んでいきました。参加された皆さん、「?????」の連続でしたが自転車に乗りまくりました。

 「コーチング」ではコーチは質問と言い換えを繰り返しながら相手の課題を探る事に苦戦していました。

「自分の話をうなずきながら聞いてもらえると安心して話すことが出来た」や「自分と似た課題を持った人をコーチングしながら自分の課題も整理する事が出来た」といった声がありました。

 「ストーリーオブ・セルフ」では、「たった2分間で価値観なんて話せない」と言いつつ、皆さん挑戦していきました。

2日間の中で初めての班ワークでしたが1人1人のセルフを聞いて距離が一気に縮みました。自分の事を伝えるのには勇気がいるけど、「想い」を伝えることって大切だと感じました。

 「関係構築」「チーム構築」で各班の色が現れてきました!!!

関係構築で出た「価値観」「関心」「資源」を班で共有しました。

価値観と関心の違いが難しいと迷いながらも共有目的・チーム名・チャントを作りました。

 

 「ストーリオブ・アス」では1日目を振り返りながら会場で共有した体験や印象的だった場面から見える価値観を考え、2日目に対して希望を描きました。

参加者の皆さんをつなぐ物語を語ることで、会場に不思議な一体感が生まれました。

 2日目はチーム構築で出来た共有目的から「戦略」を練っていきました。

「遊びたくても遊べない子供」や「地域との繋がりがうすい高齢者」などの同志・関係者が持っている資源を活かして戦略的ゴールを作っていきました。

他の班にコーチングしてもらうことで抽象的だった部分が具体的になっていき深い戦略が出来ていきました。

 「アクション」では自分達で考えたキックオフイベントに誘う練習をロールプレイングでゲーム感覚で楽しく学んでいきました。

「ストーリオブ・セルフをしっかり話してから背景を言うと約束を取り付ける事が分かった」「背景をしっかり把握しておかないと人を誘うことが出来ない」などの声がありました。

最後は円になって2日間の振り返りを行いました。

「ここに来るまで「?」だらけだった。」

「受講したらすぐ持って帰って実践できると思ったが、自分で勉強しなきゃと思っている。」

「具合も悪かったけど、頭の熱が心の熱に変わった。語らなければ変わらないこと知った。」などの感想を頂きました。

2日という時間を捻出して参加された今回のワークショップ。

たくさん、自転車に乗って転び回った2日間。

参加者の皆さん、学んだから終わりとはなっていませんでした。

学んだCOを自分たちの地域・職場でどう活かしていくのかとまた新しい自転車に乗ろうとしている様に感じました。皆さん、2日間お疲れ様でした。

文責:奈良田 知大(サブコーチ)

https://m.facebook.com/cokurume/

 

安達真依

ワークショップに参加した動機は?

 2017年9月に開催した久留米WSの時に誘われていたのですが、日程調整が出来ずに見送っていました。その時に参加した人たちが「すごくよかった!!」と言っていたのを聞いて、今回参加することを決意しました。

ワークショップに参加した感想は?

 こんなにもたくさんの人と話したことはなかったんじゃないだろうかと感じた2日間でした。講義の合間に隣の人と話す時間があり、最初はやはり同じ人とばかり座っていましたが、席を変えてくださいと言われ毎回どんな人が隣に来るんだろうとわくわくしました。

 そうして色んな人と話すのも面白かったし、逆にチームのメンバーは2日間ずっと一緒にいたので絆が深まりました。関係構築の楽しさを知りました。

 内容もとても面白く、全てを使いこなすのはなかなか難しいかもしれないと感じましたが、セルフや関係構築など部分的に活用していくことは出来そうだなと思えたので、使っていきたいです。

 

今まで参加してきたワークショップとの違いは?

 座学と実践がちょうど良いバランスでした。講義の内容が面白かったし、それについて隣の人やチームのメンバーと語る機会があったので改めて学びが深まりました。インプットだけでなくアウトプットの時間があったのはとても良かったと思います。また、ワークショップがどれも実践に繋げやすい内容で、今後に活かしやすいと思いました。

コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?

 まずは自分のセルフを語れるようになりたいと思いました。セルフを使って関係構築をこなしていきたいと思います。戦略は難しかったので、少しずつ試していけたらと思っています。また、コーチの方にしていただいたようなコーチングが少しでもできるようになれたらと思います。

田中麻乃

ワークショップに参加した動機は?

 議員活動をしていると、住民が地域のことを他人ごとのように発言することを耳にします。住民一人一人が地域のことを考えて「自分の住んでいる地域は自分できめる」自分事として行動していけたら、もっといい地域になるはずだと日々思っています。

 どうやったら住民を巻き込んで、もっと地域や政治に興味をもってもらい行動をおこしてもらえるのか、ずっと考えている中で、もっと人を巻き込んでいく力を高めたいと思い参加しました。

ワークショップに参加した感想は?

 自分が理想とする行動の起こし方と全く同じで、座学もワークショップも真剣に取り組むことができました。自分に共感してくれる仲間を一人でも多く作り、一人ひとりが主体性をもって活動するからこそ大きな行動が生れる、まさに自分がやりたいことだと改めて感じました。

 ワークショップでは、今までいかに自分が深く人の話を聞けていなかったのか、人の言葉を引き出せてなかったのか痛感したこともあり、このワークショップで学んだことを日々実践していきたいと思います。 

今まで参加してきたワークショップとの違いは?

 少人数でのワークショップではサポートしてくれるコーチがついてくれて、相手の深層まで届くような話の聞きだし方や、論点の確認までしっかりやってくれたことで安心して取り組むことができました。

 参加者の方々も前向きで真剣に取り組んでおられて、全く背景が違う者同士がこの二日間で結束力がうまれ、本当のチームになれたと感じました。自分だけのスキルアップではなく、チームとしての力も高めていけるワークショップだったと思います。

コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?

 議員任期の4年間で、まずは自分の身近な子育て世代や、政治に興味が薄い若者世代を中心に、地域のことを自分事として考えて行動する人を一人でも多く増やしていきたいと考えています。

 地域の困りごとや要望を議員に頼んで終わりではなく、住民一人一人がその問題に対してどう考えて仲間を作り行動していくのか、コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップで学んだことを活かしそのサポートができる議員を目指して日々活動していこうと思います。

2017年12月2-3日、東京にて第9回COJ主催コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップを開催しました!

2017年12月2-3日、汐留ビルディングにて「コミュニティ・オーガナイジングワークショップ」を開催いたしました。老若男女問わず、育児・働き方・文化保全・再チャレンジ・性等多様な関心・ライフステージで活動されている総勢33名が参加され、コーチ陣を含める青森から九州まで、日本全国から人が集う場となりました。

今回の参加者は、女性のエンパワメントをされている学生・新社会人をはじめ、現職の議員や労働組合など社会活動に参加されている方がたでした。コミュニティオーガナイジングにおける「同志」の観点では、日々育児に向き合っていらっしゃるお父さま・お母さまや、発達障害の方々のコミュニティ作りをされている方もいらっしゃいました。

初めて出会う方々同士ということもあってか、日程前半では場の空気を読んでいるおずおずとした空気を感じましたが、講義やワークの都度行われるペアトークの際に「まだ話していない方と是非話したい」と、自然に席を移動して繋がりを増やしていこうとされる様になり、「踏み出す勇気」「互いに学びを深め合いたい意欲」を感じることが出来ました。講師の問いかけになかなか最初の手が挙がらなかった方々が、2日間の終盤には、前に出て話す方に「がんばれ!」「大丈夫!」と自然に声をかけるようになっていったのが印象的でした。

機材トラブルに見舞われコーチサイドからも不安な表情が見えた初日。「いったいどんな場になるのだろう?」と不安と期待の入り混じる表情で講義を聴きはじめ、最初のコーチング実践では「どうしても活動ばかりを訊いてしまって…」と普段と違う会話のものさしに戸惑ったり、「こんなにじっくり聴いてもらえることがないので嬉しかった」と希望を得たり。この後も2日間、講義と実践、共有を繰り返していきました。

「ストーリーオブセルフ」を通じて自身と他者の価値観に触れ、「関係構築」のワークで共通点を見出していく。「目の前の育児に関心がある私と、22世紀に遺したいものに関心のあるお相手の共通点ってなんだ?」「成長、という言葉が嫌いなのですが…」と、不安そうな表情を見せていらっしゃった参加者が、「世代を繋いでいく“ひと”を大切に想う気持ちは一緒なのではなかろうか!」とか「『どういう意味合いで“成長”という言葉を使っていらっしゃるんですか』と尋ねてみたら、大事にしたいと想っているものが一緒でした!」と、手応えを得て顔を綻ばせる様になりました。

 

『cant take my eyes off you(君の瞳に恋してる)』の高揚感溢れるBGMの中始まった2日目。参加者の挙手も発言もスムーズになり、「戦略構築」では活発な議論があちこちで交わされていました。ポストイットと模造紙を活かして次々にプランを出していくチーム、冒頭から全員が立ち上がって触発を大事にするチームなど特色豊かな学びの姿勢が見られました。

「チームー!ワン、ツー、スリー! へーんしんっっ!!」(コーチ一同)

はじめは居た堪れない空気に包まれたチームチャント。6チームそれぞれが「キャンペーン」づくりに頭をフル回転させた後のわずかな残り時間で、チーム名と共にひねり出したチームチャント。「あれ、やってみたら楽しいじゃん」と気付いてしまったチームチャント。いかがでしたでしょうか?考えぬいたプロジェクト、実現をイメージしたイラストと併せて、声を合わせたチャントの発表で会場の一体感が高まりましたね。僕は大好きです。

「エナジャイザー」、「アクション」もそうですが、身体を動かして得られる心のほぐれる感覚とか一体感って、真剣に考える場だからこそ大切なんじゃないかなぁと思います。

そして最後のパブリックナラティブ。切々と語られた「皆さんそれぞれにあるはずの大切にしたい、瞬間」。自身にとっての大切にしたい人、こと、時間を思い返されたのではないでしょうか。登壇者それぞれの、勇気を振り絞って立つ姿、声を震わせながらも真っすぐに言葉にし続ける姿を目の当たりにして、ストーリーの力を強く、感ぜられました。参加者に伸びを促して気付いていなかった「顔のほころぶ瞬間」のアス感を醸成された着眼点には唸らされました。

延べ20時間を超える長丁場の2日間。常に時間に追われ、「自転車に乗ろう!」と背を押し出される2日間。一緒に過ごした仲間たちとの振り返りです。

「“聴く“ことばかりに躍起になっていたけれど、自分も勇気を出して価値観を伝えることが大事だとわかった」

「自身と全然違う活動をしている方々とも、想いを同じくすることができると勇気をもらえた」

「ことばを大切にしたい。そこに込められた相手の想いをちゃんと知ることも含めて」

「いつも接している人のセルフを聴いて、知らなかった一面やルーツを知ることができた。もっと話したい」

「2日間を通じて勇気をもらえた。どんどん声を出したいと思うようになっていく自分に気付いた」

実感のこもったたくさんの、学びの感想をいただきました。

「自分の会社でキックオフ、やってみようかな」と実践への意欲を話す方もいらして、前へ進む力強さを感じました。こうやってコミュニティオーガナイジングが盛り上がっていくことを期待し、応援して参ります。一緒に頑張っていきましょう。

文責:岡田 学 (コーチ)

塚本健治

ワークショップに参加した動機は?

 ワークショップのコーチでもあるボランティアグループの代表者より、ご紹介いただいたことが一番最初のきっかけです。その後、コミュニティ・オーガナイジングについて、ワークショップの内容をネット検索により、他市の参加者の声を確認していく中で、業務に活かせるのではないか?と思い参加することにしました。
 特に、ボランティアセンターの業務の一つとして、ボランティア団体の相談として、ボランティアグループのメンバーの増加や若返りについて、多くの相談が寄せられてきます。このボランティアグループのメンバーを増やすという課題の解決策を学ぶことで、ボランティアグループの活動の活性化及び市民がボランティア活動に参加するきっかけが増加するのではないだろうか?と考え、その手法や理論、技術を手に入れることを目的に参加させていただきました。

ワークショップに参加した感想は?

 まずは素直に「大変」でした。それは、スケジュール表に記載されている分刻みのスケジュールであり、朝から夜までの講義とワークショップの連続。
 各単元における振り返りを、自分なりに消化する時間が無い中で、次々と学ぶ内容を整理していくことが必要な状態でした。学生時代の受験勉強中か?と思うぐらいのスケジュールで、予習復習が必要な感じでした。そして、「良い体験」ができました。
 講義の内容を十分に消化できていない状況で、ワークショップと班内で発表の順番がすぐに回ってくる。その結果、自分の発表内容を整理できないまま、その場で考え、思っていることを発表にする。その時、普段から考えていることや思っていることなどを自分なりに整理して話していくのですが…班内から、「それは何で?」と質問され、なんとなく思っていた事を自分なりに整理しなおす。
 人に質問されることで、自分の考えの深い部分にある思いを再整理し、「価値観」を整理することができました。 

今まで参加してきたワークショップとの違いは?

 班ごとに2名のコーチがついての進行と短い時間の中での集中力です。これまでのワークショップでは、それぞれの班からリーダー選出などを行うため、進行に慣れた班とそうでない班では大きく差ができるワークショップが多いと思います。
 しかし、ワークショップの目的は、ワークショップを運営するスキルを磨くための研修ではなく、単元ごとの体験とメンバーに対する質問などが、コーチの誘導によってスムーズに進行していました。そして、メンバー間では質問が出ない場合には、コーチからの質問が入ることで、自分自身の発表内容を再度見直すことができました。
 また、自分自身が短い時間の中で発表することで、集中力を高め、「今」できることを最大限表現していく訓練ができたと思います。高めた集中力での発表と、その発表についてのコーチングにより、(研修時間は長いですが)短い時間(単元)でより濃い内容を学び体験できました。

コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?

 スノーフレーク・リーダーシップのあり方が、現在、市内のボランティアグループが抱える課題「ボランティアメンバーの増加」や「次世代の参加を求める」に対する解決方法の一つと考えています。ボランティアメンバー募集する際にも、相手の興味や関心を理解し、自分の興味や関心を伝えていくことで、お互いの関係をつくっていく事が必要だと感じています。
 今後は、このコミュニティ・オーガナイジングをボランティアグループや当事者団体等に広げていくことを計画していきたい。特にボランティアグループや当事者団体等に対する学習機会を設けることや新たな出会いの場を作り関係構築を行う仕掛けを行っていきたいと思います。
 それぞれのグループや団体の活動支援の考え方や支援の方法として、コミュニティ・オーガナイジングの手法を活用していきたいと思います。

前田 卓矢

ワークショップに参加した動機は?

今回参加させていただいたきっかけは、当日コーチとして参加されていたスタッフの方からのお声掛けでした。今年の春から地域福祉の現場で働かせていただいているのですが、これから地域のなかでの様々な活動をサポートさせていただく、あるいは活動を展開していく過程を支える立場となっていくにあたり、「実際に自分には何ができるのだろうか」という不安や自信のなさを感じていました。自分の中に“思い”だけがあったとしても、具体的な手段や手法をイメージすることができないことが、不安や自信のなさの原因なのではないかと感じていました。そういったなかで、今回のWSを通して、机上での理論だけではなく、具体的な手法を身に着けることができれば、自分の“思い”を少しでも形にしていく助けになるのではないかという期待から、参加させていただきました。

ワークショップに参加した感想は?

2日間のスケジュールは想像以上にハードでしたが、とても刺激的な内容でした。早速に初対面の方々とチームを組み、心の準備をする間もなく次々と具体的な演習に入っていくというなかで、始めは動揺と緊張を隠せずにいました。逃げられない、という状況のなかで、自分の価値観やストーリー・オブ・セルフの共有など、様々な困難な課題がやってきてはこなすしかないという繰り返しで、前半はモチベーションを失いそうになる時もありました。しかし、最後のリンキングのパートでは、自分でもたった2日間でここまでできるとは思わなかった、と思えるようなパブリック・ナラティブを構築することができ、ストーリーをチームの皆さんと共有できました。また、戦略のパートでは、自分を含めたチームの皆さんの意見を共有することができ、チーム全員の力で1つの目標を設定し、プランを立て、参加者全体の前で発表することができました。発表後に、会場全体から沸き上がった大きな拍手と笑顔から感じた、チームと会場全体の一体感が、今でも忘れられません。この経験を通じて、具体的な手法を身に着けるだけではなく、「自分でもこれだけのことができた」「自分一人だけではなく、沢山の人が力を合わせれば、これだけのことができる」という自信や希望を得ることができるWSでした。
 

今まで参加してきたワークショップとの違いは?

こういったWSに参加させていただいた経験はあまりなかったのですが、今回のWSのなかでとてもよかったと思う点が、まず実際にやってみる、という点でした。スタッフの方から「皆さんが自転車の乗り方を覚えたときのように」という説明がありましたが、そのように、理論を頭に入れてから行動に移すのではなく、まず実際に演習をして、その結果から学ぶというプログラムであったのが、とても印象的でした。始めは沢山の不安や動揺がありながらも、早速チームを組んで演習に入り、戸惑いながら沢山の壁に当たり、コーチやチームの皆さんに支えられるということを繰り返しながら、最終的には自分やチームの大きな成長を感じることのできる結果となりました。こうしたプログラムであったからこそ、単に方法論を身に着けるだけではなく、自信や希望も一緒に身に着けるという大きな成果を得ることができたのだと思います。ハードなプログラムではありましたが、実践に必要となる心(動機)・手(知識)・頭(戦略)の3つを得ることにつながる、とても充実した内容でした。
 

コミュニティ・オーガナイジングを今後の活動にどう活かしたいですか?

現在、今回のWSで得たことをこの活動に活かしたい、という具体的な目標があるわけではないのですが、今後何か新たにアクションを起こそうとするとき、または、そのサポートに携わろうとするときなどには、是非活かしていきたいと考えています。参加する前の「自分にできることはあるだろうか」という疑問から、現在は「自分にできることが少しでもあるかもしれない」という希望に変化してきているので、この気持ちを何かの活動の力にできればと思います。同時に、WSに参加する自分のように、アクションを起こしたいが自信がない、といった悩みをもつ方々に対して、希望をもっていただけるようなサポートができるようになればと思います。その為にも、今回の2日間での学びを今後も深める努力をしていきたいと考えています。
 
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